議決行使権やアンケートに回答することで、株主優待とは別に企業からQUOカードや割引券などプレゼントされることがあります。
中には、非優待企業の株を保有しているだけで美術館のチケットがもらえることも。
現在、「隠れ優待」を実施している企業を紹介します。
目次
隠れ優待1:株式会社コメダホールディングス(3543)
≪執筆者撮影≫
株式会社コメダホールディングス(3543)の「隠れ優待」は、株主優待コメカのチャージです。
≪画像元:コメダホールディングス≫
株式会社コメダホールディングスの株を100株以上保有していると、2月末、8月末の年2回、1,000円分のコメカチャージが株主優待として受け取れます。
そのうえ、議決権行使をすると、「隠れ優待」として、さらに500円分のチャージがされます。いわば「増額」です。
チャージ日は、株主優待とは違う日(2022年2月度権利は株主優待チャージが6月1日、議決権行使チャージが7月1日)ですが、2022年2月度権利では、議決行使をすることで合計1,500円分のコメカチャージが受け取れました。
隠れ優待2:株式会社ブロンコビリー(3091)
≪執筆者撮影≫
株式会社ブロンコビリー(3091)の株主優待は、100株保有で1,000円分の株主優待券です。
そして、議決権行使をすることで、さらに株主優待券1,000円分が追加付与されます。
つまり、議決権行使をすることで2倍の額、2,000円分の株主優待券が受け取れます。
≪画像元:ブロンコビリー(pdf)≫
過去に取得し議決権行使した筆者ですが、気になるのは現在も隠れ優待をしているかどうか。
調べたところ、最近の2021年12月度の優待権利においても「議決権行使いただきました株主様には、後日各店でご使用いただけるお食事券1,000円分を送付いたします。」と株主総会の通知に書いてあることを確認しました。
隠れ優待3:平和不動産(8803)
≪執筆者撮影≫
写真は、平和不動産株式会社(8803)の議決権行使でもらった豪華な隠れ優待です。
榮太樓總本鋪の飴とピーセンを詰め合わせた甘味が届きました。
≪執筆者撮影≫
平和不動産株式会社(8803)では、株主優待はカタログギフトです。
100株以上で3,000円相当のWEBカタログギフトがもらえます。
2022年3月の権利では、写真の大丸松坂屋フリーチョイスギフトが届きました。
≪執筆者撮影≫
榮太樓總本鋪の飴とピーセンセットは、あくまでも議決権行使による「隠れ優待」。
議決権行使をした人すべてがもらえると考えると、かなり豪華です。
隠れ優待4:ビックカメラ(3048)
≪執筆者撮影≫
ビックカメラの隠れ優待は、株主限定特別優待クーポンです。
「+3%」でポイント加算できるクーポン券です。
他のクーポン券、キャンペーン、値引きとの併用はできないなど条件はありますが、ビックカメラ.comやコジマネットでも利用でき、いつも以上にポイントアップされます。
2022年2月時点には、「RaKu-uru(ラクウル)」の1,000円増額クーポンもついていました。
≪画像元:ソフマップ≫
株主以外の人向けの新規キャンペーンも8月末まで実施しているラクウル。
はじめて利用する人にとっては、新規キャンペーンと株主優待の増額クーポンを併用することで3,000円増額となり、よりお得に利用できたことになります。
隠れ優待5:株式会社ダスキン(4665)
≪執筆者撮影≫
株式会社ダスキン(4665)の隠れ優待は、抽選で1,000人に当たるミスタードーナツカード1,000円分。
「有効に議決権を行使した株主」の中から、抽選で当たります。
株式会社ダスキンの発表によると、議決権行使個数は、42万8,587でした。
うち、1,000人に当選したなら、約429人に1人が当たった計算です。
参照:ダスキン(pdf)
隠れ優待6:キーコーヒー株式会社(2594)
≪執筆者撮影≫
キーコーヒー株式会社(2594)の隠れ優待は、議決権行使後に届くドリップパック「株主様限定 ドリップオン」3袋。
8月末、冊子『Coffee Fan』に同封されて届く予定です。
≪執筆者撮影≫
キーコーヒーの株主優待品は5月末に届いています。
議決権行使することで、株主限定ドリップパックが受け取れます。
議決権行使した方は、届くのを楽しみに待ちましょう。
隠れ優待7:株式会社プロパスト(3236)
≪執筆者撮影≫
株式会社プロパスト(3236)は、不動産ディベロッパーです。
隠れ優待は議決権行使によるQUOカード500円分の進呈です。
株主優待はないものの、議決権行使をするとQUOカードがもらえます。
ただし、「※次回以降の総会に同様の企画を実施するか否かは未定です。」とあり、継続されるかはわからない部分があります。
隠れ優待8:イオン(3236)
≪執筆者撮影≫
イオン(3236)は、株主優待のほか、議決権行使した人に2つの特典があります。
・ アンケート協力した人の中で、抽選100人に3,000円分の商品券プレゼント
・ 議決権行使したすべての人に株主優待パスポート進呈
株主優待パスポートはハガキが届きます。
希望日1日限り、5%や10%割引で利用できる内容です。
お客さま感謝デーでは利用できない条件があるものの、筆者が使った際は、イオンモール(8905)の株主優待のギフトカードでの支払いができました。
番外編:丸紅(8002)
≪執筆者撮影≫
本来は株主優待を実施していない企業からも、特典がもらえることがあります。
丸紅(8002)は、丸紅ギャラリーの無料招待券が全株主に送られます。
しかも、単元未満株・端株保有の株主にも贈られました。
議決権行使をしない単元未満株の株主も全員がもらえる特典です。
隠れ優待とは言えないのかもしれないため、番外編として紹介しました。
ほか、株主優待を実施していない三菱商事株式会社(8055)でも、2022年3月の権利で、東洋文庫ミュージアムの無料招待券がもらえたようです。
隠れ優待がある企業は中長期保有したくなる
株主優待は、オリックスやJTの株主優待廃止などのニュースなどもあり、全体的に縮小傾向です。
しかし、まだ株主優待を実施している企業も多く、隠れ優待がある企業は個人投資家へも好意的な気がします。
そのため、企業のファンとして中長期で優待株を保有したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
もらえるとうれしく、満足度も高い隠れ優待。
公式の優待内容ではないため、急に廃止のリスクもあるものの、今後も続くと考えるなら、かなり魅力的です。
もらえるとうれしい「隠れ優待」、ぜひ注目してみてください。(執筆者:株歴15年 優待株・高配当株・J-REIT・米国株も 世帯保有250銘柄以上 谷口 久美子)
※2022年8月時点での隠れ優待です。
※個別の金融商品を推奨するものではありません。投資の判断はご自身で行ってください。