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子どもの口座は0歳から作れる 元銀行員が子どもの口座開設について詳しく解説

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子どもの口座は0歳から作れる 元銀行員が子どもの口座開設について詳しく解説

子どもが生まれたら、早めに子ども名義の口座(以下・子どもの口座)を作るのがおすすめです。

その理由は以下のメリットにあります。

・ 子どもへのお祝い金やお年玉などを家計と分けて管理できる

・ 子どものライフイベント(大学進学など)の資金作りに役立つ

・ 子どもの口座を使って金銭教育ができる

また、子どもの口座を作るデメリットはほとんどないので、その点でも早めの口座開設がおすすめです。

そこでこの記事では、子どもの口座開設についてさまざまな角度から解説します。

子どもの口座は、子どもが生まれたタイミングで作るのがベスト

子どもの口座を開設できる人

子どもの口座を開設できるのは以下の人に限定されます。

・ 子どもの親権者等法定代理人(以下「親権者」)

・ 一定の年齢以上の子ども本人

親権者は、子どもの代理人として子ども名義の口座を開設できます

しかし、子どもが一定の年齢を超えると銀行から

・ 子ども自身が口座開設手続きを行う

・ 子どもの立ち合いのもとで親権者が口座開設の手続きを行う

のいずれかを求められるケースが多くなります。(銀行による)

子ども口座を開設できる子どもの年齢

子どもの口座は子どもが0歳の時から開設できますが、子どもが一定の年齢に達するまでは親権者が子どもの口座開設手続きを行う形になります。

一方、一定の年齢に達した子どもは自分で預金口座を開設できます。

「一定の年齢」には法律的な決まりがないため、各銀行が独自にその年齢を決めています。

一般的には、「満15歳の誕生日以降」または「義務教育終了後」から自分で口座開設手続きができるようになります

子どもの口座を通帳発行口座とECO口座(無通帳口座)のどちらで開設する?

子どもの口座開設にあたり、「通帳発行口座(紙の通帳を発行する口座)」と「ECO口座(インターネット口座)」のどちらを選ぶか迷う人も多いでしょう。

そのあたりの判断は、口座を開設する銀行のルールによって変わってきます。

多くの銀行では、通帳発行口座とECO口座のどちらでも子どもの口座を開設できますが、通帳発行口座でしか子どもの口座を開設できない銀行もあります。

また、インターネット専業銀行では通帳発行口座を開設できません

そのことを念頭に置いた上で銀行を慎重に選ぶ必要があります。

通帳発行口座、ECO口座のメリット・デメリット

子どもの銀行口座を通帳発行口座とECO口座のどちらかにするかは、それぞれのメリット・デメリットも考慮に入れたいところです。

通帳発行口座

【メリット】

・ 口座が不正利用の被害に遭うリスクが低い

・ ログイン情報を管理する必要がない

・ 通帳の記帳欄に備忘録などを手書きできる

・ スマホやパソコンがなくても利用できる

・ 小さい子どもでも口座の明細を確認しやすい

なお、ゆうちょ銀行の通帳発行口座は、紙の通帳とキャッシュカードのどちらでもATM入出金ができるメリットがあります。(記事執筆時点)

近いうちに進学で家を出る子どもの口座を通帳発行口座で作る場合は、ゆうちょ銀行も有力な選択肢となります。

【デメリット】

・ 銀行取引や手続きの度に窓口やATMに行く必要が生じる

・ 通帳の記帳も窓口やATMで行う必要がある

・ 通帳発行手数料がかかる場合がある(銀行による)

・ ECO口座より各種銀行手数料が高い

・ 定期預金金利がECO口座より低め

ECO口座(インターネット専業銀行口座を含む)

