葬儀にかかる費用は100万円から200万円もしてしまうという現実があります。
私たち一般庶民からしたら大きな出費です。
葬儀費用は、喪主のお財布や故人の口座(葬儀費用に充てるのであれば上限150万円までであれば引き出し可)から充てるのがもっとも多いようです。
事前に葬儀費用を準備しておくための「葬儀保険」があります。
少しでもいざという時の負担を軽減させてくれる葬儀保険について見ていきましょう。
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目次
5つのおすすめポイント
いざという時の葬儀費用の助けになってくれる葬儀保険は、「少額短期保険」に分類されます。
つまり、保険金が少額で、保険期間が1年以内の保険商品のことを指します。
そのため、加入審査がゆるく、誰でも手軽に保険に入れるというメリットがあります。
葬儀保険のおすすめポイントには次の5つが挙げられます。
(1) 高齢になっても加入しやすい
生命保険や医療保険の場合は、契約年齢に制限があり、高齢になればなるほど加入が難しくなります。
しかし、葬儀保険の場合は高齢になっても加入できる商品がたくさんあり、最長のものでは満89歳まで加入できます。
(2) 医師の審査が不要
葬儀保険では医師の審査が費用です。
告知書が必要な保険会社ありますが、生命保険や医療保険に比べると簡単な手続きで済みます。
(3) 保険料が安い
葬儀保険の保険料は他の保険に比べて大変リーズナブルです。
そもそも葬儀費用の相場が100万円から200万円と言われている中で、保証金額も50万円から最大300万円と、保険商品の中では少額です。
毎月の支払金額は、たとえば富士少額短期保険会社の「おそうしき共済」の場合、35歳男性が100万円コースに加入した場合の月払保険料は880円、60歳男性だと1,490円です。
(4) 保険金の支払いが早い
葬儀費用は葬儀が終わって数日以内には支払わなければなりません。
早いところでは葬儀当日に請求書を持参するでしょう。
葬儀保険のありがたいところは葬儀費用を速やかに支払ってくれる点です。
原則、必要書類が保険会社に到着した翌営業日には保険金が支払われます。
(5) 残された人に葬儀費用の負担をかけずに済む
本人が元気なうちから葬儀保険に加入しておくことで、喪主を務める家族に葬儀費用の負担を抑えることができます。
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保険プランは自身の葬儀費用の試算と照らし合わせて
葬儀保険の賢い利用法は、まずは自分たちがどういう葬儀を希望しているのかを考え、それが具体的にどれくらいの費用が必要なのかを知ることです。
そのためには葬儀社に見積もりをとってもらい、そこから予算計画の一環として、自分たちに合う保険商品を検討していきましょう。
葬儀費用は、直葬の場合だと30万円、家族葬や一般葬だと80万円から150万円、一般葬だと200万円以上というのが費用の目安だと言われています。
保険各社はさまざまな保険プランを用意していますが、その多くは50万円から300万円までです。
前述の「おそうしき共済」は、50万円、100万円、150万円、200万円、300万円の5つのプランから選べます。
ただなんとなく葬儀保険に加入するのではなく、葬儀の事前相談、事前見積もりも合わせて行うことをおすすめします。(執筆者:葬儀業界15年、1級葬祭ディレクター 五十嵐 信博)