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【住宅ローン】「その返済比率で返せるの?」 いろいろな声に銀行員がモノ申す(第2弾)

ローン 住宅ローン
【住宅ローン】「その返済比率で返せるの?」 いろいろな声に銀行員がモノ申す(第2弾)

現在は、生活様式や働き方など、いろいろと見直しが必要になってきています。

住宅ローンに関する記事が途切れないのも、こうした見直しの空気からだと思われます。

今回は、住宅ローンへの「いろいろな声」にモノ申すの第2弾として、引き続き住宅ローンに関するいろいろな声に銀行員がお答えします。


住宅ローンを借りることはいけないことではありません。

「がんばれ、住宅ローン!」住宅ローンに長年付き合ってきた銀行員はこう考えます。

前回と同じく、ネット記事で触れてみたいキーワードをピックアップして意見を申しあげていきます。

【住宅ローン】 「その返済比率で返せるの?」 いろいろな声に銀行員がモノ申す(第2弾)

その返済比率で返せるのか

「返済比率が30%は高すぎる!」

「年収〇〇万円で返済比率が▲▲%なら安全圏」

これは年収と返済比率に対する声ですが、銀行員はこう考えます。

返済比率や適正な借入額は人それぞれであり、正解はありません。

返済比率は審査する銀行側の話し

そもそも返済比率とは、銀行が住宅ローンの審査をするときに用いる指標の1つです。

住宅ローンを借りようとしている人の年収で、これから借りる住宅ローンと他にある借入を返していけるのかを計算するものです。

返済比率の計算式は一般的に以下のようなものです。

<返済比率の計算式>

(※今回借りる住宅ローンの年間返済額)+(他の年間返済額)÷(年収)= 返済比率(%)

 
(他の年間返済額)とは、カードローンやマイカーローンなど現在返済している借入です。

(年収)は、税引き前つまり給料なら手取りではなく支給額です。

そして、(※の今回借りる住宅ローン)がポイントなのですが、説明は次項にして、ひとまずモデルケースを見てみましょう。

<返済比率のモデルケース>

【Aさんの前提】
年齢:35歳

税引き前の年収:
450万円

今ある借入はマイカーローン:
年間返済額は10万円

住宅ローン借入予定:
3,000万円で30年返済

【計算例1】

(※今回借りる住宅ローンの年間返済額約109万円)+(他の年間返済額10万円)÷(年収450万円)= 返済比率26.44%

【計算例2】

(※今回借りる住宅ローンの年間返済額約171万円)+(他の年間返済額10万円)÷(年収450万円)= 返済比率40.22%

返済比率の違いは金利の違い

計算例を2つ並べたのにはワケがあります。

両者の返済比率が違うのは住宅ローンの年間返済額が違うからで、それは何故かといえば金利が違うからです。

【例1】は年利0.625%(変動金利)です。

これは現在の住宅ローン金利水準で、今回シミュレーションで使用したみずほ銀行の金利(シミュレーションで自動的に適用されました)です。

そして、【例2】は年利4%で計算した結果です。

金利が高いので、当然のことながら返済比率も高くなります。では、この4%という数字はどこから来るのでしょうか。

みずほ銀行の住宅ローンシミュレーション
≪画像元:Mizuho Bank

銀行はわざと高い金利で返済比率を計算している

住宅ローン審査で返済比率を計算する場合、計算式や手法、そして数値の判断基準などは銀行によりさまざまですが、実は共通している点があるのです。

それは「住宅ローンの返済額を計算するときの金利は、現在の水準よりわざと高く設定する」というもので、上記の金利4%がこれにあたります

このように、現在の水準より高い金利で試算するやり方を

「金利にストレスを与える」

「金利に負荷をかける」

などと呼び、これらは銀行の融資審査でよく使われる手法です。

住宅ローンの金利は一定ではありませんので(一部の長期間固定金利ローンを除く)審査では金利上昇を見込んで、こうしたネガティブなシナリオを想定するのです。

返済比率は銀行が極秘に計算する

一部ネット記事で「銀行が返済比率を計算するときの金利は4%」と見かけたことがあります。

記事の情報ソースは不明ですが、実際に銀行は金利4%で計算しているのでしょうか。

その答えについては、否定も肯定もせずノーコメントです。

そもそも銀行のローン審査の内容は極秘事項であり、決して公表されるようなものではありません。したがって、こうした記事の内容には疑問を感じます。

比率より大事なこと

ここでお伝えしたいのは、「過度に数字にとらわれすぎないでほしい」ということです。

もちろん住宅ローンを検討する際に返済比率は重要ですし、金利情勢を鑑みれば銀行が4%で試算しているという記載も的外れではないと感じます。

しかし、審査の現場では申し込む人を多角的に見ますので、仮に返済比率が銀行の基準を満たしていなくても審査に通ることがありますし、その反対に返済比率に問題がなくても他の理由で審査落ちになることもあるのです。

「借りられるか」ではなく「返せるか」を重視する

返済比率の計算で年収は「手取り」ではなく「支給額」だと説明しましたが、そうは言っても現実には「手取り額」で生活し、ローンを返していくわけです。

「住宅ローンの返済比率は年収の30%」とよく言われますが、これもあくまで1つの目安にしか過ぎません。

「毎月の収入の3割が住宅ローン返済に消える、こうイメージしてください」

私は銀行でこのように説明して、お客さまに返済比率を実感してもらいます。

返済比率や適正な借入額は人それぞれであり、正解はありません。

もちろん、審査では返済比率も重要なので、しっかりと考えなければなりません。

しかしながら、「比率が高すぎる」とか「無理な返済はダメ」だとかは他人が決めることではありません。

どうか、数字にとらわれすぎないでください。

働いて、家族と暮らして、住宅ローンを返していくのはあなたです。だから、「がんばれ住宅ローン!」と言わせてください。(執筆者:銀行員一筋30年 加藤 隆二)

《加藤 隆二》
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執筆者:銀行員一筋30年 加藤 隆二 加藤 隆二

バブル期に入社して、以来銀行一筋30年。お金にまつわるさまざまな相談にこたえてきました。時には返せなくなってしまった人からの相談にも、可能な限り親身になって対応してきたつもりです。銀行員として「あなたのために、なにができるか考えます」 最初の挨拶はいつもそう言ってきました。年を重ねた今も、気持ちは変わっていません。銀行員として、読者である「あなたのために」役に立つ文章を書いていきたいと思っています。 寄稿者にメッセージを送る

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