先週6月24日からの週は、前週末の押しの流れを継続して週明けし、押した週前半から25日線をサポートラインとして反発するも、上げに転じるまで行ききらず、週末にだれる形で週末入りとなり、先週も週足は小さく「行って来い」の一週間となり、方向感を示すに至らない形で週末入りとなりました。
先週は、この週末に始まったG20の行く末を見たいというところから、様子見となったように思えます。
そうは言っても火曜日には国内の政治に動きもあり、内閣不信任案から衆院解散が起きるのか? と投資家たちは気にしていたものの、結果的には衆院参院のダブル選挙は見送り参院選のみという流れが決定され、衆院選による自民圧勝からくる上昇というシナリオは打ち消され、上げ材料が極端に減ったように感じます。
さらには、10月からの消費増税も衆院選をしないとなると実行されること間違いなしと取れることから、秋に向けて国内に好材料は全くと言っていいほど無くなったと考えられる状況になりました。
となると米中問題から反発したとしても、国内に目を向ければ上げきらずとなるので、切り上げという選択肢は限りなく薄くなったと考えるのが妥当という状況になったと考えます。
それでもG20で米中問題への関心が強いことから、大きくは崩れずに先週を終えるという展開となっています。
週後半木曜日に大き目な陽線を付けた日経平均は、G20前に流れる思惑によるメディアのすっぱ抜きに右往左往する形となりました。
大きなイベント前にはよくあることで、実際は閉幕し、その後の投資家の反応を見るまではフライングとなり、逆に無駄なロスカットを作る可能性もあるので、むやみに動かないことが、得策であると考えます。
結果、上記に記載したファンダメンタル的な要素は悪材料が多めであるも、やはり中心にはトランプがおり、このトランプの発言一つで世の中が大きく振り回されるという流れは変わらいとなっています。
そんな中、テクニカルの観点で見ても方向感には乏しく、迷っている動きとなっており、BOX示唆となっています。
とくに25日線が短期的な波うちを先週実現し、前週までの中長期線の波うちと異なり、かなりの確率でBOXとなる動きとなっています。
レンジとしては前週記載と変わらず、上が目先2万1500円ほど、下が2万900円から2万800円を手前で、下が深いと2万300円という見立てとなります。
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先週押して反発となった25日線は、値ごろとしては中途半端で、逆に25日線をサポートに反発で、切り上げが起きると上昇という可能性も大きくなるのですが、週末に押す雰囲気を出したことで可能性は低くなって週末入りとなっています。
もちろん週明けにいきなり先週の高値(木曜)2万1338円を抜けてくると、上という可能性もまた大きくなりますがどうなるでしょうか?
そして先週の押した場面は、25日線がサポートしたようにも見えますが、6月のSQ値2万1060円もサポートラインとして機能したように見受けます。
先週の安値を付けた水曜日の安値が2万1035円となっており、概ねSQ値が意識されているところで反転したと見受けられます。
SQ値がサポートとなったのであれば、週明けは底堅い動きが想定されますが、こちらもどうなるでしょうか?
そして、米国の動きから週明けは、反発してくると想定されます。
ただ、反発も小幅な範疇で、先週の木曜の高値近辺と考えると、現状ではやはり方向感は出ていないと考えます。
G20のような大きなイベントは、前段階で右往左往するだけで終わって、動きが出ないことが多く、今回も動きが出る話に至らずという結果も考えられます。
したがって週明けに関しては、相場の動きに合わせて、自身の建玉も考えるしかないというのが最終回答かなと思います。
目次
現状分析
5日線
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週初めは上向きで始まるも、即向きを下とし週末には微妙ですが上向きとなって引けました。
細かく波打つ形で、短期的にも煮詰まっていることを示す値動きとなっており、位置も上、下、上と入れ替わっています。
25日線
前週末は上向いていた状況から先週に入り下向きとなり再度、週の後半は上向きと向きを小刻みに変えています。
この動きからBOXの可能性をさらに強くしていると考えます。
位置としては、先週押してきて25日線に近づくも、触れることなく反発し、上を維持する形で一週間を終えました。
基本的に上を維持していることで、上抜けしていく可能性も十分に残している動きと考えます。
そして今回の25日線をサポートラインとしたことで、ここ6月に入っての急上昇は終わっていますが、ゆったりとした切上がりは継続しているので、上という可能性は十分に残っているとも見受けられます。
75日線
先週は下向きを維持し、前週に触れて上値抵抗線として意識され、その後、先週は下を維持し週後半に近づく形で週末入りとなり、週明け上値抵抗線として機能するか注目となります。
そして先週は100日線が上値抵抗線として機能したような動きにも見受けられ、収斂した移動平均線が、抵抗帯となり今後のトレンドを作る前触れと考えられます。
トレンドライン
前週から継続する大きな三角保ち合いを意識しつつ その中にさらに小さい三角保ち合いが出来ております。
上は4月24日の高値と6月21日の高値を結んだラインで、下は6月4日と6月24日の安値を結んだラインでできる保ち合いです。
小さいほうの三角保ち合いは、週明けに保ち合い離れを起こす可能性があると考えます。
横軸も前週と変わらずBOX示唆の上限とする2万1500円近辺(5月20日・6月21日近辺)と、下減として2万800円から2万900円近辺(3月11日・25日、5月24日、6月13日・18日)と、さらに下に2万300円近辺(2月8日、6月4日)というラインが意識されています。
テクニカル指標
一目均衡表
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雲を上値抵抗線とした動きをしており、基準線転換線は逆にサポートラインとなる動きで煮詰まり感を出しています。
この後の動きとして、切り下がる雲に突入すると考えますが、突破できるかに注目で、さらに遅行線は雲の中を推移しこちらもどちらに飛び出すか注目です。
ボリンジャーバンド
前週と変わらず、バンドが横向きで小刻みに波うちBOX示唆となっています。
現状は上限が+1σ~2σ 下減が-1σ~2σで上下に近づいたら建玉の操作をするべきと考えます。
スローストキャスト
2本のラインは下げ切らずゴールデンクロスしましたが、強いと取れるかというと微妙で、前回の下げ切らずのゴールデンクロスの位置より下で切り下げをしたと考えると、徐々に切り下げるだろうという動きに見受けます。
この後の展開としては、次のデットクロスの位置が切り上げるか切り下げるかが注目となると考えます。
総合判断
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BOXを前提にG20からの動きに合わせて見極めとなると考えます。
現状の狭いレンジからどちらに飛び出すか? で今後が見えてくるのかなと思っています。
私の個人的な考えは、切り下げるけどジリ下げレベルをメインとし、G20の内容で一時上に飛び出したとしても、長くは続かず結果 BOXの範疇となると考えます。
このようなイベントに関して、毎回毎回市場は振り回されますが、皆様が同じく振り回される必要は無いので、冷静に見極め自身のシナリオ設定をしっかりして対処しましょう。
では、週明けを楽しみに良い週末をお過ごしください。(執筆者:城 晶子)