少し前に筆者は引っ越したので、家具などの耐震一式を確認する機会がありました。
地震によるけがというのは、揺れによって家具が転倒したために起こったものが多いのだそうです。
阪神淡路大震災における震度7の地域では、住宅の全半壊を免れたにもかかわらず、全体の約6割の部屋で家具が転倒し、部屋全体に散乱したというデータ(※1)があります。
参照:総務省消防庁
さらに、内部被害によるけがの原因としては「家具などの転倒落下:46%」となっています。
参照:総務省消防庁
おうち時間が長くなるこの機会にご自宅の耐震対策について、一度見直されてみてはいかがでしょうか。
また、耐震グッズといえばホームセンターが一般的ですが、意外にも100円ショップでも販売されています。
この100円ショップの耐震グッズは、実はお得なのです。
なお、情報は調査時のものであり、内容等が変更となっている場合があります。
また、店舗により取扱の内容は異なります。お求めの際には事前にご確認いただけますようお願いします。
目次
100円ショップのおすすめ耐震グッズ
おすすめの耐震グッズを紹介します。
(1) 地震対策GEL7

ウレタン系エラストマーでできている、ゲル状のマットです。
家具の下部に貼ると地震の際に落下や転倒を防ぐ手助けをしてくれる商品です。
ホームセンターK社の商品と価格を比較してみましたが、そちらは同じサイズのもので税込1,257円でした。
さらにネットでも同様のものは300円程度から販売されています。
同じく震度7相当に対応可能とのことでしたので、100円ショップのものはかなりお得と言えそうです。

こちらの地震対策GEL7は水平方向に800ガル(震度7相当)に対応、4か所使用で耐荷重25kgと記載があります。
100円ショップのものでも家具のサイズによっては十分に実用的であると言えそうです。
耐震マットはショップ内にいくつかの商品があり、たとえ同サイズでも商品によって耐荷重が微妙に違いますので、使用する家具に合わせて選ぶことが大切です。
(2) 家具転倒防止パッド

家具の下にくさび型のパッドを差し込むことにより、家具の重心を後ろに移動させ、転倒させにくくします。

机といった脚のある商品ではなく、タンスや本棚など下部が一直線になっている家具に適した耐震グッズです。
家具の下に差し込むだけですので工具も必要なく、壁や家具を傷つけることがないのもうれしい商品です。
こちらもサイズや機能などがほぼ同様のものがホームセンターK社では税込み198円でした。
(3) つっぱり棒壁面ガード

ジェルシートとプレートを使ってつっぱり棒を落ちにくくする商品です。
つっぱり棒のバネによる圧力とジェルシートに反発力により、つっぱり棒をより効果的に使用できます、との記載がありました。
こちらは地震に特化したものではないのですが、地震の際にはつっぱりポールの落下が心配です。
少しでもその可能性を軽減できるのであれば対策しておきたいものです。
また、壁面を傷みにくくしてくれるのも便利なポイントですね。
ホームセンターK社では、サイズの大きいつっぱり棒にセットで販売されているものしか見つけることができませんでした。
後付けで欲しいという場合には、100円ショップをチェックしてみてください。
(4) 窓用補助鍵

万が一震災に遭遇し、自宅から避難することになった場合に自宅の防犯も心配です。
こちらの補助鍵は、普段開け閉めしない窓ガラスを締め切り、さらに開きにくくするためのストッパーのような補助鍵です。

下駄の歯のような部分がストッパーになっており、その部分をサッシに合わせてねじ部分で調整します。
取り付けることで窓が簡単に開かないよう固定できます。
補助鍵をつけておくとガラスを割って鍵を開けられた場合でも扉を開きにくくできるので防犯上有益と言えます。
ホームセンターK社では1つ税込み198円で販売されていました。
数が必要な商品ですので、約半額の100円で購入できるのは非常にありがたいことです。
侵入しやすい大きな窓はもちろん、トイレやお風呂など人目につかないところの窓に設置するのも効果的と言えます。
地震などの災害時に限らず、長期旅行など家を空ける際のためにも常備しておきたい商品です。
商品によってはホームセンターの半額程度
耐震という目線で家の中を見てみると意外に多くのポイントに気づくことでしょう。
たとえば、テレビ台の上にDVDプレーヤーを載せて、DVDプレーヤーの上にテレビを置いていたとしましょう。
テレビ台、プレーヤー、テレビとそれぞれに耐震マットを置くことを考えると、全部で12枚必要です。
しかしながら、安全のためですから対策の箇所を削減するわけにもいきません。
100円ショップであれば、比較的コストのダメージを受けることなく耐震対策を施せるのです。
もともと安価な商品ですが、商品によってはホームセンターの半額程度で購入できました。
価格を調査したところ、実はホームセンターよりも100円ショップの耐震グッズの方がお得であるという結果になりました。
耐震グッズは数が必要なものだからこそ、積み重ねのコストが気になります。
家の防災やそれに伴う防犯対策を見直そうとお考えの方は、検討してみてはいかがでしょうか。(執筆者:新木 みのる)