2020年2月、全国65の郵便局でキャッシュレス決済が始まりました。
そして、7月7日、その店舗数は約8,500にまで拡大します。
近所の郵便局でも、キャッシュレスを使える可能性が広がります。
今回は、郵便局のキャッシュレス決済を徹底解説します。
目次
全国約8,500店舗の郵便局でキャッシュレス決済が可能に

一部の郵便局では、キャッシュレス決済が可能です。
5月にキャッシュレス決済可能店舗を拡大する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期されました。
そして7月7日より、キャッシュレス決済可能店舗を全国的に増やす予定になっています。
ただし、7月7日に一気に増えるわけではなく8回に分けて徐々に増やしていき、8月25日には8,441店舗に増える見込みです。
対象のキャッシュレス決済サービス

対象となるキャッシュレス決済サービスは、以下の通りです。
【クレジットカード】
・ VISA
・ Mastercard
・ JCB
・ アメックス
・ ダイナース
・ 銀聯(UnionPay)
【電子マネー】
・ iD
・ WAON
・ QUICPay+
【交通系】
・ Kitaca
・ Suica
・ PASMO
・ TOICA
・ manaca
・ ICOCA
・ SUGOCA
・ nimoca
・ はやかけん
【スマホ決済】
・ ゆうちょPay
・ Amazon Pay
・ au PAY
・ d払い
・ J-coin Pay
・ LINE Pay
・ メルペイ
・ PayPay
・ 楽天ペイ
・ ALIPAY
・ WeChatPay
かなり充実していて、「対象のキャッシュレス決済サービスがない」という心配もないでしょう。
ALIPAYやWeChatPay、銀聯が対象なあたり、切手が人気な訪日中国人をターゲットにしています。
VISAやMastercardなどは、クレカだけでなくデビットカードやプリペイドカード、非接触決済も対象です。
ただし、交通系の「PiTaPa」は利用できません。
キャッシュレス決済が可能な商品・サービス
キャッシュレス決済が可能な商品・サービスは、以下の通りです。
・ 郵便料金
・ 荷物(ゆうパック・ゆうメールなど)運賃
・ 切手・はがき・レターパックなどの販売品
・ カタログ・店頭商品などの物販商品
郵便局で取り扱っている多くの商品・サービスがキャッシュレス決済できます。
筆者は年賀はがきを毎年60枚ほど購入しており、4,000円近い支払いです。
これまでは、クレカチャージしたnanacoを使いセブン-イレブンで購入していましたが、これからは郵便局でもお得になりそうです。
おすすめは「切手」

なかでも、キャッシュレス決済で購入すべき商品は、「切手」です。
というのも、切手は封書や私製はがきに貼って送るだけでなく、郵便局の商品・サービスの支払いにも使えるからです。
例えば、ゆうパックの運賃の支払いに切手を充てることができます。
切手なら軽くてコンパクトなので、収納場所にも困りません。
仮に切手が不要となれば、金券ショップに売ることも可能と、極めて利便性の高い商品なです。
切手をキャッシュレス決済で購入する際は、シート単位(100枚)で購入することをおすすめします。
金券ショップに売る際、バラ売りするよりもシート単位で売った方が高額になる傾向があるからです。
注意点もある
それでも全店舗の3分の1
キャッシュレス決済が可能な郵便局は、8月までに約8,500店舗になります。
それでも、全店舗数2万4,343店舗(2020年5月現在)からすると3分の1強、といったところです。
ちなみに、筆者が住んでいる県では、7月21日に一気に116店舗が対応します。
人口の少ない地域の郵便局は対応しないようで、簡易郵便局も対応していません。
切手は「1回10万円」が上限
郵便局でキャッシュレス決済可能な商品・サービスで、切手のみ「1回10万円」という上限が設定されています。
切手は利便性・換金性の高い商品のため、大量転売による換金を防ぐためです。
キャッシュレス決済で購入できない商品・サービス
以下の商品・サービスはキャッシュレス決済で購入できませんので、注意しましょう。
・ 印紙
・ 宝くじ
・ 代金引換郵便物などの引換金
・ 税付郵便物の関税
・ 地方公共団体事務(各種証明書などの交付、バス回数券・地域指定ゴミ袋の販売などの受託事務)
キャンペーンの対象外となる可能性も

2020年3月まで実施されていた、au PAYの「誰でも!毎週10億円!もらえるキャンペーン」を覚えているでしょうか。
20%還元が魅力的なキャンペーンでしたが、2月17日より郵便局がキャンペーン対象外となりました。
これは、au PAYで切手を購入してポイント還元を受け、切手を金券ショップに売ることで、ポイントと合わせて購入額以上の利益を得る行為が横行したからです。
ちなみに、au PAY加盟店規約第10条(取扱い禁止商品等)では、
と記載されていますが、郵便局は例外的に認められています。
しかし、キャッシュレス決済サービスが大規模キャンペーンを行う際、決済サービスが郵便局をキャンペーン対象外とする可能性があるので注意しましょう。
利用規約違反は利用停止の可能性も
楽天ペイ利用規約第9条(本サービスの停止)では、
本サービスの全部または一部の利用を停止することができると、記載されています。
郵便局で高額決済を頻繁に繰り返すと、利用規約に抵触するかもしれませんので、使い過ぎには注意しましょう。
さらに便利になった郵便局 必要な分だけキャッシュレスを利用しよう
7月7日より、全国約8,500の郵便局でキャッシュレス決済が可能となります。
使えるキャッシュレス決済も多彩、キャッシュレス決済で購入可能な商品・サービスも豊富です。
ただし、換金目的で頻繁に利用すると利用停止になる可能性があるので、必要な分だけ利用してお得になってください。(執筆者:角野 達仁)