クレジットカードの世界では、還元率などの数字が大事です。
そして数字は常に変わっています。
2021年11月1日より、三井住友カードのポイントプログラム「Vポイント」から3種のポイントに交換する際のレートが変更されます。
ささやかなニュースに思えますが、その影響は大きなものです。
貯めたVポイントの使い方自体を考え直す必要があるでしょう。

目次
Vポイントの交換レートが「改悪」
2020年6月から、三井住友カードのポイントプログラムは「Vポイント」になりました。
三井住友銀行のポイントとも統合されています。
現在は「1ポイント = 1円」として使える、価値がわかりやすいポイントプログラムとなっています。
交換先として、レートが変更になるポイントは次の3種類です。

楽天ポイントについてはレートが改善されますが、他の2種類はレート改悪です。
この結果、Tポイントを含めた共通ポイント4種類への交換レートは、すべて「1対0.8」となりました。
なお表中のauポイントプログラムとは、Pontaのことです。
「Ponta」「auポイント」というすでに統一されたポイントが、交換先としては並列して存続し、交換レートが異なる不思議な状態にありました。
多くのポイントプログラムにおいてもこの矛盾がありますが、Vポイントについては、レートの悪いほうで統一され、解消することになります。
今回の改定が与える影響
今回の改定が大きいのは、三井住友カードの還元率(0.5%)を支えている、高いレートの交換先が1度に2種類もなくなるということにあります。
クレジットカードのポイント還元率は、最も高いレートで交換した際の数字です。
高いレートの交換が減るなら、還元率自体を疑ってかからなければなりません。
11月1日以降、Vポイントはどう交換したら良いか
2021年11月からは、三井住友カードで貯めたVポイントを、汎用性の高いdポイント・Pontaに交換すると損します。
今後は貯まったVポイントを、どう利用したらいいでしょうか。
引き続き、「1対1」で交換できる方法を確認しましょう。
次の通りです。
・ Visaプリぺ(プリペイドカード)にチャージ
・ かぞくのおさいふ(プリペイドカード)にチャージ
・ キャッシュバック
・ 三井住友銀行の振込手数料に充当
以上の方法はおすすめです。
次にdポイントとPontaの価値が落ちたポイント交換ですが、やや限られた目的で使う次のポイントに関しては、レートはそのままです。
・ Ozポイント
・ 夢なびポイント
・ JAF継続年会費
・ ソニーポイント
これらのポイントから、さらに交換先があると面白いのですが、残念ながらありません。
Vポイントアプリなら、ポイントを直接使える
Vポイントアプリが登場しています。
Apple PayまたはGoogle Payに設定すれば、貯まったVポイントをチャージして決済できます。
Vポイントからだけでなく、三井住友カードからも直接チャージできるのがメリットですが、カードからのチャージは還元率0.25%にとどまります。
貯まったポイントを活用するためのアイテムとしては大変便利です。
悩んだときはキャッシュバック
ポイント交換先に悩んだ際は、キャッシュバックがおすすめです。
クレジットカードのポイントキャッシュバックは、おおむね交換よりも目減りしますが、Vポイントの場合はこれこそ最高還元率なのです。
キャッシュバックを選ぶと、三井住友カードの毎月の利用代金に、自動でポイントが充当されます。

三井住友カードのポイントは依然活用しがいがある
重要な交換先の価値が低下する三井住友カードですが、幸いまだ高レートの利用方法が残っています。
カード自体の価値までは落ちていません。
今後も活用したいものです。(執筆者:沼島 まさし)