メガバンクの1つである「三菱UFJ銀行」が、大きな動きを見せています。
手数料優遇条件の改定、Pontaポイントの導入、未利用口座管理手数料の新設といった内容ですので、詳しく解説しましょう。
目次
スーパー普通預金(メインバンクプラス)の手数料優遇条件が変更

6月1日より、三菱UFJ銀行のスーパー普通預金(メインバンクプラス)の手数料優遇条件が変更されました。
「スーパー普通預金」(メインバンクプラス)とは、取引内容に応じてATM手数料などが優遇される普通預金口座です。
【~7/19】ステージによって優遇条件が異なる

これまでは、上記のように複数のステージ判定がなされて、ステージに応じて各種特典を受けられていました。
「MUFGプラチナ・アメックス」の利用代金を引き落としてさえいれば、提携コンビニATMやインターネットバンキングを使った他行宛振込も、それぞれ月3回まで手数料がかかりません。
提携コンビニATMの利用手数料は最高で330円/回かかりますから、これが無料になるのはありがたいことですね。
MUFGカードや三菱UFJデビット、NICOSカードなどの引き落としでも、三菱UFJ銀行ATMの手数料が無料になりました。
【7/20~】ステージ制廃止、クレカ引き落としによる優遇もなくなる

7月20日からは、ステージ制が廃止され、クレカ引き落としによる手数料などの優遇もなくなります。
・ Eco通帳(インターネット通帳)の利用
のいずれかを満たすのが、新たな条件です。
新条件の初回判定は6月30日、新条件での優遇は2021年7月20日より適用されます。
「月10万円以上の給与 or 年金の受け取り」の条件を満たせば、以前のプラチナステージに近い優遇を受けられます。
そうは言っても、メガバンクを給与受取口座に指定できる会社は多くありませんので、結構厳しい条件かもしれませんね。
いずれの条件も満たしていなくても、70歳以上の方は、三菱UFJ銀行ATMの手数料が無制限に無料です。
また、三菱UFJダイレクト(インターネットバンキング)の利用がなくても、条件を満たせば提携コンビニATMの手数料優遇を受けられます。
【6/13~】Pontaポイントサービスの申込開始

もう1つの大きな変更点は、Pontaポイントの導入です。
6月13日より、三菱UFJ銀行との以下の取引に応じて、Pontaポイントが毎月貯まるサービスの申込が開始されました。
・ 口座振替、三菱UFJデビット・クレジットカード引き落とし:10ポイント
・ 投信積立・外貨積立(1万円ごと):30ポイント
・ 運用商品残高(50万円以上):50ポイント
・ 住宅ローン残高あり:50ポイント
全ての条件を満たしても月に145ポイントということで、正直申しあげて微妙なところです。
注意点
Pontaポイントを貯めるには、三菱UFJダイレクトからの申し込みが必要です。
6月30日までに申し込めば、6月中の取引内容に応じて、7月末頃に初回のPontaポイントが還元されます。
今のところ「貯める」ことのみが可能で、Pontaポイントを「使う」ことはできません。
三菱UFJダイレクトへのログインは、月1回でも実行していればOKです。
口座振替なら全て対象というわけではありませんので、「Pontaポイント加算対象となる口座振替」を確認してください。
【7/1以降の新規口座開設】2年以上使っていない口座から「未利用口座管理手数料」を徴収
2021年7月1日以降、三菱UFJ銀行に新たに開設された普通預金口座を対象として「未利用口座管理手数料」の制度が適用されます。
最後の預入または引出から2年以上利用がない口座を対象に、年1,320円の未利用口座管理手数料が口座から引き落とされるというものです。
外国の銀行では一般的なこの制度ですが、日本の銀行でもいよいよ導入されます。
口座残高が1,320円未満の場合、残高を全額引き落としのうえで解約となりますので、注意しましょう。
ベストなのは、6月30日までに口座開設をすることですが、普通預金以外の預かり金融資産が1円以上ある場合や、三菱UFJ銀行から借入をしている場合には未利用口座管理手数料の引き落としはありません。
6月末までに各種手続きを完了させる

一連の変更スケジュールは、上記の通りです。
新たな手数料優遇条件、Pontaポイント付与の判定が6月30日に行われますので、それまでに条件を整えておきましょう。
また、三菱UFJ銀行の口座をまだ持っていない方は、未利用口座管理手数料の対象外とするために6月末までに口座開設をしておいてください。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)