先週は、上値追いを作り切れない形で週末を迎えました。
下値切り上げ・上値切り上げながら先端が狭まってくる三角保ち合いで「ウエッジ」が形成されています。
しかし、ここ2~3週間ではウエッジを形成と取れますが、チャートの全体的な形成としては、前々から申しているBOX形成が徐々に裏付けとともに形成されつつあると見るのが妥当です。
BOX形成中は保ち合いや、移動平均線に対しての突破、割り込みが当たり前のように出てくるという事が通例で、そのたびに上抜けしていくのか? 底割れしていくのか? という見立てはするものの、現状はBOXの「範囲内での推移」の一言ですべてが解決するという状況と考えられます。
現状は、6月9日の高値と6月15日の安値で形成されるBOXという見立てをしているものの、まだ明確に高値も安値も2度目の到達にはなっておらず、高値を意識する所(200円下)まで来て押し始めている感じです。
したがってまだBOXを確定させる動きにはなってはいないものの、今週25日線が下向きから上向きとなり、短期的に波打ちを示したことで、BOXの可能性示唆となっています。
さらにボリンジャーバンドでも+2σを上抜けしたものの翌日には押してしまい、バンドのラインがすべて波打ちを示し、収束や拡大という流れにはならず、この辺りも状況判断となりますが、BOX示唆の形状です。
これらを踏まえるとやはりBOXだという事を踏まえた意識で相場と向き合い、保有ポジションの保有期間は短め設定で利確を細かくする必要が明確になっていきます。
しかし、すべてのポジションを動かすと上抜け・下抜けしたときに有利なポジション状態にできなくなるので、動かすポジションとホールドしてBOX突破を待つポジションとで割合を決めて、建玉の操作が必要になってきます。
その上で中長期的には今の株価が高すぎるという話をしてきていますが、現状の株価の動きを見ると下値は明確に切りあがってきているし、短期的には25日線は上向きで上を推移なので、上抜けの可能性をしっかり踏まえて相場と向き合う必要はありそうです。
そして、先週は明確な上抜けとはならなかったものの、徐々に切り上げてきている現実に関して、要因としては、コロナ問題に対する薬の開発が進んだという希望的観測と、企業の決算発表において、悪いなりに思ったほど悪くなかったという事に対しての反応であると考えます。
その後、世界的な感染拡大や日本国内の感染拡大が進んだことで明確な上抜けとなり切れずに、押す雰囲気となっています。
この流れは今のところ当分続くと考えられ、明確にBOXから上抜け・下抜けの材料が不足していると考えられるので、しばらくもみ合いが続くだろうなと考えるのが妥当と考えます。
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目次
週明けの日本市場
米国の動きから、週明けの日本市場は、ほぼ金曜日の大引け近辺での推移が予測される状況です。
SQ値に関しては、SQ当日下で引けたことで上値が重くなるかもと想定したものの、月曜日にSQ値を上抜け火曜に再度割り込み、水曜以降は上を推移し上をキープした一週間と考えると、今後このSQ値がサポートラインとなる可能性は高く、SQ値に近づいて来た時に緊張感を高め、割り込んだときにBOX下減を目指すことを想定した意識が必要であると考えます。
今回のSQがらみの動きは、いつもに比べるとぼやけた感じのパターンで、SQ値が明確に上値や安値になり切るパターンではなさそうな気配です。
そして、今週以降に関しては、決算発表が意識され始めることと、東京はじめ各地で過去最高の一日当たりの感染者数が確認されていることから、不安材料視され始まることで、BOX上放れに関してはハードルが上がってきています。
ただ、感染者拡大だけではBOX下放れの材料とはなり切らないと考えるので、さらなる医療現場の圧迫や、再度の非常事態宣言の発令、他国で大きい都市のロックダウンなどが出たときは相応な値動きをすることが想定されますが、現状は当面もみ合いの中を推移と判断します。
現状分析
5日線
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向きとしては、上向きの流れで始まるも火曜日に一旦向きを下としたのち、即上向きと変え、上向きのまま週末入りとなりました。
位置としては上への乖離をキープした後、週末に実線で触れ、さらに割り込み5日線を割り込んで週末入りとなったことで短期的な押しが始まるか? の見極めの位置に来ています。
この後、下を維持し5日線の向きが下向きとなるか注目です。
25日線
一週間ちょっと続いた下向きを上向きと変えて、短期的な波打ちを起こし、方向感乏しい動きとなり、BOX示唆という展開です。
位置としては上をキープしたまま一週間を終えました。
今後、このまま上を維持し上向きを維持できるか注目となりますが、上記の通りBOXであるなら25日線を再度割り込んだり、向きを下としても、さほどトレンド変換を示す材料としては可能性に対して低めと考え、備えはするものの明確にBOX放れまでしっかり引き付けたいと考えます。
75日線
変わらずの状況で上向きを維持し位置も上への乖離を維持しています。
トレンドライン
メインとしては6月9日の高値2万3185円の横軸を上値抵抗線として、6月16日の安値2万1529円を下値支持線と見て意識して、BOX内でBOX放れの始まりを示すかもと意識するものとして、下は25日線ともう一つ6月15日と6月29日の安値を結ぶ切上がりのラインを意識して、上に関しては、6月16日・23日、7月15日の高値を結ぶ切上がりのラインを意識、この2つのラインで上昇ウエッジが形成されていると考えます。
BOX放れの後は、前々から書き続けている上が2万4000円近辺で、下は5月25日から26日にかけて空けた窓の価格帯を意識はしたいと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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現在完全上方シグナル点灯で強さを示しています。
基準線・転換線・雲の上を推移し遅行線が日々線の上を推移となっています。
今後、このまま遅行線が日々線の上を維持できるか注目していきたいと思います。
ボリンジャーバンド
バンドが明確にすべてのラインで波打ちを示したことで、ボリンジャーとしてはBOX示唆となります。今後+2σと-2σの内の推移が想定され、弱ければ+1σが上値抵抗線となり、強ければ-1σがサポートラインとして機能すると考えます。
そして今後、終値ベースで明確に+-2σのどちらを突破するかで、この後のトレンド変換シグナルと考えます。
スローストキャスト
ある程度上げて来てのデットクロスとなったものの、完全な買われすぎゾーンに入ってのデットクロスでないことを考えると、まだ上値追いを示唆しているとは、見受ける状況には無いと判断します。
このデットクロスの後の動きとして、2本のラインが下まで降りていくか? 下りずに横向きとなったり、半分より上でゴールデンクロスとなれば上値追いを示してくると考えます。
BOXであるならば2本のラインは半分より下まで降りてのゴールデンクロスとなるはずです。
総合判断
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約1カ月前から申してきたBOXを示す形状になりつつあり、
今後BOX放れに備える段階と考えます。
BOXに関しては、明確に示されたらその後のBOX放れまでは意外と早いことが多く見受けるので、ここからのひと月でのBOX放れに意識を持っていきたいと思います。
放れるまで意識を一方向に示しすぎず、逆を突かれないように注意していきましょう。(執筆者:城 晶子)