最近クリーンエネルギー関連の銘柄が米国株投資の世界で話題になっています。
そこで、本記事ではクリーンエネルギー関連でいま最も注目を集めている「プラグ・パワー(PLUG POWER)」を紹介します。
「プラグ・パワー」は米国の燃料電池メーカーです。
8月に入って株価を大きく上げる材料と下げる材料が短期間に出てきました。
現在、株価は高値圏で上げ下げしていますが、個人投資家として「プラグ・パワー」は注目に値する銘柄なのか、買いを検討できる銘柄なのかというい点について解説していきます。
目次
注目の燃料電池銘柄「プラグ・パワー【PLUG】」とは
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「プラグ・パワー【PLUG】」は、水素燃料電池システムの企業で米国のNASDAQ市場に上場しています。
燃料電池とは「水素と酸素」から「水と電気」をつくる発電装置ことです。
燃料電池はガソリンのような有害な排出ガスを出さずに、水だけしか排出しないということで自然に優しいのが特徴で、クリーン・エネルギーと言われています。
「プラグ・パワー」の燃料電池はフォーク・リフトや業務用の貨物車の動力源に利用されています。
最近の注目すべき動向としては、度重なる買収が挙げられます。
たとえば、液体水素のメーカーである「ユナイテッド・ハイドロジェン」や電解槽(電気から水と酸素をつくる装置)の「ギナーELX」などの買収で、燃料電池関連の技術・原料を内製できるビジネスモデルを確立したと話題です。
つまり、これからの
ということで注目されています。
EUでもクリーン・エネルギーに関する合意がなされており、積極的にクリーン・エネルギーを使っていこうという時代の流れにも合致しています。
【PLUG】のチャート・業績

「プラグ・パワー」の8月中旬までの値動きです。
6月頃に一度、新高値を抜けてから、上昇基調です。
ただし、高値圏で上げ下げを繰り返している状況で、順張りの投資家であれば押し目で買いやすいタイミングもあるかもしれません。

通年の売上と利益を見てみると、売上は上昇傾向ですが、設備投資や買収を繰り返していることで利益は黒字にはなっていません。
ただし、燃料電池を1社で内製できる体制を整えて、これまでに撒いた種を回収できるこれからの時期に期待がもてると言えます。
8月中の【PLUG】の値動きに影響したニュース
2020年の8月中に短期間で株価を大きく動かす材料が2つありました。
材料1.「アスダ」が「プラグ・パワー」から燃料電池を購入
まずは株価の上昇に貢献した材料です。
英国のスーパーマーケット「アスダ」という企業が倉庫用のフォークリフトの燃料電池を「プラグ・パワー」から購入するというニュースがありました。
これが「プラグ・パワー」をはじめとした燃料電池関連の銘柄の株価を引き上げるポジティブな材料となりました。
材料2. 資金調達のために株を売却
一晩で10%以上株価を下げてしまった材料です。
現金を調達するために約3,500万株の新株売却の発表がネガティブな材料と判断されました。
新しい株を発行するということは、既存の株主の持ち株の価値が希釈化されてしまう(薄まる)ことを意味するため、株価は大きく下がりました。
しかし、現金を調達できる「プラグ・パワー」は手元に現金を確保できるため、企業としてはむしろプラスという見方もあります。
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ストーリーとしては注目の価値あり
「プラグ・パワー」は燃料電池を自社だけで内製できる仕組みを整えています。
しかも、世界中において環境問題に配慮する流れができています。
たとえば「SDGs(持続可能な開発目標)」も世界中で取りあげられ、環境に優しい企業に追い風が吹いている状況です。
ことでしょう。
「プラグ・パワー」のビジネス展開に期待
クリーンエネルギー関連の燃料電池のメーカー「プラグ・パワー」は、現在、買収を繰り返し燃料電池の自社内製の体制が整っています。
そこに「SDGs」やクリーンエネルギーの積極活用などの時代の流れもあり、同社のビジネスはこれから伸びるのではないかと期待されています。(執筆者:世界を旅する投資家 田守 正彦)