賃貸物件を借りる際に、お得なフリーレントを活用しましょう。
フリーレント物件は玉石混交で、あなたの条件によっては損をする可能性があります。
フリーレントの物件を契約する際は、近隣相場と貸主の事情を確認しましょう。
こちらから申し出れば、仲介会社はしっかり答えてくれます。
安心にお安く、賃貸物件を契約しましょう。

目次
フリーレントを賢く利用するために
フリーレントとは、アパートマンションなど賃貸物件における契約条件の1つで、入居後一定期間(1か月、2か月など)家賃が免除されることです。
賃貸物件契約の際は、「敷金、礼金、仲介手数料」など4、5か月分の費用がかかります。
1、2か月の家賃免除は大変魅力です。
物件契約の際は、ぜひ活用したいものです。
フリーレントを使用すれば初期費用が安いのですが、契約予定の物件が
・ 質が悪い物件
では結果的に、損な契約をさせられていないでしょうか。
フリーレントを利用する際に1番大切なことは、貸主がなぜフリーレントを採用したか、仲介会社に確認しましょう。
単なる販促活動であればいいのですが、他の理由がある場合には、仲介会社としっかり相談してください。
フリーレントで損をするシチュエーションとは
初期費用が安くなるフリーレントですが、下記に想定されます。
・ 相場より高い賃料の場合、長期に借り続けると総支払額で損する。
・ 質の低い物件に、高い家賃で契約する。
貸主の立場から、フリーレントを考える
貸主がフリーレントを利用する理由は、下記の2つです。
B. 貸出家賃を下げたくない。

A. 空室期間を短くしたい
空室期間について、募集時のタイミングで検討します。
賃貸物件の繁忙期とは、通常1月~3月末です。
主に入学や入社に伴う入居が多いため、案件が増えます。

B. 家賃を下げたくない
家賃を下げたくない理由としては3つあります。
1. 現入居者の値下げ交渉防止
入居募集時に家賃を下げると、物件内に住む他の入居者から、家賃値下げの交渉やクレームの恐れがあります。
募集HPなどを調べれば、自分の物件との比較ができるからです。
現入居者からの交渉を防止するため、貸主は賃料を変えたくありません。
2. 物件の価値を維持したい
物件の所有者が、賃貸物件の売却や融資を検討している場合があります。
物件の価格を査定する際は、所在地の利便性(利回り)と賃料が関係します。
家賃が高い方が、高く評価されます。
家賃を下げるのではなく、フリーレントをすることによって、同家賃を維持します。
※オーナーチェンジ(物件の所有者が替わること)がされると、収益改善のために管理費用の見直しがなされます。
前オーナー時より管理費が削減されることが多く、管理が悪くなることが多々あります。
3. 条件の悪さを補填
賃貸物件は上層階や角部屋に付加価値が付きます。
1階、角部屋じゃない中部屋の賃料を値下げする代わりに、貸主はフリーレントを提案します。
契約を再検討しなければならないとき
お得なフリーレントですが、以下の条件の時は契約を再検討してください。
・ 繁忙期でもフリーレントをする物件。
・ オーナーチェンジが近い物件。
・ 角部屋など好条件なのにフリーレントをする物件。
あなたが損をしないためには、貸主がフリーレントを採用した事情を調べてください。
仲介会社に質問すれば、快く答えてくれます。
・ 物件の近隣にある、同等条件の物件の賃料。
・ 貸主になんらかの事情があるのか
※ まれに建物所有者、管理者、貸主この3者がそれぞれ別人の可能性があります。
その際はそれぞれの事情も確認してください。
これらを確認、納得してフリーレントを活用しましょう。(執筆者:金 弘碩)