2019年も残すところ1か月を切り、今年1年を振り返る時期となりました。
年末年始の休日は今年1年間の家計を見直し、来年の計画を立てるのに最適なタイミングと言えます。
今回の記事では、実際に我が家で毎年末に行っている家計の見直し方法の手順と今年注目のポイントを紹介します。

目次
Step 1.「家計見直しの日」は事前に決める
年末年始は忘年会や新年会、帰省、大掃除、初売りなどさまざまなイベントが続きますので、家計の見直しのように緊急性のないものは後回しになる傾向にあります。
家計の見直しは空いた時間にやるものと思わず、年末恒例イベントと捉えて「家計見直しの日」を決めておくと実行しやすくなります。
Step 2.【貯金額】目標と実際の差額を出す
まず、年末に必ず行うのが年間収支の確認です。
こう書くとまるで仕事のようで面倒臭そうに聞こえますが、実際にはそこまで厳格に計算しているわけではありません。
基本的には家計簿アプリで12か月間の収支を合計して、1年間のお金の出入りを確認するだけです。
重要なのは
で、預金口座の金額を確認するだけでも十分かもしれません。
月ごとではどうしても臨時出費などによる変動が大きいので、年間で見た方が把握しやすいです。
予定よりマイナスだった場合には、クレジットカードの履歴や口座の入出金履歴を出力して、原因を確認します。
履歴の出力は各カード会社やオンライン銀行のサイトで行うか、実店舗のある銀行であれば通帳印字でも確認できます。

予定外の出費は冠婚葬祭によるものが多いと思いますが、実際には気がつかない所でお金を使いすぎていたということもあり、そのような出費を自覚することはその後の生活に非常に役立ちます。
その逆に目標よりも多く貯金できていた場合には、年末年始をちょっと豪華に過ごしたり、旅行に行ったりと気兼ねなく好きなことに使っています。
Step 3. 翌年の目標を決める
今年1年間の収支を踏まえて、
・ 直すべき所があれば出費をおさえる具体案
を考えます。
その際、翌年のライフイベントも確認し、今年と異なる出費や転職、引越、入学等のイベントが控えている場合にはその分も考慮して決めていきます。
いざ必要な時にお金が足りないといった事態にならないよう、前年中にある程度試算しておくと安心です。
今年の注目:キャッシュレス決済を見直す
今年の場合、特に見直したいのがキャッシュレス決済についてです。
クレジットカードや交通系IC以外のアプリ系決済サービスは、今年初めて使ったという方が多いのではないでしょうか。
キャッシュレス決済はいくら使ったか把握しづらい面があるので、年末はキャッシュレス決済も含めた支出の見直しにちょうどよいタイミングです。
新サービスの検討も早いうちに
見返してみると知らないうちに使いすぎていたり、逆にポイント還元によって以前より出費が減っていたりと、意外な気づきがあるかもしれません。
また、キャッシュレス決済サービスの比較検討やアプリなどの新しいサービスによる家計管理方法を調べてみるなど、利用しているサービス自体の見直しも有効です。
来年からはマイナンバーカードに紐づくマイナポイントによるポイント還元も予定されており、キャッシュレス決済はますます必須となっていきます。
今のうちに最も良いサービスを選んでおきたいところです。

投資内容の見直し:iDeCoなどのリバランス
もう1つ年末のタイミングで確認したいのが、iDeCoやつみたてNISAなどを含む投資の年間実績とリバランス(投資対象商品を組み替えること)です。
今年話題となったiDeCoやつみたてNISAは長期積立を前提としているので、最初の設定さえきちんとしていれば基本的にはほったらかしでも問題はありません。
しかし、最低限
「掛金を出しすぎて家計を圧迫していないか」
の2点については年1回程度確認しておいた方が安心です。
掛金や投資実績をあらためて確認
特にiDeCoは60歳に到達するまでお金を引き出すことができないので、掛金を多く設定しすぎて現金比率が下がってしまうと、いざという時に非常に困ってしまいます。
今年始めたばかりというケースも多いと思いますが、年末は掛金の状況や年間投資実績を確認するのに最適なタイミングなので、ぜひ見直してみてください。
「家計の見直し」を年末年始の恒例行事に
何かとイベントが多いのが年末年始ですが、「家計の見直し」も年末年始の恒例行事の1つとして習慣化できれば、お金とのつきあい方がより気楽なものになるかもしれません。(執筆者:島村 妃奈)