【メリット】

・ スマホやパソコンで口座開設できる

・ スマホやPCでできる銀行取引が多い

・ ATMで通帳を記帳する必要がない

・ 通帳発行手数料が発生しない

・ 各種銀行手数料が無料または通帳発行口座より安い

・ 定期預金金利が通帳発行口座より高い

ECO口座のメリットで特に大きいのが手数料の安さ。

特にメリットが大きいのが、自分の口座がある銀行と同じ銀行の口座への振込手数料が無料となるケースが大半であることです。

たとえば、A銀行の親の口座から同じA銀行の子どもの口座に仕送りを振り込む場合も手数料ゼロで振り込めます。

たとえば、親子で三菱UFJダイレクトのECO座を持っている場合、親の口座から子どもの口座に仕送りを送っても振込手数料はかかりません。

【デメリット】

・ 口座の不正利用の被害に遭うリスクが高い

・ 常時ログイン情報を厳密に管理する必要がある

・ ログイン情報をこまめに変更する必要がある

・ スマホやパソコンがないと口座を利用できない

・ 子どもが口座の明細を確認しにくい

・ オンラインの入出金明細などに書き込みができない

・ 子どものECO口座開設手続きを郵送や窓口で行うルールの銀行もある

以上のメリット・デメリットを考慮に入れた上で、メリットが大きい方を選ぶといいでしょう。

子ども名義の銀行口座を作る際に必要なもの

ここからは口座開設の手続きについて説明します。

口座開設に必要なものは以下の通りです。

1. 子どもと親権者(代理人)の本人確認書類

マイナンバーカード、健康保険証、パスポート、住民票の写しなど(詳細は銀行により異なる)

中でもおすすめなのが、1通で本人確認ができる写真付き本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)です。

2. 届出印

インター専業銀行など一部銀行を除く大半の銀行で必要です。

窓口で口座開設する場合は、以上の2つを窓口に持参しましょう。

インターネットで口座開設を行う場合は、画面の指示通りに手続きを進めます。

窓口やインターネットでの手続きが終わると子どもの口座は開設されますが、その後も必要な手続きがあるので注意が必要です。

子どもの口座開設後の手続き(キャッシュカードの受け取り)

子どものキャッシュカードを作った場合、後日銀行から郵送されるキャッシュカードの受け取り手続きがあります。

キャッシュカードの郵送方法は銀行ごとに異なりますが、一般的には以下の方法で郵送されます。

転送不要の簡易書留

送付先住所(自宅など)に来た郵便局員から口座名義人または家族等がキャッシュカードを受け取ります。

その際に印鑑またはフルネームのサインが求められます。

転送不要の本人限定受取郵便(特定事項伝達型)

口座名義人の子ども自身が直接郵便局員からキャッシュカードを受け取る必要があります。

乳幼児等の場合は子どもの立ち合いのもとで親がキャッシュカードを受け取る形になるでしょう。

<受け取りまでの流れ>

1. 郵便局より送付先住所に「到達通知書」が送付される

2. 通知書の案内に従い受け取り日時を郵便局に連絡

3. 口座名義人の写真つき本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)を用意

4. 訪問した郵便局員に口座名義人の写真付き本人確認書類を提示

5. キャッシュカードを受け取る(受け取り時に印鑑またはフルネームのサインを行う)

キャッシュカードの郵送方法については、口座開設時に銀行から案内されます

それに従って受け取りに必要な準備を行いましょう。

注意!親が子どもの口座で貯めたお金が贈与税の対象になるケースも

親が子どもの口座でお金を貯めたお金を渡す場合、お金を渡す目的や金額によっては贈与税の対象となるので注意が必要です。

親から子どもに渡すお金に贈与税が課税されないのは以下のケースです。

・ 親が扶養する子どもに生活費、教育費などを都度渡す

・ 年間非課税枠110万円以内のお金を子どもに渡す

また、直系尊属からの住宅取得資金や教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与が非課税となる贈与税の特例もありますが、こちらは一定の要件を満たす必要があります。

贈与税について不明な点は税務署などでご確認ください。

参照:知るぽると「贈与税はどんなときにかかるか」、国税庁「暮らしの税情報」(pdf)

子どもが生まれたタイミングで子どもの口座を作るのがベスト

子どもの口座は、子どもが生まれたタイミングで作るのがベストです。

それによって最初から家計と子どものお金を分けて管理できます。

また、お祝い金やお年玉を子どもの口座で貯めておけば、多額な支出が生じた時にそのお金を使えます。

子どもが生まれたら、ぜひ早めに子どもの口座を作りましょう。

《大岩 楓》
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大岩 楓

執筆者:元銀行員 FP2級 大岩 楓 大岩 楓

元銀行員にしてベテラン主婦のフリーライターです。クレジットカードや節約記事などの執筆のほか、既成記事の校閲も行っています。50代になった現在、最大の関心事はずばり「老後のお金」今後のマネープランについて真剣に考え始めました。そこで自らの勉強も兼ね、銀行員時代に培った金融知識と25年以上の家計管理経験をベースにお金に関するさまざまな事柄について深堀りしていきます。 <保有資格> FP2級 寄稿者にメッセージを送る

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