米国株は、2020年2月下旬にコロナウイルスや大手企業の決算の悪化で大きく下げました。
2月25日のNYダウは1,000ドル以上の下げでした。
右肩上がりで伸びていた米国株ですが、利益確定やリスク回避の売りの動向が見られます。
現段階では米国株の上昇トレンドが終わったかどうかは判断できません。
しかし、米国株が万が一、下げトレンドに入った場合のシナリオを用意しておくことは悪いことではありません。
大切なのは、プランA、プランBを事前に立てておくことです。
株が下げたら単純に売ればいいだけですが、積極的に投資先を探しているのであれば「金」と現在は下火になっている「仮想通貨」の動向を注意してみてください。
目次
「金」が上昇中:リスク回避の王道資産はやはり「金」
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リスク回避局面で買われやすいのは「金」です。
2019年から2020年にかけて「金」は上昇しています。
金投資を難しそうに感じる方もいるかもしれません。
しかし、今では株式投資と同じ感覚で「投資信託」や「ETF」を通して金に投資できます。
例えば、「SPDRゴールド・シェア」が有名です。
日本市場であれば(1326)、米国市場であればら(GLD)で売買できます。
また、日本市場で買うのであれば、一定の量と本物の金を交換できる「金の果実(1540)」もおすすめのETFの1つです。
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下火になった「仮想通貨」ビットコインの動向にも気を配る
「仮想通貨」の代表であるビットコインの動向も確認しておくと面白いかもしれません。
ビットコインの話題は、2017年末から18年の天井からの下落後はあまり聞かなくなりました。
当時、ビットコインに投資していた人も忘れているかもしれませんが、2020年はビットコインの「半減期」がくる年です。
「半減期」を迎えるとビットコインを生産する人に対する報酬が半減します。
つまり、ビットコインを生産する人がマイニング(ビットコインの生産)をしても利益が減ってしまうため、積極的に生産されなくなってしまうのです。
生産が減るということは供給が減るということです。
供給が減ると価格は上がりやすくなります。
ビットコインの別名は「デジタルゴールド」です。
「金」よりもリスクや取り扱いが難しい面もありますが、
のではないでしょうか。
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日本円に一極集中はしないことが大切
「金」であれ、「ビットコイン」であれ、「米国株」であれ、重要なのは
です。
日本の少子高齢化と食糧・エネルギーの輸入依存体質は、構造的にインフレを招きやすいとも言えるのです。
もしも「米国株」や「金」、「仮想通貨」などにうまく乗り換えを続けるのが難しいのであれば、素直に
のも有効です。
日本のカントリーリスクを軽減する
「米国株」は、2020年2月末にコロナウイルスで大きく調整しました。
「米国株」が下げトレンドに入るかどうかはまだ分かりませんが、「金」や「ビットコイン」など株とは異なる動きをするアセットの動向にも注目しておくとよいでしょう。
一方、日本は少子高齢化が進みインフレを招きやすい状況にあります。
「米国株」、「金」、「ビットコイン」などの複数のアセットに分散投資し、日本円に資産を集中しすぎないことで日本のカントリーリスクを軽減できるのです。(執筆者:田守 正彦)