値札を見て「安い」と思いレジに行くと、「値札と値段が違う」ということがたまにあります。
よくよく見ると、値札の表記が「税別」になっていました。
ちゃんと見ないのが悪いのですが、ちょっと損した気分になります。
しかし、4月以降は値札にガッカリすることもありません。
今回は、4月より義務化される総額表示と、それに伴う各社の対応を紹介しましょう。
目次
4月1日より、総額表示が義務化

4月1日より、総額表示が義務化されます。
お店の値札やチラシなどの価格表記、これまでは「980円 + 税」や「980円(税別)」など、税別価格のみの表記も認められていました。
しかし、4月1日以降は分かりやすく総額(税込価格)を表記しないといけません。
お店にとっては結構な手間で、これを機に価格改定を行う会社もありますので、以下で各社の対応を紹介しましょう。
【ユニクロ・GU】「本体価格 → 税込価格」により約9%の実質値下げ

ユニクロ・GUは、3月12日より全ての商品価格を総額表示にすると発表しました。
これに伴い、これまでの商品本体価格がそのまま消費税込みの価格になります。
つまり、これまでより約9%の値下げです。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
【リンガーハット】端数の切り捨て、切り上げで総額表示

リンガーハットでは、3月1日より総額表示に変更し、端数の出ない10円単位の価格となりました。
それに伴い、同日より商品価格の改定を行い、10円単位にするため端数の切り上げ、切り捨ても行いました。
東日本エリアにおける主な商品の旧価格と新価格は、以下の通りです。
・ 長崎ちゃんぽん:649円 → 650円
・ 小さいちゃんぽん:495円 → 500円
・ 野菜たっぷりちゃんぽん:814円 → 820円
・ ピリカラちゃんぽん:715円 → 700円
・ 長崎皿うどん:682円 → 680円
また、2月28日をもって長崎ちゃんぽんのめん増量無料サービスは終了しました。
【携帯料金】ahamoは値下げで税込2,000円台

新料金プランが多く発表され注目の携帯電話、その先駆けとなったのが、3月26日より提供予定のNTTドコモの新料金プラン「ahamo」です。
当初は月額料金を2,980円(税別。税込だと3,278円)と発表していました。
しかし他社が安い税別料金を打ち出したのと総額表示への対応もあったのか、2,700円(税別)の新たな月額料金を発表しました。
税込価格だと2,970円と、他社が税込3,000円を超えてくる中で、ahamoは税込2,000円台にしてきました。
これを見て携帯他社がどう動くか、注目です。
【びっくりドンキー】税込価格の端数を0か5にする

4月より、びっくりドンキーの商品価格は、1の位が0か5になります。
2021年3月現在、店舗によって商品価格は異なりますが、筆者の最寄りの店舗では税別価格、税込価格とも1の位がバラバラです。
4月以降はバラバラな1の位を、税込価格で0か5に統一します。
これに伴い、商品価格の改定も実施されるでしょう。
【モスバーガー】イートインとテイクアウトの価格を統一&端数を0に

4月1日より、モスバーガーではイートインとテイクアウトの価格を統一します。
これまで、消費税率の違いをそのまま価格に反映してきましたが、今後はどちらも同じ価格です。
さらに、1円単位の端数をなくすべく、価格改定も実施します。
例えば看板商品の「モスバーガー」は、これまでイートイン377円、テイクアウト370円のところ、4月1日からはどちらも390円となります。
イートインは13円、テイクアウトは20円の値上げです。
一方、「ハンバーガー」はこれまでイートイン224円、テイクアウト220円のところ、4月1日からはどちらも220円となります。
イートインは4円の値下げです。
【スターバックス】税別価格の変更はないが、表示場所で総額が異なる場合も

4月1日までに、スターバックス店舗ではメニューやプライスカードなどの価格表示を、税込表示とします。
イートインとテイクアウトで消費税率が異なるため、表示場所によって異なる税率が適用された総額表示となる場合もあります。
ちなみに、表示方法が変更になっても税別価格に変更はありません。
表記に注意して買物しよう
総額表示の猶予期間が終了して、各社とも表示価格の見直しが迫られています。
これを機に、商品価格の改定に踏み込む会社も少なくありません。
税別か税込か、しっかり確認してから買物をしたいものです。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)