30代になると、自宅の購入や親の介護などが視野に入ってきます。
子どもが誕生した場合は、教育資金も増え、お金が必要な年代です。
「節約したいからといって全く保険に入らないのは心配」
「みんなはどんな保険に入っているのかな?」
今回の記事はこんな疑問をお持ちの方の参考になるかと思います。

目次
ライフステージ別に3つの保険をベースに検討するべき
結論からになりますが、どんな保険が必要かはライフステージによります。
・ 主たる収入源を得ているのか共働きなのか
・ 子どもがいるのかいないのか
・ 十分な自己資金の準備があるのかないのか
状況はさまざまです。
万人に必要な保険というのは存在しません。
ですがこれで終わってしまっては元も子もありません。
多くの方が抑えておくべきベースとなる3つの保険について解説していきたいと思います。
検討するべき保険その1:死亡保険
1番最初に加入を検討していただきたいのが死亡保険です。
特に家庭を持っている方はこの保険の検討は必須となるでしょう。
子どもが小さい場合はなおさらです。
遺された家族がこれまでと同じ様に生活していけるだけの死亡保険金額を設定することが基本です。
注意点ですが30代だとまだまだ育ち盛りの子どもがいるご家庭が多いと思います。
子どもに必要なお金は現在よりも多くなることを想定して保障額を決めることをおすすめします。
また、
「私は専業主婦だから死亡保険は不要」
とお考えの方もいるかもしれませんが、そんな単純な話ではありません。
ご自身が家庭の中で果たしていた役割は小さくないはずです。
共働きだったとしても一方の収入がなくなると負担は激増します。
専業主婦だったとしても代わりに家事をこなしてくれる存在が必要です。
身近にいない場合は時短勤務を検討することなども必要となってくるでしょう。
精神的負担は言うまでもないですが、経済的負担も大きくなってしまうことは容易に想像できます。
大黒柱に死亡保険が必要なのは多くの方がご理解されているところだとは思います。
死亡保険の必要性の有無はその方の収入の過多によるものではないという点に注意が必要です。
「それでも本当に必要なのかな?」
と疑問に思われる方は少なくともお葬式代程度の死亡保険に加入されることをおすすめします。
共済であれば月2,000円程度でお葬式代がまかなえる死亡保障に加入可能です。
本当に死亡保険が不要な方は「独身で親や兄弟にも経済的な不安がない方」くらいだとお考えください。
検討するべき保険その2:がん保険(大病保険)

次に検討していただきたいのががん保険をはじめとした大病保険です。
よくある病気で入院や通院をしても経済的に打撃を受けることは少ないでしょう。
・ 高額療養費制度
・ 傷病手当(厚生年金加入者)
こういった手厚い健康保険にほとんどの方が加入しているので医療費が原因で家計が破綻することは基本的には少ないはずです。
しかし、がんなどの大きな病気になってしまった場合は少し話が変わります。
・ 身体的・精神的負担により収入が低下してしまう
・ 状況によっては周りのサポートが必要になる
こういった状況になってしまうと単純な医療費以上のお金が必要となってきます。
自由診療など健康保険が適用されない治療を選んだ場合はなおさらです。
まだまだ現役時代が続くのが30代です。
治療費+αの準備をしておきたいところです。
余剰資金があればがん保険は不要という論調も目立ちますが、確かに十分な余剰資金があれば保険は不要です。
ですがその余剰資金、別の目的で貯めたお金ではないでしょうか。
教育資金や住宅購入のための資金を大病の治療費に充てることを望む方は少ないはずです。
一般的に30代はまだまだ入り用が続く世代です。
教育資金などの必要な資金とは別で十分な治療費+αがまかなえる方以外はがん保険(大病保険)に加入しておくことをおすすめします。
少なくとも年間100万円程度の一時金を受け取ることができるがん保険(大病保険)に加入しておけば安心でしょう。
また、死亡保険とは違い、独身でもがん保険(大病保険)には加入しておくべきです。
治療費がかかるのは未婚、既婚に違いはありません。
むしろ全て自身で対応する必要があることを考えると独身ほど加入しておくべきだという捉え方もできます。
検討するべき保険その3:医療保険
死亡保険やがん保険(大病保険)と比べるとその必要性は落ちますが、医療保険も検討しておくべき保険の1つです。
一般的には40代や50代と比べると30代の収入は少なくなります。
ですが子どもの教育資金や住宅資金など必要なお金はかかります。
緊急予備資金(半年分の生活費)の蓄えがない場合は一時的にでも医療保険に加入しておくことをおすすめします。
特に有給制度や傷病手当のない日給月給や自営業の方などは入院=収入低下となることが多いです。
会社員の方よりもより大きな自己資金の準備が必要です。
一時的にでも医療保険に加入しておく方が安心でしょう。
入院日数が短期化している昨今、入院一時金を受け取ることができる医療保険が人気です。
独身の方もがん保険(大病保険)と同じ理由で加入を検討しておくべき保険だと考えます。
30代へは保険は不要と断言できる方以外、加入をすすめます
一般的にはまだまだ大きな責任がかかる年代です。
収入はまだ十分ではなく、安定的な貯蓄ができていない方も多いかと思います。
かといってたくさんの保険に加入する必要はありません。
本記事で紹介した
・ がん保険(大病保険)
・ 医療保険
をベースに検討していただければ結構です。
上記3つの保険であればおおよそ月額1万円程度で加入可能です。
未婚、既婚、子どもがいるいないによって差はありますが、上記3つの保険をベースに考えることに違いはありません。
十分な自己資金の用意ができるまでは3つの保険に加入し、万一時の守りを固めておくことをおすすめします。(執筆者:FP歴10年 冨岡 光)