日本に住んでいる限り、常に災害へ備えておくことは大切です。
現在はコロナ禍でもあるので、より食糧備蓄の必要性が高まっています。
必要なものを随時追加し、1年に1~2回はアップデートするようにしましょう。
常温のまま食べられる防災食品があると、調理器具を使わず用意することができます。
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舌に合うかどうかは個人差があるので、事前に食べて味を確認しておきましょう。
使いやすく、おいしい食品をローリングストックしておけると良いですね。
今回は、「常温で食べられる」「コスパが良い」の2点に着目して、自宅で避難生活を送る際に役立つ防災食品を紹介したいと思います。
目次
おかゆ
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一般的に、パックごはんは湯煎にかけるか、レンジでチンしなければなりません。
しかし、震災と同時に停電することは多く、電気が使えなくなる可能性は高いです。
携帯ガスコンロを準備している方は多いですが、ボンベの数は十分でしょうか。
ボンベは強火で使うと、1本1時間程度でなくなってしまいます。
調理以外でも使うことを考えると、使用を必要最低限に抑えるに越したことはありません。
そんな時に便利なのが、調理が必要なく、常温のまま食べられるレトルト食品。
TOPVALUのおかゆは、「白がゆ」「梅がゆ」「玉子がゆ」「玄米がゆ」「鮭がゆ」の5種類あります。
湯煎や電子レンジでチンをしなくても、そのまま食べることができます。
ご飯は炊きたてホカホカでないとおいしさが半減してしまいますが、おかゆは冷めても比較的変化が少なく、非常食として役立ちます。
パックご飯は1つ100~120円程度に対し、TOPVALUのおかゆは1袋77円です。(筆者はBiGで購入)
賞味期限も1年以上持つので、1年に1度見直すことで期限切れを防ぐことができます。
おかゆなので消化吸収が良く、食欲がない時の療養食として使うこともできます。
コロナ禍の現在は、ワクチン副作用が起きた際に備えて用意しておいても良いでしょう。
避難中は慣れない環境で栄養バランスが偏り、体調を崩す方が増えてしまいます。
主食におかゆを加えておくことで、胃腸への負担を軽減させることが期待できます。
デメリットは、消化が良い反面、カロリーが低いことです。
量が多いので、食べてすぐはおなかいっぱいになります。
しかし、消化が良いので、普段よりも早くおなかが空いてしまうかもしれません。
ごはんパックは180gで250kcal程度ですが、おかゆは1袋250gで85kcal程度です。
おかゆを食べる際はカロリーが不足しないよう、タンパク質をしっかり摂るなど、副菜で調整できるようにしておきましょう。
とても優しい味なので、缶詰など味が濃いおかずとも合わせやすいです。
種類:内容量:250g
カロリー:白がゆ84kcal、梅がゆ77kcal、玉子がゆ85kcal、玄米がゆ112kcal、鮭がゆ110kcal
賞味期限:2021年8月購入時で2022年11月まで
価格:筆者がBiGで購入時は鮭がゆ以外77円(税込み83円)、鮭がゆの販売はなし。
(定価は4種各88円(税込み95円)、鮭がゆのみ128円(税込み138円))
新潟県産コシヒカリ使用、国内製造。
カレー
避難生活の中で、毎日同じおかずが続くと、味が単調に感じてしまうかもしれません。
缶詰だけでなく、カレーや丼の具など、味にバラエティを持たせる工夫をしましょう。
レトルトカレーはパンチがあるので、途中で挟むことでマンネリ防止に役立ちます。(避難所で食べるとなるとカレーは匂いが強いので、自宅用にしておく方が無難です)
TOPVALUのカレーは54円(税込み58円)と激安です(筆者はBiGで購入)。
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賞味期限は2021年8月購入時で2023年7月までと、2年弱持つので管理が楽です。
甘口、中辛、辛口の3種類から選ぶことができます。
キーマカレー77円(税込み83円)、ビーフハヤシ90円(税込み97円)もあります。
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低価格のレトルトカレーに良くある話ですが、具材はほとんど入っていません。
ご自宅のローリングストックを消費する際は、上からグリル野菜や肉をトッピングしたり、野菜サラダを別添するなど、意識的に具材を増やして見た目を華やかに&栄養をプラスしましょう。
もっと味に深みが欲しい!という方は、後入れスパイスにこだわっても良いでしょう。
出来合いのカレーに混ぜるだけで、本格的な味に変化するスパイスが販売されています。
レトルトカレーでも、工夫次第で味を本格的に変えることができますよ。
