実は、投資信託にはさまざまな種類があります。
利益目標の大きさという観点からは、アクティブ型とパッシブ型に大きく分類できます。
両者は、主に運用の方法が異なります。
投資信託の種類を理解しておくと選択できる幅が広がり、より効率的な投資戦略を練ることができます。
そこで、今回はアクティブ型とパッシブ型の投資信託について解説していきます。

目次
パッシブ型投資信託
パッシブは、英単語passiveの日本語読みで「受け身の」という意味です。
このタイプの投資信託は、基本的には日経平均や米国S&P500などのインデックス(指標)と連動させることを目標として運用されています。
したがって、質の良いパッシブ型投資信託商品を見極めるための1つの判断基準として、
という点が挙げられます。
例えば、ETF(上場投資信託)がこの分類に含まれます。
パッシブ型投資信託の特徴
パッシブ型投資信託の手数料やリスクは比較的低くかつ投資家の手腕に大きく左右されません。
基本的には長期投資向けで、5年以上投資するようすすめられている場合が少なくありません。
しかし、利益率はアクティブ投資信託や個別銘柄への投資よりも低いと言えます。
また、日経平均などのインデックスが暴落するリスクがあるので、
と言えるでしょう。

アクティブ型投資信託
アクティブは、英単語activeの日本語読みで「積極的な」という意味です。
同様に基準となるインデックスをもとに運用されるのですが、積極的に高い運用益を得るように運用されます。
つまり、成長性の高い株を選ぶなどの入念な戦略が練られているため、
例えば、ブル・ベア型投資信託がこれに含まれます。
アクティブ型投資信託の特徴
しかし、その一方で手数料が高めなうえに高い損失を被る可能性も高いと言えます。
基本的には、このタイプの投資信託は中短期投資向けです。
また、以下のような種類があります。
グロース(growth:成長)投資
過去のデータを見て、業績などが成長して来ていて今後も成長が見込まれる銘柄を見つけ、それらに投資する手法です。
この投資において、投資家はファンダメンタル分析を行います。
バリュー(value:価値)投資
この投資手法においてもファンダメンタル分析が行われますが、成長性が高いあるいは好業績であるにもかかわらず株価が安くなっている銘柄を見つけて投資されます。

パッシブ型とアクティブ型のどちらがよいのか
実は、世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏や他の有名投資家らはETFを薦めています。
これが影響したせいか、ブルームバーグの記事によれば、2018年に米国におけるパッシブ型投資信託の運用資産がアクティブ型のそれを抜きました。
つまり、米国ではETFなどのパッシブ型投資信託の方が人気が高いようです。
ただし、どちらを選ぶかは個々の事情によって異なります。
このような情報に惑わされず、まずは自分の資産状況などを見てそれに合わせて選択するべきでしょう。(執筆者:小田 茂和)