新型コロナウイルスが猛威をふるう中、政府は緊急事態宣言を発令されました。
日本国民全員が外出を自粛するという未曽有の状況が続いています。
そんな中でも、大切な家族が亡くなってしまった時には、葬儀を執り行わなければなりません。
しかし、葬儀場に遺族や親族が集まることでクラスター(集団感染)が発生した例もあり、どこまでの人に参列してもらうべきか、頭を悩ませるところです。
こうした問題をIT技術を用いて解決する動きが見られます。

目次
セルフサービス葬とは
株式会社終楽は、葬送支援サービス事業「涙そうそう」の新たなサービスとして、2020年4月9日に「セルフサービス葬」を開設しました。

外出自粛要請が出されている中、2~3人の家族だけで行える葬儀だとうたわれています。
同サービスが提供するのは次の8つです。
2. 棺、布団、仏衣、納棺、骨壷
3. 遺体安置(2泊3日まで)
4. 行政手続き
5. スマホによる葬儀用読経
6. 葬儀用具(後飾り8点セット)
7. 一般戒名の授与
8. 位牌作成
これらがすべて含まれて基本料金は14万8,000円(税別)です。
これ以外にかかる費用としては、
・ 骨壷の費用
・ 遺体搬送業者に拾骨を依頼する場合はその回収費用
・ 遺体搬送料の超過分
・ 遺体安置の延長料金など
があります。
支払い方法にAmazonPayやLinePayなども利用可能とのことです。
遺体の自宅安置と直葬を組み合わせたサービスは他の多くの葬儀社にも見られ、何も珍しいものではありませんが、同サービスの1番の特徴は、スマートフォンによる「スマ坊さん」です。
非接触型僧侶派遣「スマ坊さん」とは
もともと同社は2020年3月3日「スマ坊さん」という業界初のインターネットによる僧侶派遣サービスをスタートさせていました。

これは、寺院の本堂で故人のために読み上げられた読経がスマホ画面に配信されるというものです。
専用画面には「故人の俗名、戒名」なども表示されます。
スマホの中の僧侶の読経に合わせ、自宅にいる家族たちは合掌と焼香を行います。
「セルフサービス葬」と組み合わすことなく、「スマ坊さん」だけでの依頼も可能です。
読経費用は、法要が2.7万円、1日葬が4.7万円、家族葬が6.7万円です。
その他にも安価に抑えることのできる静止画版(音声のみ)もあります。
葬儀や法要のあり方もかわってくる
ビフォーコロナ、アフターコロナと言われている中、葬儀や法要のオンライン化やリモート化これからどのような動きを見せるのか、目が離せません。(執筆者:五十嵐 信博)