貯金の目標を立てて節約を始めても毎回なぜかうまくいかないという人は、その節約法が自分に合っていない可能性が高いです。
・ 家計簿を付けているのになぜか赤字になってしまう
・ 問題点はわかっているのに貯金ができない
・ いろいろな節約術を試してみても長続きしない
このような人は目新しい情報をあれこれためすよりも、現状を整理して、自分に合った方法を見つける事からはじめる方が賢明です。
この記事では、元マッキンゼーの赤羽雄二さんの書籍「ゼロ秒思考」で紹介されたメモ術を元に、現状を正確に把握して、自分に合ったお金の使い方を見つける方法をご紹介します。

目次
話題の節約法が長続きしない理由
雑誌やネットで話題の節約術や家計管理方法をあれこれためしてみても、しっくりせずに長続きしなかった経験がある人も多いでしょう。
万人向けに紹介されているマネースキルでも、きちんと自分の状況を把握できていないとずれが生じます。
例えば、
・ 先取り貯金をしていても、普段から浪費が多ければお金が足りなくなって貯金を取り崩してしまう可能性があります。
・ 家計簿をつけていても、そもそも収入が少なければ赤字になる可能性があります。
話題の節約法で一時しのぎはできても、根本的な問題を解決しなければ結局お金が足りない状況に戻ってしまいます。
正確に現状を把握して、自分に合ったお金との付き合い方をすることが大切です。
頭の中を整理するマッキンゼー式メモ術
赤羽雄二さんは
と言い、その訓練法としてA4用紙を使ったメモ書きを推奨しています。
具体的には、
にしていきます。
時間をかけずに思いつくままにメモ書きをすることで、思考を可視化して整理していく練習方法です。
書籍では、フォーマットや書く時間・枚数なども詳細に紹介されています。
自分の考えをまとめるのが苦手だという人におすすめの書籍です。
実際に筆者もメモ書きを試してみた
筆者は家族共有の貯金や家計は計画的に管理していますが、自分の小遣いはなんとなく使っていたので、これを機に自分自身の貯金をしたいと考え、お金の使い方に関する問題や解決策をメモにして整理しました。
内容の一部を紹介します。
「なぜ小遣いは計画的に管理できていないのか」
・ 毎月使う額を決めていない
・ 家計の余りで欲しいものを買っている
・ 事前に何にいくら使うか計画を立てていない
・ 自分名義の給与口座と貯蓄口座が同じになっている
・ 余ったら貯金しようと思っている(先取りしていない)
「小遣い管理ですぐにできそうなこと」
・ 給与口座と貯蓄口座をわける
・ 給料日後に5,000円を貯蓄口座に移す(余裕ができたら1万円!)
・ 欲しいものをリストアップする
・ 何にいくら使うか計画を立てておく
・ 毎週振り返る時間を作る
「無駄遣いを減らすには」
・ 用事がないのにコンビニに寄らない
・ 飲み物を持ち歩く
・ 思い付きで洋服を買わない(他の服との組み合わせを考えてシーズン毎に何を買うか計画する)
・ 外食しなくても良いように、昼食の献立も考えておく
最初から完璧な答えを見つけようとしなくても、テーマを決めて思いついたことをどんどんメモしていくと、頭の中が整理されていきます。
メモ書きを試して3か月後
家計管理でうまくいっている
「欲しいもののリストアップ」
「週ごとの管理」
などは自分に合っている方法なので、これらを小遣い管理にも取り入れることにしました。
当初は給与口座に残高が数千円ある程度だったのが、この3か月で2万円貯金できました。
メモは枚数を決めて書くのではなく、うまくいかない時や成功した時に「なぜ」「どんなことが」と深掘りしていくようにしています。
問題点や解決策だけでなくうまくいった時の理由も整理しておくことで、次に何かを選択する時の参考になり「自分にもできる」と自信につながります。

家計を整理して自分にあった節約を始めよう
なんとなく頭で考えているのと、具体的に「今から何をすればどうなるのか」を理解しているのでは、目標に到達できる可能性やスピードが変わってきます。
状況や考えをメモで可視化して整理することで、状況把握から問題解決までのプロセスをイメージしやすくなります。
家に裏紙とペンがあればすぐにでも始められます。
思いついたことをメモするところから始め、節約や貯金につなげてください。
(執筆者:川井 奈央)