機能的な暖かインナー、いわゆるヒートテックが世に出てから10年以上たち、似たようなアイテムも各メーカー、各洋服ブランドからたくさん出ています。
さまざまな機能的暖かインナーを試してきた筆者が、各社の特徴、お手入れ方法、買い替えのタイミングなどを解説していきます。
目次
各メーカーに違いはあるのか
2003年にユニクロから発売されたヒートテックですが、今や洋服メーカー、下着メーカーなどユニクロ以外のメーカーも機能的暖かインナーを開発し、販売しています。
代表的なものでは
・ 吸湿発熱、吸水速乾、ストレッチ、静電気防止、形状保持、保湿、抗菌防臭、部屋干し対応の8つの機能を兼ね備えた「GU スタイルヒート」
・ 起毛素材によってしっかりとした保温性を保ちながらも、ストレッチの効いた素材で着ぶくれ感を減らした、しまむらの「ファイバーヒート」
・ ウールをコットンで包んだ糸を使用することで、優れた保温性・吸放湿性と滑らかな肌触りを実現する無印良品の「無印良品 綿とウールで真冬もあったか長袖Tシャツ」
などがあります。
どちらもお手頃価格で高機能、どのように違うのか気になる人も多いのではないでしょうか。
各店舗、身近なお店で購入しやすく、色柄用途、豊富にそろっています。
購入時の価格です。変更する場合がありますので、ご了承ください。
機能的暖かインナーの代表 ユニクロ ヒートテック
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ヒートテックを開発したユニクロは、現在3種類のヒートテックを展開しています。
毎年改良されていて、2017年からはアルガンオイルがベビー用品を除くすべてのヒートテックインナーに配合されています。
最もベーシックな「ヒートテック」、ヒートテックより1.5倍暖かい「極暖ヒートテック」、さらに裏起毛を分厚くした「超極暖ヒートテック」があります。
今年購入したのは最もベーシックなヒートテック 990円~690円(税抜き)
薄さや伸びに大きな違いは感じられませんでした。
肌当たりはしっとりとしていて、着た時のひんやり感は数年前のものよりも少なくなっているように感じ、毛玉は今のところありません。
3年目を迎える「超極暖ヒートテック」のレギンス 1990円~1290円(税抜き)
こちらは裏起毛が「極暖」のものよりも分厚く、履いた瞬間から暖かさを感じるレベルです。
しかしその分生地の伸びは悪く、日常の動作くらいなら問題はないけれども、スポーツをする、上にさらにボトムスを重ねるなどは難しいかと思います。
1枚で透け感もなく着ることができるので、スカートと合わせて着用しています。
3年目の「ヒートテック」レギンス 990円~790円(税抜き)
こちらはそろそろ寿命を感じます。生地は購入当初よりもくたっとしていて伸び切っている印象です。
まだまだ履ける、とはいえヒートテックとしての機能は損なわれている可能性が高そうです。
GUの「GUスタイルヒート」
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系列会社ということもあり、GUも同じような機能的暖かインナーを展開しています。
ユニクロが3種類なのに対してGUは2種類です。
GUウォームは2020年よりGUウォームの機能を備えつつ、より着心地の良さとファッション性を兼ね備えたスタイルヒートというシリーズに変わっています。
お値段はベーシックなタイプの「スタイルヒートシリーズ」が通常価格690円、スタイルヒートエクストラが通常価格990円とユニクロよりも価格が抑えられています。
2020年購入したGUスタイルヒートエクストラ
ベーシックなものよりも中が裏起毛になっているものです。

以前はGUウォーム時代のメンズサイズのGUウォームエクストラを持っていました。
1年ほどで中の起毛が毛羽立ってきて着心地も低下したので処分となりました。
メンズサイズは、袖口がリブになっていて、家事をするときなどにずり落ちにくいので、インナーのなかでもかなりのヘビロテをしていました。
しまむらの機能的暖かインナー「ファイバーヒート」
