スマホ決済の中では老舗のLINE Payが、5月にポイントプログラムを改定します。
LINE Payユーザー以外も参加しやすくなった一方、ポイント還元には大きなマイナスがあるようです。
今回は、新たなポイントプログラムについて徹底解説します。
目次
【5/1より】LINEのポイントプログラムが変更

現在、LINE Payのポイントプログラムは「マイカラー」と呼ばれるものですが、マイカラーは2020年5月1日9時59分をもって終了します。
2020年5月1日10時からは、 LINEユーザー全体のポイントプログラムである「LINEポイントクラブ」に生まれ変わるのです。
「マイカラー」とは

「マイカラー」は、LINE Payのサービス月間利用金額に応じて、翌月1日10時から翌々月1日9時59分までにLINE Payを利用した際のポイント還元率が、0.5%~2%に変動するポイントプログラムです。
マイカラーを決めるLINE Payの月間利用金額は、マイカラーごとに以下のようになっています。
・ グリーン(還元率2%):10万円~
・ ブルー(還元率1%):5万円~9万9,999円
・ レッド(還元率0.8%):1万円~4万9,999円
・ ホワイト(還元率0.5%):~9,999円
また、マイカラー判定の対象、特典付与対象のLINE Payのサービスは、以下の通りです。
・ 実店舗でのコード支払い
・ Google Pay
・ LINE Payカード支払い
・ ネットでのLINE Pay支払い
・ LINE Pay請求書支払い
・ LINE Pay外貨両替
・ LINE Payに登録したクレカによるLINEサービスの支払い
・ 自動販売機での支払い
対象となるLINE Payサービスが多く、マイカラーのランクを上げてポイント還元を多く受けるのも難しくはありません。
「LINEポイントクラブ」とは
5月1日より適用となる「LINEポイントクラブ」は、過去6か月間に獲得したLINEポイント数に応じて設定されるランクに応じて、受けられる特典が変わるポイントプログラムです。
ここからは、流れに沿って説明しましょう。
「マイランク」を決める

まず、過去6か月間に獲得したLINEポイント数に応じて、以下のように「マイランク」が決まります。
・ 500ポイント:ゴールド
・ 100ポイント:シルバー
・ 0ポイント:レギュラー
マイカラーは過去1か月間のLINE Pay利用金額に応じてランクが決まっていたので、LINE Pay以外のサービスでLINEポイントを獲得している人も、参加しやすくなりました。
プラチナはポイント獲得に加えて、Visa LINE Payクレジットカードを発行し、LINE Payアカウントに登録しなければなりません。
決まったランクの適用について

決まったランクの適用期間は、翌月1日10時から1か月間です。
例えば、レギュラーの人が5月~11月の間に100ポイント獲得すると、7月1日10時にシルバーにランクアップします。
マイランクによって受けられる特典は、
・ 「チャージ&ペイ」でのポイント還元率アップ
・ 特典クーポンの枚数が増える
です。
以下で詳しく説明しましょう。
「チャージ&ペイ」でのポイント還元率アップ

「チャージ&ペイ」とは、2020年5月より発行開始予定の「Visa LINE Payクレジットカード」で使えるサービスです。
このサービスを使えば、現金や銀行口座で残高チャージしなくても、LINE Payのコード支払いができます。
支払金額は、クレジットカード料金と一緒にあと払いです。
チャージ&ペイを利用すると、利用金額の1%分のポイント還元を受けられますが、マイランクごとに還元率のプラスアルファがあります。
・ ゴールド:+1%
・ シルバー:0.5%
・ レギュラー:+0%
特典クーポンの枚数が増える

もう1つの特典が、特典クーポンです。
マイランクに応じて、もらえる特典クーポンの枚数が以下のように異なります。
・ ゴールド:6枚
・ シルバー:3枚
・ レギュラー:1枚
LINEアプリから「ウォレット」→「ポイントクラブ」と進めば、クーポンをダウンロード可能です。
最も気になるのは、クーポンの内容でしょう。
4月17日時点で分かっている主なクーポンは、以下の通りです。

その他の店舗については、LINE株式会社のニュースリリースをご覧ください。
ちょっとした買い物のお店は100円オフ、ここぞというときの買い物は5%オフという印象です。
枚数が増えれば、それに越したことはありません。
LINEポイントクラブの注意点
「Visa LINE Payクレジットカード」がないとポイント還元を受けられない
マイカラーでは、設定されたランクに応じて
・ 実店舗でのコード支払い
・ Google Pay
・ LINE Payカード支払い
・ ネットでのLINE Pay支払い
・ LINE Pay請求書支払い
・ LINE Pay外貨両替
・ LINE Payに登録したクレカによるLINEサービスの支払い
・ 自動販売機での支払い
を利用すると、その利用金額に対してポイント還元がアップしました。
しかし、LINEポイントクラブでポイント還元率アップの対象となるのは、「Visa LINE Payクレジットカードによるチャージ&ペイ」しかありません。
その他のLINE Payの支払い方法(コード支払いなど)を選択しても、ポイント還元の恩恵を受けられません。
Visa LINE Payクレジットカードがない人は、LINE Pay以外のLINEのサービスでポイントを貯めるほかありません。
これは大きなマイナスです。
肝心の「Visa LINE Payクレジットカード」はまだ発行されていない

先ほどから話題に上っている「Visa LINE Payクレジットカード」、実はまだ発行されていません。
初年度のカードショッピングはポイント還元率3%と破格で、注目のカードです。
2020年4月下旬より順次申込受付を開始するとのことですが、こんな情勢ですので、審査や発行手続きに時間がかかることも予想されます。
LINE Payカード(プリペイドカード)は特に影響大

今回の改定で大きな影響を受けそうなのが、LINE Payカード(プリペイドカード)の利用者です。
かつては無条件で2%還元でしたが、マイカラー導入により0.5%~2%に還元率が変動となりました。
そしてLINEポイントクラブ導入により、LINE Payカードを使ってもポイントが貯まりません。
クレジットカードを作りたくない人には有力な選択肢だっただけに、今後の存在価値が心配です。
5月以降はLINEのクレカ必須
2020年5月よりLINEのポイントプログラムが変わり、LINE Payユーザー以外のLINEユーザーも参加しやすくなります。
6か月間に獲得したポイント数に応じてランクが決まり、ランクに応じて特典内容が変わるというものです。
その特典はクーポンとポイント還元ですが、Visa LINE Payクレジットカードがないとポイント還元を受けられません。
クレカを作りたくない人は、メルペイと同様に「クーポン・キャンペーン専用ペイ」と割り切るのも良いかもしれません。(執筆者:角野 達仁)