フリーランスは言い換えると個人事業主ですので、売上だけでなく経費もしっかりと管理しておかないと、手元に残る資金が少なくなります。
経費の中でもオフィスに関する支出は毎月発生するとともに、金額も多額になりかねません。
そこで、コワーキングスペースをオフィス代わりとして利用される方も多くなっています。
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目次
コワーキングスペースとは そのメリット
コワーキングスペース(オフィス)とは、利用者は専用の個室を持たずに契約し、空いている座席を自由に使うフリーアドレス制の事務作業スペースです。
会議室やコピー機も共有で利用できるところが多くなっています。
固定席が用意されているところもありますが、フリーアドレス制に比べると利用料がやや高くなります。
最大のメリットは初期費用と毎月発生する利用料(家賃)が、個人でオフィス一室を借りるよりも安価になっています。
初期費用は、5,000円~3万円、毎月の利用料も利用形態によって異なります。
5,000円~2万5,000円が多く、ランニングコストを下げることはフリーランスを続けていくには必須ですので、利用される方も多いのでしょう。
自宅以外での仕事・打合せ場所の確保、名刺に自宅住所を記載したくない、他業種を含めいろいろな方との情報交換などもメリットとして挙げられます。
事前に見学などで確認しておきたいこと
ホームページ上だけで利用の判断するのは危険です。
見学や1日無料体験を行っているところも多いので、実際に自分の目で確かめるようにしましょう。
机の配置 前・横の利用者との距離感も確かめる
他の利用者の音が気になって、仕事に集中できない。それを避けるための確認事項です。
大きな机が置かれているところは、前や横の利用者のパソコンのキーボードをたたく音や通話などの音が気になるケースがあります。
・ 横の座席との距離がどのぐらいか
・ 気にならないぐらいかなど
を確認しておきましょう。
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作業スペースと打合せスペース・受付などとが壁で区切られているか
仕事に集中できないことを避けるための確認事項です。
それぞれが壁などで区切られていないと打合せの声が漏れてくる、自分が利用する場合は打合せの内容が他人に聞かれることになります。
受付では、電話の音や来訪者への対応の音など、仕事の集中に影響を及ぼしてしまいます。
配置や広さにもよるでしょうが、作業スペースと打合せスペース・受付などとがそれぞれ壁で区切られている方が、集中しやすい環境にあると言えるでしょう。
交流を目的とする場合は交流会の実施頻度は
コワーキングスペースの利用目的が他業種との交流の場合、日頃は他の利用者は仕事中ですので、なかなか交流しにくいです。
そこで、コワーキングスペースの運営側が主催で交流会を開催しているところもあります。
ホームページ上では交流会の記載がある場合でも、頻繁に行われていない、または最近は行われていないケースもありますので、開催頻度も含めて確認しておきましょう。
それ以外では、
・ 24時間365日利用できるか
・ 契約した場合の契約期間・更新の有無など
も確認しておきましょう。
見学などで判断できない場合には、時間単位での利用(ドロップイン)も行い判断を検討してみましょう。
法人で利用する場合の注意点
法人で利用する場合には、レンタルオフィスの場合でも同じですが、コワーキングスペースの住所に法人登記ができるところもあります。
ただし、毎月、登記利用料として5,000円前後の費用が発生することもあります。
入居後に別のオフィスに移転するとなると、上記の費用と時間だけでなく法人登記も移転させなければなりません。
変更登記の費用ですが、本店を管轄する法務局が同じ場合は、登録免許税3万円と司法書士の報酬を含めると合計で5万円以上になります。
別の法務局管轄内に移転する場合は、登録免許税6万円と司法書士の報酬を含めると合計で10万円以上が必要になります。
1人で法人を設立する場合、業態にもよりますが自宅住所で登記するのも方法です。
コワーキングスペース選びを失敗すると費用のムダはどのぐらい
選び方を失敗するとなると、そこで我慢をするか、もしくは他のコワーキングスペースに移転するかのどちらかの選択になります。
利用するコワーキングスペースを変更することは手軽に思われるかもしれませんが、意外とコストと時間が発生することもあります。
具体的には、他のコワーキングスペースを利用するための初期費用5,000円~3万円が発生し、コワーキングスペースによっては短期で解約すると違約金が発生するかもしれません。
これは利用時に必ず確認しておく必要があります。
名刺は住所変更が必要になるため名刺を作り直す必要があり、取引先に対しては住所変更の挨拶文を送付する必要もあるでしょう。
ゴム印や封筒に住所を入れている時には、それらの住所も変更しますので、作り直す費用も必要です。
ホームページの住所も変更の必要があります。
荷物用のロッカーを利用している場合には、ロッカーの荷物の移動もしなければなりません。
このように、手軽に移転できると思いますが、移転コストだけでなく貴重な時間も移転のために費やさなければなりません。
本来であれば仕事に費やすことができる時間ですので、その時間のロス分も損失として考慮に入れる必要があります。
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仕事場は自分のビジネスの拠点になることを念頭に
いくら下調べや見学などをした場合でも、いざ利用してみると思っていた部分と違うこともあるでしょう。
自分がコワーキングスペースに求めていること、求めていることとある程度一致している施設を見つけましょう。
利用後、別のコワーキングスペースに移ることも、通常のオフィスよりも手軽ではありますが、それでも自分のビジネスの拠点を変更すると、仕事に影響を及ぼし、損失がでるので、収益とともに自分の生活設計にも最終的に影響を及ぼします。
しっかりと複数の場所を比較検討した上で慎重に選びましょう。(執筆者:岡田 佳久)