お墓参りが億劫になる一番の理由が、お墓掃除です。
特に足元から生えてくる雑草に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
お墓の草が生えないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
いくつかの解決方法をご紹介します。
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目次
盛土が土だと草が生える
草が生えるのは、そこに根が張る土があるからです。
基本的な考え方として、盛土が土であれば草が生えてくると思っていましょう。
仮に表面を玉砂利で覆ったとしても、その下が土であれば、草は生えてくるのです。
最近では盛土にバラス(砕石)を用い、その上に玉砂利を敷く方法が採られますが、それでも多少の草は生えてきます。
これを防ぐには、
(1) 生えてくる草を枯らす
(2) 土を固める
(3) 石貼りや全面コンクリートにする
の3つの方法があります。
生えてくる草を枯らす
草が生えてくるのは仕方がありません。
生えてきた雑草をどうするか、という観点に立った対策法です。
何をするのかというと、ずばり、除草剤を散布します。
費用も安く済み、草抜きの負担も軽減できるでしょう。
ただし、除草剤には毒性があります。
神聖な墓域の中で除草剤を撒くことに抵抗感を覚える人もいるでしょうし、人体や墓石、さらには隣のお墓にも十分気をつけなければなりません。
土を固める
土を固めることによって、雑草を大幅に減らすことができます。
お墓を建てる時には最近では必ず基礎コンクリートを打ちます。
基礎(鉄筋コンクリート) → 真砂土 → 玉砂利の順に地盤を整えますが、この真砂土の部分を固めることによって、草が生えないようにします。
最近は、固まるタイプの土が販売されています。
これを用いれば、より防草効果を発揮するでしょう。
石貼りや全面コンクリートにする
もっとも効果的なのは、足元の表面全体を御影石で覆うというもの。
100パーセント雑草をシャットダウンできます。
見た目にも高級感が増しますが、どうしても費用が高騰していまいます。
あるいは、全面をコンクリートで固めてしまってもよいでしょう。
見栄えが気になる場合はその上に玉砂利を敷き詰めましょう。
ただし、この方法では水が地中に抜けていかないため、雨水が墓域外に流れていきます。
隣のお墓に迷惑がかからないよう、排水をどうするかは石材店にきちんと相談、確認をしておきましょう。
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防草対策のまとめと費用相場
価格が安いものと思われるものから長所短所を確認しておきましょう。
除草剤 1袋/5,000円前後
最も手軽だが、心情的に抵抗感を覚える人もいるかもしれない。
固まるタイプの土 1袋/1万5,000円前後
ある程度水を通しながら、土が固まるため、優れた防草効果を発揮する。
ただし盛り土の入れ替えをしなければならないので作業が大変。
全面コンクリート張り 1平方メートル/2万円
草は生えないが見栄えが良くない。
また、雨の逃げ場がなくなるため、隣のお墓への配慮が必要。
全面石貼り 石材店に見積もり
石碑との調和もとれ、見栄えが良く、草も生えない。
ただし費用が最もかかる。
雨水の排水はコンクリートと同様、墓域外に流れるので対策が必要です。(執筆者:五十嵐 信博)