「50代以降年々交際費が増えている」と感じている人は多いでしょう。
我が家も、夫婦ともに50代になったころからお祝い金や香典などの交際費が増え、それが地味に家計を圧迫しています。
しかし、交際費は人間関係を円滑にするための必要経費であり、うかつに減らせないのが悩みです。
不義理にならない程度に交際費を抑える方法はないでしょうか。
そこで、今回はやりくり上手なシニア世代への聞き込みを実施して、年々増える交際費を上手に節約するヒントを探ってみました。
目次
50歳を超えると交際費が高くなる
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・家計調査(年代別)で見る交際費の変化
巷では「年を取るほど交際費がかかる」と言われますが、残念ながらそれは事実です。
総務省統計局の「平成30年家計調査」によれば、1か月あたりの交際費の平均は以下の通りです。

以上の通り、交際費の平均は50歳ごろから上がり始め、ピークとなる60~64歳になると3万円弱で、以後若干金額は減るものの、死ぬまで毎月約2万円かかることを覚悟しなければなりません。
50歳を過ぎると交際費が増える理由
50歳を過ぎると交際費が増える理由は一体なんでしょうか?
その要因として、次のことが挙げられます。
・50歳過ぎると葬儀や法事に参列する機会が増える
・年齢や社会的地位の高さと比例してご祝儀などの交際費も増える
・我が子や親戚の子が結婚・出産年齢にさしかかる
・孫のお祝い事やお年玉などで交際費が増える
中でも、ご祝儀やお祝い事、お年玉などは、1度に10万円単位の支出になる場合もあり、特に退職後に収入が大きく減ってからは、その支出が痛手になりそうです。
シニア世代直伝! 増え続ける交際費を上手に抑えるコツ
年々増える交際費は、収入減が見込まれる50歳以上にとって、非常に頭の痛い問題です。
しかし、私たちの大先輩であるシニア世代には、上手に交際費を抑えて家計に余裕のある人も多いご様子です。
そんなやりくり上手のシニアに交際費を抑えるコツについて尋ねたところ、さまざまな工夫で交際費を抑えていることがわかりました。
1. 年を取ったらお付き合いする人を選ぶ
長年華道の講師を務めてきた70代後半女性
彼女曰く、残り少ない人生で、気の進まないお付き合いに時間とお金をかけることほどムダなことはないと言います。
会って少しでも不快になる人とはできるだけ距離を置き、時に誘いを断る勇気を持つ方が吉とのことです。
筆者も彼女にならって気の進まないお付き合いを見直したところ、少し交際費を減らすことができました。
2. 子供や孫にお金を出しすぎない
孫が4人いる80代女性
孫が来るたびに、お小遣いや高価なゲーム機などを与えていた彼女ですが、それが原因で自分たちの家計がピンチに陥ってしまいました。
彼女はそれを機に目が覚め、孫に出すお金は誕生日などのイベント時だけにしました。
その結果、浮いた交際費で家計を立て直すことに成功し、今では少ない年金から貯蓄もできているそうです。
3. 親族間やご近所間で冠婚葬祭の金額を統一する
祝儀や香典などの金額を、親族間やご近所同士で統一しているシニア世代も多数います。
親戚の場合は世間一般の相場、ご近所同士の場合は地域の相場を基準としているケースが多いようで、地域によっては高額になる場合もあり得ます。
しかし、いずれのケースも金額を統一してから交際費が減り、個人間の格差によるトラブルからも解放されたとのことです。
4. 交際費の金額を記録しておく
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シニア世代で交際費を上手に抑えている人は、ほぼ例外なく交際費の明細を記録しています。
それによって今後出すべき交際費の予算を立てられるため、ムダな交際費を削りながら良好な人間関係を保てるそうです。
筆者もそれを聞いてから、交際費の収支を記録し始めました。
以来、必要以上に交際費を出すことがなくなり、以前より交際費をコントロールしやすくなりました。
50代以降でも工夫次第で交際費を抑えることは可能
交際費は年を重ねるほど増えていきます。
それは国の統計でも証明されています。
しかし、リアルタイムで交際費がピークに達しているシニア世代を見ると、人とのお付き合いやお金の出し方にメリハリをつけることでムダな交際費を削って家計を健全化していることがわかります。
私たちもそれにならって人間関係やお金の使い方を見直し、今後増えていく交際費を上手にコントロールするように心がけるといいかもしれません。(執筆者:大岩 楓)