障害年金は、疾病や負傷によって所定の障害の状態になった人への公的年金です。
障害年金を受給するためには受給条件を満たさなければなりませんが、うつ病を発症した人は障害年金の受給対象者になるのでしょうか。
今回は、うつ病になってしまった場合の障害年金について詳しく解説していきます。
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目次
障害年金とは
障害年金とはあらゆる病気やケガなどで障害状態になった人へ支給される年金で、国民年金の被保険者への障害基礎年金や厚生年金の被保険者への障害厚生年金があります。
障害基礎年金には障害等級1級と2級があり、それぞれの等級に応じた年金額を支給します。
また、18歳年度末(高校卒業時)までの子供がいる場合は子の加算が年金額に上乗せされます。
障害厚生年金には障害等級1級と2級と3級があり、それぞれの等級に応じた年金額を支給します。
また、障害厚生年金を受給する人に配偶者がいる場合は、配偶者加給年金額が上乗せされます。(障害等級3級は配偶者加給年金額は加算されない。)
障害年金の受給要件
障害年金を受給するためには、以下の3つの要件を満たさなければなりません。
1. 初診日要件
障害の原因である傷病に対する初診日が、国民年金や厚生年金保険の被保険者期間にあること
2. 保険料納付要件
(A) 初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの保険料納付期間と免除期間を合算した期間が加入期間の3分の2以上あること
(B) (A)を満たさない場合は、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の滞納期間がないこと
3. 障害状態該当要件
国民年金法施行令別表、厚生年金保険法施行令別表の障害等級に該当する程度の障害であること
うつ病の場合の障害年金
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うつ病の場合であっても、障害等級に該当して、受給要件を満たせば障害年金を受給ができます。
障害認定基準によるとうつ病の場合の障害等級は以下です。
障害等級1級
気分(感情障害)によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
障害等級2級
気分(感情障害)によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、かつ、これが持続したりまたはひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
障害等級3級
気分(感情障害)によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、その症状は著しくないが、これが持続または繰り返し、労働が制限を受けるもの
働いている場合に障害年金は受給できる
もちろん働いていても障害年金を受給できる可能性はあります。
しかし、働けるということで、日常生活を問題なく送れる能力があると判断されることがあります。(執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦)