日本人の米国株投資環境は非常に充実してきました。
たとえば、大手ネット証券でも米国株の取り扱いに力を入れていて、取扱銘柄数も増え手数料も下がりました。
また、特徴的な注文方法や手数料体系を全面に押し出している個性的な外資系ネット証券やスマホアプリで手軽に買えることを売りにしたネット証券も登場しました。
本記事では、国内で米国株投資ができる6つのネット証券会社を端的に紹介します。
目次
1. マネックス証券
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このような人におすすめです。
・ 注文方法でも逆指値などさまざまな方法を使いたい
米国株の個別投資を中心にする場合には、マネックス証券が1番のおすすめです。
取扱銘柄数が大手ネット証券の中で最も多く、源泉徴収ありの特定口座で取引できるため確定申告の手間もありません。
さらに、発注ツールの「TradeStation」も本格的な注文ツールとして有名です。
ただし、米国・中国以外の外国市場には投資できません。
【売買手数料】
約定代金の0.45%(最低0ドル、上限20ドル)
【取扱銘柄数】
約3,800
短期少額トレードも視野に入れるならマネックス証券⇒公式HPへ
2. SBI証券
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このような人におすすめです。
・ 米国株の貸株で金利がほしい
・ 米国株を買うための米ドルの両替手数料を安くしたい
ネット証券の最大手のSBI証券は、取扱銘柄数や注文方法の種類はマネックスの後を追うといった状況です。
しかし、米国以外のASEAN諸国やロシアへの投資など多数のマーケットにアクセスできる点で優れています。
また、米国株を貸して金利を得る米国株の貸株ができる点もSBIの強みです。
さらに、住信SBIネット銀行と連携すると米ドルを片道4銭で両替可能(他のネット証券は片道25銭程度が相場)です。
【売買手数料】
約定代金の0.45%(最低0ドル、上限20ドル)
【取扱銘柄数】
約3,600
取引手数料が国内最低レベルのSBI証券で口座開設する⇒公式HPへ
3. 楽天証券
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このような人におすすめです。
・ 米国株以外の外国市場にも投資したい
大手ECの楽天グループのネット証券であるため、取引で楽天ポイントを貯められます。
米国株の個別投資という観点のみで注目すると、マネックス、SBIに比べて銘柄数や注文方法などでは特別な強みはありません。
しかし、普通に米国株投資をする場合にはそこまで差を感じないことでしょう。
中国やASEANにも投資可能で特に目立った使いづらさもありません。
【売買手数料】
約定代金の0.45%(最低0ドル、上限20ドル)
【取扱銘柄数】
約3,400
4. サクソバンク証券
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このような人におすすめです。
・ 欧州の株も投資したい人
注意点
・ 特定口座には対応していない
・ 外貨決済に対応していないため為替手数料が不透明
という点に注意が必要です。
サクソバンク証券は、デンマーク資本のネット証券です。
大手ネット証券のマネックス、SBI、楽天とは異なり、最低手数料は5ドルですが上限手数料は15ドルと他社の20ドルよりも安い設定です。
取扱銘柄数が多く、注文方法の種類も充実しています。
さらに、米国株が下がった際にも利益を得られるショートポジションをCFD(差金決済)で取れるところも強みです。
ただし、源泉徴収ありの特定口座に対応していないため、確定申告が面倒になるかもしれません。
【売買手数料】
約定代金の0.2%(最低5ドル、上限15ドル)
【取扱銘柄数】
約6,000
5. DMM.com証券
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このような人におすすめです。
・ 取扱銘柄数が他社より少なくても気にしない
DMM.com証券は、米国株では後発のネット証券です。
面白いのは売買手数料が「0円」であることです。
これだけを見ると、DMM.com証券が最も手数料の安いネット証券なのではないかと思うかもしれません。
ただし、他のネット証券と違って、必ず日本円から米ドルに両替して株を売買する(つまり強制的に円転換される)仕組みです。
ややこしいのですが、売買手数料が「0円」の代わりに為替手数料が確実に片道25銭かかる仕組みなのです。
しかし、日本円から米国株を購入する投資家にとって結果的には他社より安くなることが多いため、外貨決済(米ドルから米国株を売買)をしないのであればおすすめです。
【売買手数料】
0円
【取扱銘柄数】
約1,000以上
6. paypay証券
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このような人におすすめです。
・ 1,000円から米国の有名企業の銘柄を買いたい
注意点
・ 選べる銘柄が100銘柄程度と少ない
・ 自由度が小さい
paypay証券は、スマホアプリで気軽に米国株を買えるスマホ特化のネット証券です。
24時間365日、いつでも米国株を1,000円から買えます。
実は、paypay証券は特殊な取引形態をとっています。
既に、paypay証券が仕入れている株をユーザーが売買する仕組みで、市場に直接注文する訳ではありません。
そのため、市場が閉まっていても売買可能なのですが、paypay証券の提示する価格で株を買わなければならず、他のネット証券よりも取引の自由度が下がります。
自分にあったネット証券で米国株取引
米国株を扱う代表的な国内のネット証券を6つ紹介しました。
大手のマネックス、SBI、楽天だけではなく、DMMやサクソバンク、paypay証券なども台頭してきているので、米国株の取引環境の選択肢がかなり増えました。
自分に合ったネット証券を探してみてください。
選択肢が多すぎて、「米国株投資を本格的にするならどれがおすすめなのか? 決められない」ということでしたら個人的にはマネックス証券をおすすめします。
十分な取扱銘柄数、注文の種類、源泉徴収ありの特定口座などバランスがよいからです。(執筆者:世界を旅する投資家 田守 正彦)