年末になると、多くの人は年賀状の準備で慌ただしい思いをします。
年賀状とは新年のお祝いのあいさつですが、その年に身内に不幸があった人は、年賀状のやりとりを控えるのがマナーです。
それを事前に相手にお知らせするのが、年賀欠礼、いわゆる「喪中はがき」です。
喪中はがきの購入先と費用相場について解説いたします。
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目次
喪中はがきとは
喪中はがきとは、喪に服している家が年始のあいさつを控えることを相手に伝えるために出すものです。
また最近では、家族や親族だけで葬儀を行う家族葬が多いために、身内の不幸を伝える手段としても用いられています。
つまり、喪中はがきを受け取ってはじめて故人の死を知るというケースが増えているのです。
先方が年賀状を用意し始める11月中に届くように差し出すのがマナーです。
喪中はがきの購入先と費用相場
さて、喪中はがきはどこで購入すればよいのでしょうか。
主に次の方法が挙げられます。
1. 市販のはがきを購入して自ら作成する
郵便局やコンビニなどで市販のはがきを購入し、自ら筆をとるのが最もシンプルな方法です。
最近はインクジェットプリント対応のものが主流なので、手書きや自宅プリンターで作成できます。
また、無地のものだけでなく、柄が入ったものやあらかじめ文面が印刷されたものもあります。
郵便局で販売されている絵柄のみ印刷されたものは一枚あたりが63円(税込)、あいさつ文が印刷されたものは現在5枚入りで580円~(税込)です。
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2. はがき印刷サービスを利用する
はがきを購入するだけでなく、印刷サービスも併せて利用すると大変便利です。
さまざまなデザインやフレームの中から選ぶことができます。
申込は郵便局、コンビニ、写真店など、さらに最近はインターネット専用の印刷業者もあります。
現在最も主流の方法です。
費用相場は10枚あたりで3,000円前後、以降10枚増えるごとに300円程度の追加料金が加算されます。
3. 葬儀社に依頼する
どこに喪中はがきの依頼をすればいいのか分からないという人もいます。
その場合、葬儀社に相談するのもひとつの方法です。
すでに喪主と信頼関係ができ上がっていますし、故人の情報などを把握しているので話が早いでしょう。
ただし、葬儀社が間に入って取り次ぎをするため、費用は若干高い傾向にあります。
喪中はがきを受け取った場合の対応
喪中はがきを受け取った側は、どのような対応をすればよいのでしょうか。
喪中はがきに対して、必ず返事をしなければならないというわけではありません。
ただし、年賀状に代わる形で寒中お見舞いを出すのが丁寧な対応です。
また最近は家族葬が多く、喪中はがきを受け取って初めて不幸を知ったというケースも少なくありません。
喪中お見舞いとして3,000円から5,000円のお供えを贈ってもよいでしょう。
線香やローソク、お茶やお菓子などが選ばれます。(執筆者:五十嵐 信博)