新年度は進学や就職など、なにかと節目となる時期です。
喜ばしい行事も多いですが、その分出費がかさむ時期でもあります。
しかし、でていくお金が多い時期だからこそ、気持ちを新たに今一度家計を見直す絶好のタイミングです。
新年度を機に、収支を再チェックして、ムダな支出の削減を目指しましょう。
今回は、支出の多い新年度に見直しておきたい固定費についてご紹介いたします。

目次
1. 「固定費」の見直しが家計管理をラクにする
「固定費」は毎月発生する支出のなかで、必ず支払わなければなりません。
固定費をできるだけ抑えることができると、節約効果もよりUPします。
ですが、逆に固定費が収入額に見合っていないと、家計がカツカツになる原因となりかねません。
支出が多いと感じている方は、新年度を迎えるタイミングで、今1度固定費が無理のない金額かどうか見直してみましょう。
2. 「家賃、水道光熱費」を合わせた固定費は、収入の4割以下に
よく、「家賃は収入の3割程度」と言いますが、このとき家賃だけで見るのはあまりおすすめしません。
なぜなら、毎月必ずかかる固定費として、水道光熱費の支払額も家計に大きく響くからです。
家賃と水道光熱費の2つを合わせた支出が、「収入の4割以下」で抑えられると、家計管理がしやすくなります。
設備により、水道光熱費の支出額が大きく変わることもある
筆者は転勤族のため現在賃貸住まいですが、物件によって水道光熱費に大きな開きがありました。
オール電化の物件に住んでいたときは、ガス代がかからないうえに夜間電力で電気代が抑えられていたため、月々の水道光熱費もさほど高額ではありませんでした。
しかし現在は、プロパンガスの物件に住んでいることもあり、電気代・ガス代・水道料金がそれぞれかかります。
プロパンガスは料金が高いので、オール電化の物件に住んでいたときよりも毎月の水道光熱費がかさむようになりました。
しかし、現在住んでいる物件は共益費がなく、賃料も破格なため、水道光熱費が多少高くなっても折り合いがついています。
このほか、物件によっては「ネット無料」や、「駐車場1台込み」など、家賃以外の固定費が減らせる場合もあります。
家賃の金額だけで判断するのではなく、水道光熱費をはじめ、「固定費」をトータルで見た時の支出を考えながら見直すことが重要です。
3. 保険料は、契約内容&保険料の見直しを

毎月または毎年決まった額を支払う「保険料」も、家計を圧迫しすぎる原因となっている場合が多いです。
万が一のことを考えると、保障は手厚いに越したことはありませんが、支払額で生活が苦しくなる「保険貧乏」に陥ってしまっては意味がありません。
まずは加入している保険の契約内容を見直し、保険料が収入の割合に見合っているかを再度見直しましょう。
不必要な保険があれば、解約も視野に入れて、必要な分だけを選ぶことも大切です。
定期的に見直すことで、保険料を安くできる可能性も
途中解約すると損をする学資保険や終身保険は、そのまま加入していた方が良いですが、生命保険や医療保険の場合は、他の保険に乗り換えた方が、今より支払額が減らせる場合もあります。
先日、わが家も保険の見直しに行ってきましたが、夫の生命保険を見直したところ、今より保険料が安くなるうえに手厚い保障がつく保険が見つかりました。
月々500円程度の差ではありますが、年間にすると6,000円もの節約につながります。
4. お小遣いは、家計に負担のない範囲で収入に見合った額に

固定費のなかで、なかなか見直しにくいのが夫と妻のお小遣い額です。
「お小遣いを減らす」というのは、できるだけ避けたいのが本音です。
そのため、家計が苦しくてもお小遣いだけはそのままにしている方も少なくないでしょう。
しかし、お小遣いは「嗜好品代」も含むものです。
食費や日用品費など、生活していくために必要な支出よりも、優先順位は低いです。
もし家計が苦しいと感じるのであれば、お小遣い額が収入に見合った額なのかを今1度見直して、可能なら減額も視野に入れましょう。
ちなみに、理想のお小遣い額は、手取り収入の10%が望ましいです。
ご家庭によって収入や理想の割合は異なりますが、無理のない生活をしながらある程度貯金もしていきたい場合は、1割程度にとどめておいた方が家計はうまく回ります。
新年度は固定費を見直すチャンスです
固定費の見直しは、食費や日用品費といった変動費以上に節約効果が期待できます。
ですが、固定費は変動費とは違い、簡単に支出を減らせる項目が少ないため、出費の見直しも後回しにしてしまいがちです。
心機一転、心新たにスタートできる新年度は、固定費の支出額を見直すチャンスでもあります。
将来の家計を考えて、今のうちから固定費を見直し、ムダな出費を削減していきましょう。(執筆者:三木 千奈)