今回は、あくまでもコスパ重視で選んでいます。
コスパを考えず、高くても良いのであれば、具だくさんカレーはたくさんあります。
ネットなどを利用して、各地の味を試してみるのも楽しいでしょう。
コスパだけを考えると、大鍋でカレーを作ったほうが価格を安く抑えることができます。
しかし、食材の準備には手間がかかり、長時間煮込むと貴重なガスボンベを消費します。
節水が求められる後片付けにおいて、カレーの付いた鍋の後処理はかなり大変です。
停電すると、冷蔵庫・冷凍庫の中身を先に調理しなければなりません。
トータルで考えると、カレーはレトルトを利用することを視野に入れるべきだと思います。
各家庭で被災時の状況を考えて、効率の良い方法で食事を準備しましょう。
TOPVALUの甘口カレーは全く辛くなく、お子さまでも食べやすいです。
個人的には、中辛は香辛料が好みではなかったため、甘口にスパイスを足して楽しんでいます。
同じシリーズでも味に統一性があるとは限らないので、ストック前に1度試食しておくことをオススメします。
ダイソーで見つけたグリコの「カレー職人(中辛)」は、賞味期限が5年とかなり長いです。
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価格は100円(税込み110円)と長期保存食品にしては破格の安さです。
食べてみて味に納得できるのであれば、コスパの良い商品と言えるでしょう。
丼の具
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100円以下でレトルト食品を購入するなら、マルハニチロの金のどんぶりシリーズがオススメです。
スーパーだと1箱100円前後と、とてもリーズナブルな値段で購入できます。
筆者はBiGで1箱97円(税込み104円)で購入し、ローリングストックしています。
親子丼、中華丼、麻婆丼、ビビンパ、たまご丼など種類豊富で、選ぶ楽しさから味わえます。
加圧加熱殺菌してあるので、温めなくてもそのまま食べることができます。(脂分が凝固している場合があるので、もちろん温めた方がおいしいです)
味に関して調べてみると、「これで100円ならおいしい」という声、「汁気が多くて親子丼というよりあんかけ丼かな?」という声など、さまざまあります。
筆者は100円という価格を考えると、十分おいしくできていると思います。
こちらも事前に食べてみて、味を確認してから検討してください。
賞味期限:2021年8月購入時点で2022年6~7月まで
缶詰
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言わずもがな防災食品として不動の人気を誇るのが「缶詰」です。
長期保存ができ、缶に入っているので型崩れしにくく、まとめてストックしやすいです。
価格も100円程度から入手できるので、とてもリーズナブルです。
近年はイージーオープン缶も増えましたが、缶切りが必要な缶詰もあります。
缶切りを使えない人も増えているので、缶の形状をチェックしてから購入しましょう。
現在では魚や果物の缶詰だけではなく、おかずやパン、スイーツの缶詰も登場しています。
とんでもなく商品数が多いので、選ぶだけでも日が暮れてしまいますね。(褒め言葉です)
価格だけで選んで後悔したこともあります。
海外製の激安缶詰の中には、金属のニオイが気になる商品もあります。
安さを求めるなら海外製もアリですが、品質の面で気になる方もいるでしょう。
日本製だとしても、パッケージだけ日本で、中身はほぼ海外ということもあります。
「海外製だから」と最初から省く必要はなく、とてもおいしい海外製の缶詰もあります。
トマト缶などは海外製でも安くてとてもおいしい商品が多いです。
表示をよく読み、必要であれば食べてみて、自分で納得できた商品を採用しましょう。
味見は大切
避難時は娯楽が減り、食事に楽しみを見出す方が多いです。
防災食品として使えるレトルトや缶詰には、さまざまな種類があります。
目移りしてしまいそうな程たくさんあるので、つい選ぶのが楽しくなってしまいます。
しかし、食べたことのない食品だと、身体が思わぬ反応を起こすことがあります。
被災時に体調を崩しても、すぐに治療が受けられるとは限りません。
食べ物で冒険するのは平時だけにして、防災食品は食べ慣れた食品にしましょう。
筆者は避難用に備蓄していた日本製のインドカレーが口に合わず、体調は崩さなかったものの、もったいないと感じましたがそれ以上食べられなかった経験があります。
ローリングストックする商品は、毎日の生活に組み込み、食べ慣れておくことが大切です。
商品を厳選して、購入をルーチン化することで、維持管理が楽になります。
コスパも満足の美味しい防災食品を見つけて、心と体のリラックスにつなげてみてください。(執筆者:山城 奈々)