テレワークが推奨され、その対象となった方もだんだんと増えてきたようです。自宅の固定回線は満足いくものを使っているでしょうか。
今回は、「速度が遅くなった気がする」「久しぶりに請求書を確認したら思った以上に高かった」などの理由から、プロバイダー(提供会社)を見直そうと思っている方に「光回線」をピックアップして選定のポイントを解説します。
「家の光回線を見直したい」
「回線選びに失敗したくない」
このように考えているのであれば、ぜひ参考にしてください。
目次
光回線を「基本料金」だけで選んでいませんか

光回線のプロバイダーは100社以上あり、この中から自分の環境に最適なものを選ぶには、ポイントを絞らなければかなりの時間がかかってしまいます。
また、ある程度の知識がないと「利用したいサービスに対応していない」などトラブルになる可能性もあるため、各社のホームページに記載のある「月額〇〇円!」だけで選ぶのは注意が必要です。
「知識はさほどないけれども失敗したくはない」という方は次の4つのポイントで選択しましょう。
1. 対象エリアなのか
見落としがちなのが、住居が対象エリアなのかどうかという点です。
あれこれと調べた結果、自分の住むエリアに対応していなかった、とならない用にまずはエリアを確認しましょう。
速さが注目の「Nuro」は、北海道、関東、東海、関西、九州(福岡・佐賀)に限って提供しています。他にも、mineoとセット割になる「eo光」は関西圏のみ対応です。
2. ルーターは自分で用意するのか
光回線を自宅のPCやスマートフォン、タブレットやゲーム機器で使用するにはルーターが必要です。
ルーターとは、自宅まで引き込んだ光回線を複数の機器でインターネットに接続にするための機器のことです。
この機器は、自分でも購入できますしプロバイダーからレンタルもできます。
今からプロバイダー契約するのであれば、絶対に「IPv6」に対応しているルーターを選びましょう。
IPv6方式でインターネット接続すると、今までのルート(IPv4)とは別のいわば「空いている道」を通ってネットに接続されるので、快適な速度で「つながりストレス」なくネットを楽しめます。
IPv6に対応したルーターは、ネットや量販店で1万円程~で購入できますし、プロバイダーがレンタル提供していれば月額300~500円で利用可能です。
自分で選べるのであれば、2年前後使うと考えると購入したほうがコスパは良いですが、よく分からないという人はプロバイダーの用意したルーターを使いましょう。
3. セキュリティソフトは付いているか
スマホでセキュリティソフトをインストールしている人は少ないと思いますが、パソコンでインターネットをする場合には必要です。
Windows10には「Windows Defender」というウィルス対策機能が標準搭載されているので、有料のソフトは必要ないという人も増えてきました。
しかし、結論から申しあげますとセキュリティソフト入れたほうが良いのです。
Windows Defenderは基本的なセキュリティ機能は備えていますが、ネットバンキングやネットショッピングでカード情報を入力するなどの使い方をする場合には、対応しているセキュリティソフトがあると安心です。
価格が幅広いので強固にしよう思えばいくらでもできてしまいますが、3年版で2,000円~1万円あたりが主流です。
この料金を月々のネット使用料金に含んでいるプロバイダーもあれば、月々300円~500円のオプションで加入できるところもあります。
4. 解約時にペナルティはあるか
解約時の違約金については、契約前に確認しておきましょう。
携帯電話業界は「違約金の発生=縛り」をなくし、事業者間を自由に行き来できるようになりましたが、固定回線界にはいまだにこの「縛り」が存在します。
契約時に「3年パッケージ」「2年更新プラン」など年数設定のあるプランは、更新月以外に解約すると1万円~2万円の契約解除料を払わなければなりません。
また、契約時に「工事費」が発生し、月々の料金に上乗せで分割で支払うようになっていた場合には、解約時に残金の支払いが必要です。
プロバイダーによって異なりますが、工事費は1万5,000円~4万円程度かかるので契約時に確認しておきましょう。
キャンペーンで「実質無料」と記載されていても、良く見ると「解約時には残りを支払う」としているプロバイダーは多く存在します。
「光回線」のおすすめはどこか
前述の1.~ 4.のポイントをクリアしているおすすめの2社を紹介します。
1. コミコミで最安値「So-net 光 プラス」

2021年2月28日現在で最もおすすめなのは、
です。
対応エリアも日本全国なので、ほとんどの住居で契約できます。
IPv6対応のルーターは、通常400円でのオプションレンタルですが、今なら永久無料です。
セキュリティソフトは「S-SAFE」が永久無料で、オンラインバンキングの接続も保護する通常使用では十分なソフトです。
最大7台までインストールできるので、スマホやタブレットも保護できます。
契約期間は36か月のいわゆる3年縛りで、更新月以外に解約すると2万円の解約金と回線工事代金の残債があれば支払いが必要です。
工事代金は、毎月500円の支払いを「500円の割引=実質無料」という形式をとっていて、48か月以内に解約すれば残りは請求されるので注意しましょう。
2. 対象エリアなら「Nuro光」

So-net同様にSony系列になってしまいましたが、エリアに対応しているのであれば「Nuro光」はおすすめです。
月額は他社と比べて高めの設定ですが、通信速度が他社の2倍の2Gbpsなので、動画やゲームを楽しみたい方には満足度が高いサービスです。
セキュリティソフトは有名なカスペルスキーを5台インストールでき、永久無料で付いているので安心してネットを楽しむことができます。
「Nuro光」を選ぶ際に気を付けたいのが工事についてです。
基本工事費は4万4,000円と高額で、1,486円 × 30か月で支払いで1,486円の割引が入るので実質無料となっていますが、30か月以内に解約する場合には残債の支払いが必要です。
また、2年毎の更新月以外に解約する場合には1万450円(税込)が請求されます。
そして、申し込みから工事までの期間が他社に比べて長い(1~2か月)ので、急いでいる場合には選択肢から外したほうがよいことでしょう。
キャンペーンやキャッシュバックは重視しない
キャンペーンやキャッシュバックを考えるとこのほかにも金額面でお得なプロバイダーはたくさんあります。
しかし、光回線のキャッシュバックや特典は進呈条件がとても複雑で「結局は該当せずにもらえなかった」という声が多いのが実状です。
あまり選定基準として重視せず、キャンペーン期間を除いた通常時の料金やサービスで比較検討すると「思っていたのと違っていた」という事態も防げます。
光回線の契約変更は携帯電話のキャリア変更よりも手間がかかるので、後悔しないようポイントを押さえて選定しましょう。(執筆者:松山 涼子)