給与受取にメガバンクの口座を使っているものの、「手数料を抑えたい」「すぐに使わないお金は分けて管理したい」などといった理由で、毎月別の銀行口座にお金を預けかえている方はいませんか。
主にインターネット銀行が提供する「定額自動入金サービス」を使うと、毎月一定額を自動で移動してくれます。
手数料もかからず、一度設定すれば「うっかり忘れ」も防げるこのサービスについて紹介します。
目次
「定額自動入金サービス」とは
「定額自動入金サービス」は、毎月、本人名義の別の金融機関の口座から指定金額を引き落とし、サービスを提供している銀行の口座に自動的に入金するサービスです。
毎月一定額をATMや振込によって移動している方は、その作業を丸ごと自動化できます。
2021年5月現在、以下の金融機関で提供しています（銀行によって名称が異なるケースもあります）。
・ 住信SBIネット銀行
・ ソニー銀行
・ auじぶん銀行
・ PayPay銀行
・ イオン銀行
・ 大和ネクスト銀行
「定額自動入金サービス」利用のメリット
ここからは、「定額自動入金サービス」利用のメリットを見ていきましょう。
1. 毎月自動的に貯蓄ができる
給与振込口座1つでお金を管理していると、どこまでを生活費として使っていいのかが分かりにくくなってしまいます。
「定額自動入金サービス」を使って、毎月一定額をあらかじめ別口座に移してしまうことで、家計管理がしやすくなります。
2. 手数料を節約できる
特に、平日の日中に働いている方は、なかなか銀行の時間内にATMに行けないということが多いのではないでしょうか。
自分のお金を自分の別口座に移動するのに、引き出しに手数料を取られてはたまりませんよね。
しかしながら、時間内にATMに行けるタイミングを図っていたら、ズルズルと時間が掛かってしまい、結局は手続き自体を忘れてしまうといいうことも起こり得ます。
「定額自動入金サービス」には手数料がかかりません。
また、「定額自動入金サービス」を提供する多くのインターネット銀行は、一定回数までコンビニATM手数料や時間外手数料が無料であるため、銀行利用にかかる手数料を節約できます。
3. ポイントの対象となる銀行もある
住信SBIネット銀行で「定額自動入金サービス」を利用するだけで、「スマプロポイント」が月に30ポイント貯まります。
「スマプロポイント」は500ポイント以上から、1ポイント = 1円相当で現金またはJALのマイルに交換できます。
銀行に預けてもほとんどお金が増えないご時世に、手数料無料のサービスを利用するだけで毎月30円もらえると考えればお得ですね。
4.「定額自動振込」とのダブル活用で家賃や月謝の支払いを自動化できる
一部の銀行では、毎月一定額を指定した口座に自動で振り込んでくれる「定額自動振込」サービスを提供しているので、家賃や習い事の月謝支払いなどに活用できます。
特に、住信SBIネット銀行の場合には、他行振込手数料が月1回無料になります。
必要なお金を「定額自動入金サービス」で口座に入れた後、「定額自動振込」を使えば、支払いが滞らずに安心です。
「定額自動入金サービス」を使ううえでの注意点
ここからは、注意点をお伝えします。
注意1. お金が移動するまでに時間が掛かる
「定額自動入金サービス」ではお金の移動が完了するまでに、移動元の口座から引き落とされてから4～5営業日ほどかかります。
入金されるまでにタイムラグが発生するため、特に「定額自動振込」を利用する場合には日付指定などに注意が必要です。
注意2. 口座名義が同一でなければならない
出金口座と入金口座の名義が同一であることが利用の条件です。家族名義の口座などからは「定額自動入金サービス」を利用できません。
注意3. 引落日は銀行によって決められている
移動元の口座からお金を引き落とす日は銀行によって決められています。
たとえば、筆者が利用する住信SBIネット銀行の場合、定額自動入金の引落日は毎月5日、または27日のどちらかから選択する必要があり、自分で自由に決めることはできません。
注意4. 申込・設定変更は時間に余裕を持って
同じく住信SBIネット銀行の場合、申込手続は初回引落日の8営業日前の午前11時までに完了する必要があります。
初回の設定については、特に時間に余裕を持ってすることが必要です。
家計の口座分け管理に便利
「定額自動入金サービス」は、毎月決まった額のお金を移し替えている方や給与受取口座と貯蓄用口座を分けている方にとって非常に便利なサービスです。
ご自身のケースに照らし合わせて、有効活用してください。（執筆者：星澤 美衣）
