鉄道利用だけではなく街中での買い物においても「Suica」をガンガン利用する筆者は、これまで「ビューカード → Suica」にクレジットチャージして1.5%還元を得ていました。
しかし、7月からはそうもいかないようですので、詳細とともに対策も考えていきましょう。
目次
【これまで】JR東日本の対象商品にビューカード利用で1.5%還元

ビューカードは、1,000円利用につきJRE POINTが5ポイント貯まる、還元率0.5%のクレジットカードです。
ただし、JR東日本のみどりの窓口、びゅうプラザ、各種券売機、モバイルSuicaなどで対象商品をビューカードで支払うと、1,000円利用につきJRE POINTが通常の3倍の15ポイント貯まり、還元率が1.5%となります。
このサービスを「VIEWプラス」と言い、その主な対象商品は次の通りです。
・ Suica定期券、Suicaカード
・ ビューカードによるSuicaへの入金(チャージ)
・ オートチャージ
・ モバイルSuica(入金、オートチャージ、モバイルSuica定期券、モバイルSuicaグリーン券)
・ JR東日本国内ツアー

筆者は「ビックカメラSuicaカード」を愛用しており、カードに搭載のSuicaにクレジットチャージして1.5%分のJRE POINTを獲得していました。
【7月1日~】「VIEWプラス」のサービスが改定

2011年7月1日利用分より、このVIEWプラスのサービスが改定されます。
これまでは、商品内容やカードの種別に関係なく、VIEWプラス対象商品であれば一律1.5%還元でした。
改定後は、商品内容やカードの種別によって還元率が異なります。
ゴールドカード・モバイルSuica利用時の還元率がアップ
「えきねっと」での予約は、ゴールドカードが8%、それ以外のビューカードは3%と還元率がアップします。
また、モバイルSuica利用時の還元率がアップし、
・ モバイルSuica定期券の購入で3%または4%
の還元率です。
上記以外の商品は還元率据え置きもしくはダウン
一方、モバイルSuicaへのチャージやSuicaへのオートチャージを利用した際の還元率は1.5%と変更ありません。
そして、券売機やVIEW ALTTEを使ったクレジットチャージ、JR東日本の駅でのビューカード利用は還元率0.5%とダウンします。
つまり、VIEWプラスによる上積みがなくなるのです。
VIEWプラス改定への対策を考えてみた
筆者が愛用している「ビックカメラSuicaカード」をこれまで通りに使っても0.5%還元にしかなりません。
ここからは、VIEWプラス改定への対策を考えたいと思います。
1.「無記名Suica」にクレジットチャージしまくる
とりあえず6月までは還元率が変わらないので、Suicaにクレジットチャージしまくるとよいことでしょう。
ただし、Suica残高の上限は2万円ですから、複数枚のSuicaを持っておくと効果的です。
その際には無記名Suicaを発行して、そこにチャージするのがおすすめです。
発行時にデポジットとして500円が必要ですが、カードを返却すればデポジットも戻ってきます。
駅に設置されている多機能券売機を使うと、ビューカートと無記名Suicaがあればチャージできます。
ただし、無記名Suicaを鉄道などで利用してもJRE POINTが貯まらないので、JRとは関係のない場所で使うようにしてください。
この方法はあくまでも6月までの応急処置であり、7月からは還元率が0.5%にダウンします。
2.「Welcome Suica」を購入する

「Welcome Suica」を発行するのもよいことでしょう。
訪日外国人向けのイメージが強い「Welcome Suica」ですが、国内在住の日本人でも発行できます。
発行時にチャージ(最高1万円)も可能で、その支払いはビューカードではなくてもOKですので、お手持ちのクレカを使ってください。
デポジットも必要ありません。
残高がなくなればチャージも可能ですが、有効期限が28日間でそれを過ぎると残高も含めて消滅して払い戻しも不可です。
購入場所も限られるため、首都圏在住者向けかもしれません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
3. ゴールドカードにする

「ビューゴールドプラスカード」「JALカードSuica CLUB-A ゴールドカード」といった、ビューカードのゴールドカードを発行するという方法です。
改定後のゴールドカードの還元率が大幅にアップするので、これを機に切り替えるという手もあります。
年間利用金額に応じたボーナスポイントも魅力的です。
ただし、ビューゴールドプラスカードは年会費が1万1,000円、JALSuica ゴールドは2万900円かかるので、個人的にはこれがネックですね。
4. モバイルSuicaにする

ゴールドカードを持ちたくないのであれば、モバイルSuicaにするのが最も現実的です。
モバイルSuicaグリーン券や定期券では還元率がアップし、モバイルSuicaへのチャージでも還元率は据え置かれます。
ただし、筆者のスマホはおサイフケータイ非対応でモバイルSuicaを利用できないため、スマホを買い換えなければなりません。
スマホの新料金プランが話題になっていますので、これを機に買い換えるのもありかもしれませんね。
5. オートチャージを活用する

オートチャージは、首都圏・仙台・新潟エリアのSuicaエリア、首都圏の私鉄・地下鉄のPASMOエリアの自動改札機にタッチするだけでSuicaへのチャージが自動的にできるというサービスです。
ただし、
・ 私鉄とJRの乗換改札機
・ 一部の簡易Suica改札機
・ バス
・ 仙台市地下鉄のicscaエリア
ではオートチャージを利用できません。
実行判定金額(これ以下の残高になるとチャージする金額)、オートチャージ金額ともに1,000円~1万円(1,000円単位)です。
サービス改定後も、オートチャージ利用時の還元率は1.5%と変わりません。
街中でSuicaカードを頻繁に利用する筆者のようなタイプであれば、実行判定金額・オートチャージ金額ともに上限の1万円にして、たまに利用する自動改札機の利用時にたっぷりオートチャージすれば、1.5%還元のポイントも多くなります。
7月までは猶予があるのでじっくりと対策
7月1日利用分から、VIEWプラス対象商品をビューカードで利用した際の還元率が変更されます。
ゴールドカードやモバイルSuicaは還元率アップの傾向ですが、それ以外はダウンする傾向にあります。
改定までにはまだ猶予があるので、落ち着いて対策を取りましょう。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)