先週は、前週までの約一か月間のもみ合い上限で、足踏み状態から週後半に一気に上抜け、もみ合い離れを実行し、次の上値を模索しながら週末入りとなりました。
この上抜けは、予想に反しての動きとなりましたが、本格的な反発となるかはまだ判断中という段階で、断定レベルには達していないと考えられ、来週に更なる上値追いとなるかで判断することになりそうです。
とはいうものの、先週の木曜日の窓空け陽線で25日線を跨いで大き目な陽線という事であれば、反発の始まりの可能性を示してはいると取れる動きではあるので、判断は非常に難しく、建玉の操作としては売りの縮小と買い乗せは必要な状況であると考えます。
ただ、角度の強い下向きの25日線の上抜けなので、このまま一直線で上に乖離していくという可能性は、無くは無いものの、可能性としては薄いと考えるのが無難ではあると考え、来週のどこかで一旦押してくるかもという考えを持っての週末入りとなりました。
そして先週の反発で付けた高値2万1241円は4月24日の高値2万2362円から8月6日の安値2万110円に対して50%の戻しが、2万1236円と重なっており、概ね止まるかもしれない目途で週末入りとなっています。
トレンドラインとしては、2万1000円近辺が上値目途と考えていましたが、そのラインを超えたことで、計算式を使っての目途探しとなっています。
そして、8月6日から8月9日のレンジでのもみ合いでしたので、このBOX離れから想像できるのは、このレンジに対しての、E値N値も目途として考えられ、可能性としてはBOX離れとなるので、E値の可能性が高くなります。
2万110円から2万782円の上昇となるので672円のレンジとなっていて、この672円を2万782円に加えると2万1454円がE値計算での目途と考えます。
この後、再度もみ合いBOXとなるのであれば、この価格帯が上値目途となると想定されます。
2万1454円をしっかり意識したいと思います。
さらに目途と見る上では、移動平均線も意識のポイントとなり現在地が、100日線200日線近辺におり、この2つの移動平均線が現状の上値抵抗線となっていることが想定されます。
そして日柄で考えると、今回の反発の直近の起点は8月26日で、ここから金曜までで10営業日となっているので、基本数値の9日+1日と考えると、ここで一旦押すという事も考えられます。
そして直近の最安値の8月6日を起点とすると、現在23営業日となっているので、後2~4営業日で基本数値の26営業日近辺となります。
そしてここの辺りが、一目の雲のねじれの日柄となるので、週明けの週中辺りが、上値目途となり一旦押すという事も想定されます。
ただ、次の押しが深くならず、ちょっとした押し目で反発となり、上値追いになる可能性も頭の片隅には入れる必要はありますが、ファンダメンタルを考えると、今回の上値突破自体も想定外となるので、さらなる上値追いは考えにくいと思うのが素直な意見です。
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ただ、米国の雇用統計は、先月からさらに鈍化し13万人増となり、これは景気の悪化を示しており、利下げへの期待が高まるという反発の材料となっています。
さらには、中国の中央銀行による金融緩和の発表により、世界規模での金融緩和推進の動きが、株価反発の誘発剤となっていることから、予想を覆して米中問題を打ち消し、上げ傾向を作るというシナリオも出てきました。
相変わらずわかりにくい値動きとなる世界の状況です。
そうは言うものの、米中問題の根深さは相当と考える筆者としては、一時的な反発はあっても、本格的な反発とはならないで、切り下げをしていくという考えからは変わらない意見で相場を見ています。
その上で、この考えを維持するための最大上値をどの位置で見るかですが、7月25日の高値を明確に上抜けると、本格切り上げとなる形状となるので、その時は上値追いの可能性が高くなったと判断したいと思います。
目次
現状分析
5日線
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先週は、一週間を通して上向きを維持しており、位置としては、週中にタッチはするものの、ほぼ上に乖離した状況で推移し、週末は大きく乖離を広げて週末入りとなっています。
週明けどこかでこの乖離を詰める場面があると考えますが、5日線を割ってくるかは微妙です。
25日線
角度を緩めたものの下向きを維持したまま一週間が経過しました。
下向きの25日線を先週上抜けて、上に乖離して週末入りとなっています。週末の乖離でざっと600円程度乖離し3%弱の乖離率と考えます。
まだ上値余地はあるものの、25日線が下を向いているうちは、上値は重くなると想定します。
75日線
下向きを維持するも、横向きになる直前という雰囲気に見受けます。
位置は、しばらく下を推移してきましたが、先週上抜けとなり、上に位置したまま週末入りとなりました。
先週の動きで25日75日を上抜けたことで、トレンドに変化が出るのか見極めの時期となってきていると考えます。
トレンドライン
上の横軸としては、5月6月のもみ合いの上限2万1500円どころが目先として考えられ、その上には、7月のもみ合いの上限2万1800円となり、その上が、4月の高値2万2300円台となります。
さらには切下がりのラインとして、4月の高値と7月25日の高値を結んだラインもこの後気になるラインとなりそうな気配です。
さらには目先200日100日移動平均線が抵抗線として機能しそうです。
下に関しては、上抜けた25日線が、この後サポートラインとなるか? が上に行くための条件となり、簡単に下抜けるようだと、もみ合いか? 再度下となると考えます。
そして8月、もみ合いの上限2万700円台の横軸が抵抗線になり、これを割ると再度8月のもみ合いの下限が意識されることになると考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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前週から先週にかけて一気に雲入りし、基準線転換線の上に出てきました。遅行線も日々線との乖離を一気に詰めて、週明けには上に飛び出す公算です。
上に行きやすい環境が整うも、雲のねじれ(3営業日後)と遅行線と日々線の天底一致が重なり、火曜水曜辺りが戻り高値となりそうな位置関係となっています。
ボリンジャーバンド
収斂しセクシーボリンジャーとなる中、先週一気に+2σを上抜けて3σに触れそうな勢いです。この動きから上へのボリンジャーウオークが始まってる可能性を感じます。
週明けの動きで確定するか?BOXに入るか?見極めです。が、しかし上へのボリンジャーウオークの可能性が高そうです。
スローストキャスト
デットクロスを覆して、再度2本のラインが上に向かったことで強さを示しています。
さらなる上値追いの可能性を示す形状と取れますが、週明けの動きで再確認となります。
総合判断
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テクニカル的には上値追いを示しており、ファンダメンタルとのギャップが生まれています。
セオリーで見るとテクニカル重視となるのですが、どうなるでしょうか?
テクニカルでも移動平均線の位置、並び、向きからはまだ下降中の反発の範疇となります。
非常に判断が難しい状況となりますが、流れには逆らわず節目節目に意識を集中して見極めしていきたいと思います。(執筆者:城 晶子)