クレジットカードは1回払いなら手数料無料なので、不要なリボ払いでカード会社にムダなお金を支払う必要はありません。
しかし賢く使うなら、リボ払いも面白いものです。
リボ払いをおすすめはしませんが、リボ払いの特徴について説明します。
目次
リボ払いの良いところ
リボ払いもよく知っていれば、次の通りいいこともあります。
- 本当に借金が必要な際、キャッシングより負担が小さい
- リボ払いキャンペーンで、支払う利息を把握したうえでそれ以上の利益を得られる
- キャンペーン狙いで、リボ専用カードを得る
なにも考えずリボ払いをして、利息を積み上げていくのは危険ですが上手に使うとメリットはたくさんあります。
リボ払いの分類「金利」
リボは借金です。金利を計算根拠に、利息が付きます。
「手数料」呼ぶのではなく、実情に即してここでは「利息」と記載します。
クレジットカードのリボ払いの金利は、おおむね3種類です。
- 13.2%(ビューSuicaリボカード、ビックカメラSuicaカード、NTTグループカード等)
- 15.0%(大多数のカード)
- 18.0%(ヤフーカード、アプラス、マジカルクラブTカード等)
この他三井住友カードRevostyleのように、9.8%と低金利のものなども存在します。
18.0%の金利は多くのキャッシングと同率で、気軽に使うのはおすすめできません。
リボ利息の計算式
利息の計算式も押さえておきましょう。キャッシング、ローンと同じです。
考え方は次の通りです。
金利15.0%で10万円のリボ残高を30日借りた場合、利息は1,232円です。
リボ払いの分類「手数料」
リボ払いは、利息の計算開始時期により、大きく二分されます。
(1) 初回手数料無料:締め日を過ぎても利息が発生しない。次の支払日を過ぎて発生。「リボ回避」が可能。
三井住友、三菱UFJニコス、ビューカード、エムアイカード、Orico Card THE POINT Upty、ローソンPontaカード、みずほマイレージクラブカード等
(2) 通常のリボ:締め日を過ぎると、利息が発生。原則リボ回避はできない。
JCB、楽天、ヤフー、イオン、セゾン、セディナ、エポス、アメックス等多数
JCBなど「支払い名人」から「スマリボ」に替わった際に、手数料計算の仕組みも変わりました。
今後も、初回手数料無料から通常リボに変わるカードが増えると思われるので、ご注意ください。
リボ払い専用カードの多くも初回手数料無料です。利用者負担がやや小さくなっています。
このタイプのリボ払いは、リボ残高を最初の支払日に全額支払ってしまうと、利息が発生しません(リボ回避)。
方法1:毎月の支払額設定を、利用額より高くしておく
方法2:その月の支払額について、随時増額する
仕組みがわかっていれば、リボ払いは決して怖くありません。
リボ手数料発生で得になるカードがある
リボ回避のできないカードの場合、キャンペーン以外で使って得をすることはあまりありませんが、リボ払い専用のJCB CARD Rは、利息が発生するとポイントが4倍になります。
還元率0.5%が2.0%になるので、少量の利息を意図的に発生させることで、トータルで得をします。
初回手数料無料のタイプでも、三井住友カード「リボスタイル」が同様に利息で得をするスタイルです。
このカードは、リボ回避のためには毎月随時の増額手続きが必要です。
その際あえてリボ残高を少量残しておくと、利息の発生に基づきポイントが2倍になります(0.5% → 1.0%)。
「月の支払額>利用額」の場合利息が発生しないカードも
JCBカードに関しては、随時増額(または利用額が、月々の支払額に満たない)によるリボ回避が可能です。
原則論からすると、締め日を超えた以上利息が発生するはずですが、支払日時点でリボ手数料を残さなければ利息は付きません。
このような、二重の基準を持ったカードも存在します。
これに対し、初回手数料無料でないカードの多数は、支払日にリボ残高が残っていなくても利息が発生します。
リボ手数料を残さない(実質1回払い)のに利息だけ発生するのでは、使い方が間違っています。
随時返済はATMでできたほうがいい
「いつでも返済が可能」という特徴があると、リボ払いは格段に管理しやすくなります。
銀行系のクレジットカードや、専用ATMのあるカードの多くは、ATMでの随時リボ払い返済が可能です。
ATMで返済できないカードの場合、支払日の増額は可能ですが、随時返済はやや困難です。カードデスクに電話したうえ、銀行振込をしなければなりません。
ATMで返済可:三井住友、三菱UFJニコス、JCB、イオン、ビューカード、エポス、セゾン等
その他リボ払いの違い
他にもリボ払いの種類の違いはあります。
- 「残高スライド方式」と「定額方式」(リボ残高によって月の支払額が決定されるか否か)
- 「With In方式」と「With Out方式」(利息が支払額に含まれるか、別途か)
これらは、支払額決定のルールに関するものですから、重要です。
ただしリボ残高を常にゼロ(あるいは少額)に保って使う場合なら、違いはそれほど大きな問題にはなりません。
リボ払いを試してみるために使う必要はまったくありませんが、キャンペーン時に使ってみると新たな発見があります。
使う際はきちんとカードの支払条件を確かめ、間違えた使い方で多くの手数料や金利を支払わないように注意してください。(執筆者:沼島 まさし)