しまむらにも機能的暖かインナーはあります。
ファイバーヒートシリーズは薄手のもの、厚手のもの、極厚のものの3種類です。
通常のアクリルよりも繊維が細い、東レのマイクロアクリル原綿 SILLWARMを使用し、やわらかでなめらかな風合いが特徴です。
狙いは年末や年明けに行われるセールで、500円(税抜き)という破格の値下げが行われます。
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先日行った際にはファイバーヒートだけではなく、ATSUGIのあったか発熱レギンスも300円(税抜き)のセール価格で購入できました。
生地は薄く、ユニクロやGUのベーシックなタイプとほぼ同じです。しっとりしていて、とても伸びがよいタイプです。カラーはユニクロ、GUにはないタイプの杢ブラウンです。
ヘビロテ具合にもよりますが、しまむらは首元や袖が伸びやすく、数年前に購入したものは1年ほどで寿命が来てしまいました。
しかし500円という価格を考えるとコスパは良いほうでしょう。
肌に優しい無印良品の「綿とウールで真冬もあったか長袖Tシャツ」
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機能的暖かインナーは欲しいけど、着ているとどうしても痒くなる、乾燥が気になるという人には無印良品の「綿とウールで真冬もあったか長袖Tシャツ」がおススメです。
2020年9月に価格が見直され、消費税込みで790円になりました。
生地は93%が綿、ポリウレタンが7%です。
他の暖かインナーは化学繊維が中心なのに対して、天然素材が生地の90%を占めるので、敏感肌や乾燥肌の人にも優しい肌当たりになるのだそう。
化学繊維の発熱機能を使わずに、衣服内の湿気を吸収して発熱するという綿本来の機能をより高める特殊な加工によって、敏感肌の人でも着ていて心地よい暖かインナーとなっています。
冬に起きがちな静電気も抑えられるので、人気なのも頷けます。
機能的暖かインナーのお手入れ
機能的暖かインナーをそのまま洗濯機に入れて洗うのは、生地を傷めてしまう原因になってしまうそうです。
私はそれを知らずに何年も普通に洗っていました。
きちんとお手入れをするには
1. 洗面台や洗い桶に薄めた洗濯洗剤を入れて、押し洗い
2. タオルにくるんで脱水
3. 平置きで干す
以上ができれば行ってほしいお手入れ方法だそうです。
しかし、毎日着るインナーにそこまで手間をかけれない、という場合は
生地が傷まないように、必ずネットに入れるようにすると、長持ちできます。
機能的暖かインナーの替え時
ヒートテックなどの機能的暖かインナーは何年も着ていると効果が減る、などのうわさもあります。
主に、生地が伸びて繊維が切れてしまうことによって、暖かさを維持する編地が損なわれることによって、発熱機能が減ってしまうことが原因だといわれています。
さらに着用していて気が付いた点としては、エクストラウォームなどの高機能な暖かインナーは一年ほどで裏地の肌当たりが悪くなる、ということです。
裏地が裏起毛タイプのものは、使う頻度が高いほど裏地の摩耗が激しく、肌当たりもゴワゴワしてくるようです。
1番ベーシックなものは肌当たりが悪くなることなく、2~3年と着れます。
機能的暖かインナーとしての効果は少し劣るかもしれません。
替え時のサイン
・ 生地が伸びてヘタる、ヨレてくる
・ 毛玉が出来て、ゴワゴワする
このような状態になると、着ることはできても、発熱機能などは低下しているので、機能的暖かインナーとしては替え時と言えるかもしれません。
ベーシックな薄手のものは、発熱機能が低下したとしても、肌当たりがよくストレッチも効いているのでインナーとしての機能は充分残っています。
どの商品も毎年改良を重ねられ、数年前よりもより良いものに進化しています。
毎日使うインナーだからこそ、できれば枚数は多めに、でも価格を抑えたいです。
買い替え時はなるべくセール時にする、など時期を絞ればかなり安く購入できるので節約につなげてください。(執筆者:松田 潔子)