先週は、為替では円高進行となり、円高恩恵銘柄が勢いよく上昇していきましたが、中国のアップルiphone規制の報道がきっかけとなり、米国も下げに転じ、そして日本も金曜日には大きく下げての週末入りとなりました。
日経平均株価は、新値八手利食い線といって、8日連続で前日高値を更新し、売のサインが出ていたことや、新値八手十手といって、新値の更新も8回から10回までという意味の言葉のように、まさに昔から言われていることがそのままとなった相場でした。
今週はアップルのiphone15の発表や米消費者物価指数、来週はイベント目白押しですので、しっかりメドを立てて確認していきましょう。
目次
チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は、勢いよく上向きでしたが木曜日に横向きとなり、金曜日には若干下向きとなって週末入りしています。
25日線は、下向きでしたが、金曜日には上向きになっています。
75日線は、上向きで推移し、株価は金曜日に75日線を下支えに止まっています。
並び順は、5日75日25日の並び順で、上昇トレンドのはじまりとなっています。しかし、3本の移動平均線が絡み合って推移しているので注意しましょう。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きで推移し、2万9545円処を推移しています。
トレンドライン
意識されていた上昇フラッグ型の上限、7月3日と8月1日の上値を結んだラインに向かって株価は進行。
ちょうどそのラインが上値抵抗ラインとなり、9月6日7日と到達してチャレンジしましたが、上抜けとはならずに金曜日には失速し、株価は下へと向かいました。
上の窓としては8月1日2日の窓埋めとなり、この先直近の7日8日の窓埋めが意識されるところです。
下は、心理的節目である3万2000円処で下げ止まれるかが意識され、更に下にはフラッグの下限7月12日と8月18日安値を結んだラインの延長線上が意識され、6月1日2日に空けた窓も下値メドとなります。
一目均衡表
6日に基準線と転換線の位置が入れ替わり、上昇の機運となりました。
株価は雲抜けして、やれやれと言ったとたんにまた雲に半分入っての週末入りです。
雲が薄いだけに、そのまま下へと行くのか、それとも雲を下値支持として上に向かうのか、いずれにしても9月21日の雲のねじれで転換点となるかもしれないので、一目には目が離せません。
ボリンジャーバンド
総じて横向きの波打ちとなっていて、ここから横ばいを示唆しています。
+2σ到達後、-1σまたはTPラインまで戻るのか、バンドの動きを確認していきましょう。
スローストキャスト
買われすぎゾーンから下へ向かい、買われすぎゾーンを脱するのかというところで週末入りとなっています。
週明けに反発となれば、引き続き買われすぎゾーンのままで推移するので強い相場となりますが、そのまま下へ向かって売られすぎゾーンまで到達する流れだと、弱さが見えてきます。
MACD
ヒストグラムは木曜日から弱さが出ています。
MACDが0ラインを超えたことで、再び上昇トレンドとなり、ここから勢いよく上へ向かいたいところです。
ヒストグラムの陰転に注意して見ていきましょう。
次回の新月は9月15日です。満月は、9月29日中秋の名月です。
総合判断
パラボリックと株価が接近しています。
これでパラボリックが陰転となると、下への加速が意識されるため、今週は位置関係を確認していきましょう。
今月は重要なイベントが多数あります。
特に9月17日の週にはFOMCや日銀政策決定会合、そして一目均衡表の雲のねじれなど日本は連休の週ですが、とても重要な週です。
2022年は9月14日からの下落、2021年は9月15日から日経平均株価は下落に転じています。
2023年の相場も同じようにキツイ下げとなるのか、それとも、ここを押し目として大きく上値追いしていけるのか。
今週は世界情勢も気にしつつ気を付けていきましょう。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)