冬の生活には欠かすことのできない「お湯」ですが、水温の下がる冬は
「水をお湯に変えるのに時間がかかり、エネルギー消費量もあがる」
ことはご存じでしょうか。
冬は暖房にかかる費用も大きく、できるだけ節約したいと考えている人も多いはず。
この記事では、年末年始など冬に効果的なガス・電気の節約術を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
消費電力を計算して節電
家電を基準どおりに稼働させた場合の消費電力量(Wh:ワット時)を計算すると、家電を買い替えるときの目安や使わない電気を消した場合の節電効果を知ることできます。
まずは下記の計算式にあてはめて、1時間あたりの消費電力量を計算してみてください。
(1) まずは消費電力をチェック
電化製品には型番や製造番号などが書かれたシールが貼られているので、そのシールをチェックし、「消費電力」をみつけましょう。
消費電力は製品の性能のことで、「1秒あたりに使用する電力の単位」です。
(2) 1時間あたりの電力量料金を計算する
電力量料金は「1kWhあたり税込31円が目安」となっているため、まずは消費電力量をWhからkWhに計算し直すことが必要です。
消費電力量(kWh)が計算できたら下記の式にあてはめ、1時間あたりの電力量料金を計算してみてください。
家庭内のエネルギー消費量の1位は「給湯」
≪画像元:環境省≫
少し古い資料になりますが、資源エネルギー庁「平成27年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2016)」によると、家庭内のエネルギー消費量の1位に君臨したのはなんと「給湯」でした。
「給湯」とは、水をお湯に変えて供給することです。
「給湯」を少なくして節約につなげる
環境省では、お湯を使う時間を減らす「節湯(せつゆ)」を推奨しています。
とくに水温の下がる冬は、お湯に変わるまでに時間がかかりエネルギー量もそのぶん増えるため、「節湯」することで電気料金の節約につなげてみてください。
ただ、冬にはお湯を使うことが多いですし、あまり無理をすると続かないので、簡単に続けられそうなものを紹介します。
節湯のためにできる具体例
ここでは、節湯のためにできる具体例を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 洗髪時に節湯
ガスの場合、40℃のお湯を流す時間を1分間短縮するだけで、約4.4円も節約できるといわれています。
- リンス入りのシャンプーを選んだり、
- 流さないタイプのトリートメントを使用したりして
洗髪する時間を短縮し、お湯を使う時間を減らすのも効果的です。
2. しっかり水にする
水だけでも問題がないときは、水だけが出るように蛇口を調節してから蛇口をひねりましょう。
昔のように、お湯や水それぞれに独立した専用の蛇口は少なくなっています。
水のような感覚で使っていても、お湯と水の両方が出るような蛇口の位置になっていることがあるので、しっかりと水だけが出るよう調節してみてください。
3. お湯が冷めないうちに家族全員が入る
お風呂のお湯が冷めてしまうと、
- 追い炊きをしたり、
- 熱いお湯を足したりする必要が出てくるので、
お湯が冷めないうちに家族全員が入るのもポイントです。
片付けてから掃除機をかける
年末はもちろん、お正月休みには自宅の片づけをする人も多いと思います。
片付けてから掃除機をかけて使用時間を短縮するだけでも、年間で500円近く節電できる可能性があるといわれているので、大掃除などではとくに効果的と言えます。
お湯の量を計ってからわかす
お湯をわかすのにも時間がかかり、エネルギー消費量も増える冬。
あたたかい飲み物を沸かすときに、事前にコップに水を入れてほどよい量を計ってからわかすようにすると、水もムダにならず、節電にもつながります。
できることからコツコツと
はじめから難しいことや大変なことにチャレンジするのは難しいので、少し気をつけるだけでできることをコツコツとはじめてみませんか。
とくに水温が下がる冬は、お湯を使う時間を減らすだけで無理なくエネルギー消費量を減らして節約につなげられるので、ぜひ試してみてください。(執筆者: 山内 良子)