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【不動産投資】成功のカギは「規模」ではなく「純資産」増! 「バランスシート」と「メガ大家の懐事情」を学ぶ

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【不動産投資】成功のカギは「規模」ではなく「純資産」増! 「バランスシート」と「メガ大家の懐事情」を学ぶ

2016~2018年は不動産投資ブームと言われ、サラリーマン大家さんが非常に増えた時期でした。

中には1棟アパート、1棟マンションなどをフルローンで多数取得し、家賃収入が数千万~億超えのメガ大家、ギガ大家も誕生しました。

一般の方からは、メガ大家さんは資産も多く家賃もたくさん入るので、非常に儲かっているように見えると思います。

しかし、メガ大家さんの多くは苦しい資金繰りで綱渡り状態なのです。

今回は、メガ大家さんの資産状況を分析したうえで皆さんが目指す不動産投資についてお話したいと思います。

不動産投資で目指すべきところ

メガ大家とは

メガ大家という言葉にきちんとした定義があるわけではありませんが、資産規模10億円を超える不動産投資家のことを一般的にメガ大家と呼んでいます。

メガ大家を大まかに分けると、

・ もともと資産を持っていた「地主タイプ」

・ 金融緩和に乗じてオーバーローンを使って資産を増やした「投資家タイプ」

です。

ここでは、オーバーローンを使って資産を増やした「投資家タイプ」のメガ大家についてお話したいと思います。

このタイプにはサラリーマン大家から専業大家になった人が多く、金融緩和で特に地方銀行などがオーバーローンをやり出した辺りから一気に増えました。

積算価格の出やすい地方の1棟築古RCマンションをフルローン、オーバーローンで物件を購入します。

同じ要領で、自己資金を使わずに次から次へと物件を購入していき、気が付けば資産規模10億円のメガ大家になっていたという訳です。

メガ大家の懐事情

資産10億円を持っていたら、それはお金持ちだと皆さんは考えると思います。

しかし、実際にはメガ大家の多くは綱渡り状態の資金繰りで非常に苦しい経営状況なのです。

資産規模は大きいのですが、フルローン、オーバーローンで返済比率が非常に高いので、実際のキャッシュフローはほとんどない状態だからです。

それに加えて、1棟築古RCの場合には建物設備のメンテナンス費用が掛かりますし、物件によっては外壁や屋上防水など建物の大規模修繕が必要となれば非常に高額な費用が掛かります。

しかし、経営状態の苦しいメガ大家には資金がないので、なかなかメンテナンスに費用を掛けることができず、「空室が増えてさら経営が悪化する」といった悪循環に陥ります。

資産規模が大きいので、儲けの出ている物件があれば他の物件の補填も可能ですが、何か大きな出費があるとすぐに立ち行かなくなってしまいます

それでも不動産ブームの間は購入時より高値で売ることができたので儲けることができましたが、ここ数年は不動産投資向け融資で不祥事が多くあり融資も出なくなったので高値での売却は難しくなっています。

今後、コロナショックの影響で家賃が回収できなかったり、金利が上昇した場合には、オーバーローンで資産を増やしてきたメガ大家は非常に厳しい状況になると思います。

不動産投資の仕組みを知る

バランスシートで不動産の仕組みを理解する

メガ大家は極端な例ですが、

通常の不動産投資においてもバランスシート上の純資産を増やすことが重要

です。

反対に言うと、純資産の増えない物件は購入しない方がよいとも言えます。

バランスシートとは

バランスシートとは、貸借対照表のことで、左側が資産で、右側が負債と純資産で表されています

【バランスシートの構成】

資産には、
流動資金と言われる現金預金、受取手形、売掛金、有価証券、商品と固定資産と言われる土地、建物、機械が入ります。

負債には、
流動負債と言われる支払手形、買掛金、短期借入金と固定負債と言われる長期借入金、社債が入ります。

純資産には、
資産から負債を引いたもの、資本金、利益余剰金が入ります。

不動産投資で言うと、

資産は、
流動資産の現金預金、固定資産の土地、建物

負債は、
固定負債のローン返済

純資産は、
元本返済分、年間キャッシュフロー


となります。

メガ大家の場合には、「資産=負債」の状態になっており、元本返済分は純資産として増えていきますが、利益余剰金は日々の支払でなくなってしまえば実質マイナスの状況という訳です。

これではいつまでたっても純資産は増えていきません。

不動産投資では、いかにして純資産を増やしていくかがポイントになるわけです。

純資産を増やすポイントは2つ

純資産が増やすためのポイントは2つあります。

ポイント1:「利益余剰金=キャッシュフロー」を増やす

1つ目は、「利益余剰金=キャッシュフロー」を増やすことです。

購入する不動産の年間の収入から運営費などの費用を引いて、きちんとキャッシュフローが残るかどうかをシミュレーションすることが重要です。

ポイント2:元本返済を進める

2つ目は、元本返済を進めることです。

融資を受けて不動産を購入する場合、ローンの返済には「金利部分」と「元本返済部分」があります。

借入期間を延ばせば毎月の返済は減りますのでキャッシュフローは増えますが、毎月の元本返済は少なくなり支払う利息は増えます。

反対に、借入期間を短くすれば毎月の返済は増えるのでキャッシュフローは減りますが、毎月の元本返済は増えて支払う利息は減ります

純資産が増える不動産投資を目指す

不動産投資では値上がりを狙って短期間で儲けるという方法もありますが、純資産をコツコツと長期的に増やすほうが確実に資産を築けるのです。

メガ大家と言えば聞こえはよいですが、大事なのは中身です。いかに純資産を増やせているかです。

純資産を増やすためにはキャッシュフローを増やす、元本返済を増やすといった2つの方法がありますが、いずれにしても収益性の高い物件でなければこの2つを満たすことができません

不動産投資で成功するには規模を増やすことが重要なのではなく、純資産が増える物件をいかに購入して行けるかが重要なのです。(執筆者:山口 智也)

《山口 智也》
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山口 智也

山口 智也

賃貸仲介、賃貸管理、投資系、住居系不動産の売買を経験し、様々な問題に対応できる不動産コンサルタントとして活動中。特に、収益系不動産を活用した資産作りの支援、相続対策を得意としており、皆様の為になるような情報を提供していきたいと考えています。 <保有資格>:宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター・米国不動産経営管理士(CPM) 寄稿者にメッセージを送る

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