離婚は、人生の大きな岐路です。
新しい人生を輝かせるか、はたまたメディアで報道されるような「母子家庭の貧困」さらには大切な子どもへ「貧困の連鎖」となってしまうのか。
経済感覚はこれまで以上に、研ぎ澄ませる必要がありそうです。
そこで、シングルマザーのみなさんに4つの質問です。
目次
Q1. これまでの生活と、暮らし方や金銭感覚を変えられていますか
もちろん、シングルマザーでも高収入な方はいらっしゃいます。
しかし一般的には、女性の所得平均は男性の約75%足らずに過ぎず、100万円近く差があります。

「子どもを育てる以上、養育費をもらう」という声もあるでしょうが、平成18年の調査では養育費を現在も受けている母子家庭は、19%にすぎません。
現在受給できていたとしても、悲しいかな、時間がたつほどに「現在も受けている」比率は低くなる傾向があるのですから、当てにできないというのが実情といえそうです。

世帯収入が変わる以上、それに応じた生活を変えなければ、暮らしは成り立ちません。
今までの暮らしや経済感覚に引きずられることなく、「新しい生活がスタートしたんだ」と肝に銘じることが大切です。
実家に戻る場合も、油断は禁物
家賃などは助けてもらえても、娘の頃とは親は確実に歳をとっており、自分には子どもがいます。
離れて暮らしているときは良い関係であっても、現代っ子と昭和生まれの祖父母が急に同居するには、難しい一面もあります。
また、一緒に暮らしてみると思った以上に親は年老いていて、頼みごとをするのを躊躇することもあり得ます。
家族なのですからお互い様ですが、介護を含めた今後の展望が必要になるでしょう。
Q2. めんどくさがりではありませんか
近年では母子家庭に向けて、自治体や企業からさまざまなサポートがあります。
ただし注意すべきは、同じ県内であっても市町村によって違いがあることです。
離婚時に全体的なパンフレットなどを渡されることがありますが、実際どんな補助が得られるかは、それぞれの家庭によって異なります。
・ 積極的に自分から動く
それが大きな違いになります。
めんどうがってはいけません。
収入を増やすのと同様に経済的なメリットがあります。

Q3. 子どもにお金の話はできますか
教育費は母子家庭にとっては、最も大きなキーポイントの1つです。
子ども自身、わざわざ言われなくても家庭の経済状況はある程度察していることが多いでしょう。
親にしても心配させたくないと、積極的に話すことは少ないのではないでしょうか。
けれども、あえて子どもと教育費の話をしてほしいと思います。
というのも教育費に多額の資金が必要となる現代には、色々なサポートがあります。
中でも返済不要のものには、学生自身の学力を必要としている場合が多くあります。
例えば東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」では、中学3年生・高校3年生(高校中途退学者、高等学校卒業程度認定試験合格者、定時制高校4年生、浪人生等も含まれる)の塾費用や受験料の貸付を無利子受けられます。
さらに見事合格すれば、返済が免除されます。
広く知られている「日本学生支援機構」の奨学金にしても、無利子の第一種には
という基準が設けられています。
さらに大学院についても、博士(後期)課程に進学し第一種奨学金の貸与を受けた学生のうち貸与期間中に特に優れた業績を挙げた者は、奨学金の全額もしくは半額が免除されます。
つまり、子どもが勉強を頑張ればその成果次第で、教育費の負担が減る可能性があるということです。
子どもにとっては、自分で自分の夢を掴むチャンスです。
進学をあきらめる前に、負担を大きくして後で苦しむ前に、話し合ってみませんか。
子どもの本気が実感できると、母もがんばれます。
Q4. 自分の将来を考えていますか
シングルマザーは、子育てに必死で子どもの将来に目がいきます。
しかしやがて、子どもは巣立っていきます。
自分の未来にも、常日頃からに目を向けておくことを忘れないでください。
「子どもの傍にいてあげたいから」と仕事を制限している人も多いでしょうが、将来的にはどうするか、年金を含めて貯金目標を更新していきましょう。
40代50代からも、本格的に働く女性は増えています

人生100年と言われる時代、まだまだ先は長そうですから、自分自身の可能性にかけて転職や新しいことにチャレンジも大アリです。
今後のことを考えると、不安でいっぱいかもしれません。
シングルマザーはひとりで考え、行動しなけれなりませんが、自分の思った通りに動けるので、物は考えようです。
間違っていたらやり直しも思うままです。
あきらめない! ことが、離婚貧乏にならないために一番必要なことかもしれません。(執筆者:吉田 りょう)