「高齢になればなるほど保険料が高くなるのは知っているけどやっぱり心配」
「引退後も保険の切り替えってした方が良いのかな」
「保険の見直し」は人生において必ず訪れるイベントの1つではないでしょうか。

保険加入率が高い日本において、1度加入したらそれで最後ではないのが保険です。
「古いままだと給付金が出ないかもしれません」
「今切り替えた方が保険料が安くなります」
保険外交員からこういった営業を受けた方も少なくないと思います。
確かに新しい保険に見直す方が保障が充実して安心ということも多いです。
特に医療保険やがん保険などのメディカル系の保険は時代の流れとともにどんどん保障内容が良くなっているのも事実です。
ですが「保険の見直し=保険に入り直す」ですので、見直す時点での年齢で保険料が計算されます。
つまり年齢が上がれば上がるほど保険料も高くなります。
「保障が充実しているからといってあまり高額な保険料は払いたくない」こんな考えの方がほとんどではないでしょうか。
何歳になっても保険の見直しを繰り返していると「気づいたら思いもよらない高額な保険料を払っていた」なんてことになりかねません。
今回は保険の最終見直しタイミングは何歳なのかについて解説したいと思います。
結論からですが「保険の見直し最終タイミングは40代」です。
目次
40代までなら安価な保険料で見直し可能
保険料を決める大きな要因の1つが年齢です。
40代半ばを超えてくると保険料の上がり幅も二次曲線的に大きくなります。
50代を超えてくると「入院したら1日5,000円の入院給付金が受け取れる医療保険に毎月5,000円以上の保険料を払う」なんてこともザラにあります。
また、持病があったり、健康診断の結果が悪かったりすると保険料の割高な緩和型保険を勧められたりとあまりメリットがありません。
保障が充実するといってもあくまでも「有事の際」にしか使えないのが保険です。
高額な保険料を払い続けるのはマネーリテラシーの観点からもおすすめできません。
40代が最後の保険見直しのチャンスといえるでしょう。
対して若い間は当然のことながら安価な保険料で見直しが可能です。
20代や30代の方は新しい保険にどんどん切り替えても保険料は高くなりません。
もちろんむやみやたらと切り替えることはおすすめできませんが、現在と同等の保険料で保障が充実するなら前向きに検討するべきでしょう。
50代以降は「貯金で備える」選択肢を
今の時点で良い保険に加入できていれば問題ありませんが、
・ 60代以降で更新限度を迎える保険
など、
いざという時に役に立たない可能性のある保険に加入している場合はどうしたら良いのか、50代を超えてそのことに気づいてしまったらどうしたら良いのでしょうか。
「貯金で備う」という考え方
その時点で最新の保険に加入することはあまりおすすめできません。
理由はご想像の通り保険料が高額になってしまうからです。
選択肢のひとつとして検討していただきたいのが「貯金で備える」という考え方です。
保険は入院や所定の病気、死亡などの「保険事故」が起きた際に給付を受けることができます。
つまり言い換えると「保険事故」に該当しない場合は全く使えません。
ですが貯金は何にでも使うことが可能です。
該当するかどうかわからないものに割高な支出を続けるより、何にでも使える「貯金=資産」を準備する。
これも立派な「将来への備え=保険」です。
遅くても40代の間には最新の保険に切り替えておくことをおすすめします。

棚卸のすすめ
繰り返しになりますが、若い間に最新の保険に切り替えておくことに越したことはありません。
・ 10年以上同じ保険に加入し続けている
こんな方はいちど棚卸しされることをおすすめします。
相談先は保険会社ではなく、複数の保険会社の商品を扱える代理店の方がさまざまな保険の情報を得ることができ、自身やご家族に合った保険を探すことができるでしょう。
現在の保険がベストだという結論になれば安心して続ければ良い話であり、棚卸し自体にデメリットはありません。
保険の話は難しく、あまり好きになれない方が多いのも事実です。
ですが将来後悔することがないよう、しっかりと向き合うことが必要なのも事実です。(執筆者:FP歴10年 冨岡 光)