手元供養とはお骨を身近な場所に置いて亡き人をしのぶ供養の方法です。
お墓や仏壇だけではとどまらない、納骨堂、樹木葬、散骨などの新しい供養のスタイルとともに、手元供養は 現代のライフスタイルに合ったものとして注目を集めています。
この記事では手元供養について詳しく説明いたします。
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目次
骨壷を自宅の中において供養する
遺骨を身近な場所に置いておくとはどういうことでしょうか。
手元供養には主に2つの方法があります。
1. 骨壷を家の中に置いておく
仏壇とは異なり、リビングや寝室などのスペースの一角に骨壷を安置して供養します。
そこでは、仏壇ほど大きいものではないステージが重宝され、生活空間の中にあっても違和感のないコンパクトでモダンな骨壷が選ばれています。
その他にも、故人の遺影写真やモダンな位牌、さらにはお花やお線香の道具を取りそろえても構いません。
2. 遺骨ペンダントを身につけて供養する
もう1つは、肌身に身につけておくという方法です。
最も代表的なものは、お骨を納めることのできるペンダントです。
わずかな量のお骨を中に入れて肌身離さずつけておくことで、故人といつもずっと一緒にいられます。
その他、遺骨そのものをダイヤモンドにして作ったジュエリー アクセサリーも人気です。

ただし、こうしたコンパクトなアイテムは紛失の危険性があるので十分に気をつけましょう。
手元供養で用いる遺骨の量はわずか
手元供養は、お骨を自宅や身近な場所に置いて供養することから、お墓や納骨堂などが不要の供養の方法だと考える人が多いようですが、決してそうではありません。
もしも「楽だから」、「安く済むから」という気持ちで手元供養をするのであれば考え直しましょう。
手元供養で用いる遺骨はほんの一部分で、大多数はお墓や納骨堂などのしかるべき場所に埋葬します。
遺骨のほんのひとかけら、あるいはいくぶんかを分骨するのです。
手元供養の費用
手元供養の費用はアイテムによってさまざまです。
ミニ骨壷は安いもので数千円で、高価なものだと数万円と値段にも幅があります。
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また陶器、ガラス、金属など素材もさまざまです。
ステージも木製、ガラス製など、素材やデザインも実にさまざまなものがあり、安いもので1万円、高価なものでは20万円から30万円するものもあります。
肌身離さず身につけられるペンダントも、シルバー製のものからステンレス、プラチナ、18金など素材によって、安いものでは数千円、高いものは30万円から50万円というような高価なものもあります。
遺骨をダイヤモンドにするのであれば、ダイヤモンドの制作費とジュエリーの制作費で、数十万円から数百万円もします。
カットやカラットにより費用が変動しますので制作をする際にはきちんと確認しましょう。(執筆者:五十嵐 信博)