※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

【日銀利上げで金利増】リボ払いの金利は「過去利用分」の対象の可能性あり

news news

2024年から続く日銀の利上げにより、住宅ローンや企業融資など大きな資金調達コストの上昇が注目されていますが、実はもっと身近な「リボ払い」にも影響が及び始めています。

「すでに使った分」にまで金利が上がる可能性があり、注意が必要です。

■ リボ払い(リボルビング払い)とは?

リボ払いとは、クレジットカードで利用した金額を毎月一定額で分割返済する支払い方法です。

たとえば5万円使っても、毎月1万円ずつ払っていく、といった形式で、急な出費に対応しやすく、支出を一定に保ちやすいのがメリットとされてきました。

ただしその一方で手数料が発生するため、返済総額が増えやすい点や、残高が見えづらく借金の積み上げになりやすいという問題も抱えています。

■ すでに使った分も対象?「過去のリボ残高」にも新金利が適用の可能性

多くの人が「金利が上がっても、今後の利用分から適用される」と考えがちですが、実際にはそれだけではありません。

クレジットカード会社の契約約款により、「リボ払いの残高全体」に対して新しい金利が適用されるケースがあるのです。

つまり、すでに2024年や2025年初頭にリボ払いで使った分に対しても、今後引き上げられる金利が“遡って適用される”ことがあるということ。

実際に一部のカード会社では、2025年4月以降、「リボ払い手数料改定のお知らせ」が通知され始めており、「改定後の金利は既存残高にも適用」と明記されています。

■ 日銀の利上げ:どう変化してきたか

ここまでの利上げの流れを時系列で見ると、個人向け金融商品への波及が明らかになります。

2024年3月:マイナス金利政策を解除(約17年ぶりの転換)

2024年7月:政策金利を0.25%に引き上げ

2025年1月:再び引き上げ、0.50%に

2025年4月:金融機関が変動型住宅ローン金利を引き上げ開始、個人向け与信にも影響が拡大

このように、日銀の段階的な利上げを受けて、金融機関側の貸出金利や手数料も引き上げ方向にシフトしています。

住宅ローンだけでなく、リボ払いやカードローン、オートローンなど、個人の身近な負債にも影響する段階に入ったといえるでしょう。

■利用者が取るべき対策

日銀の利上げは止められませんが、利用者が金利上昇から身を守る方法はあります。

1. 契約内容の再確認

カード会社の「リボ払い手数料改定のお知らせ」や「会員規約」をチェックし、既存残高に新金利が適用されるか確認を。

2. 繰上返済・一括返済を検討

ボーナスや余剰資金があるなら、残高を減らすことで利息を大きく抑えられます。

3. リボ払い利用の中止・設定解除

新規利用を控え、アプリやマイページから「リボ払い設定」をオフに。無意識のうちにリボになっているケースもあるため、確認は必須です。支払いできる範囲でも利用を心がけましょう。

■金利の“静かな上昇”に気づくことが最初の防衛策

今回の利上げは、日本の金融政策における大きな転換点ですが、その影響は静かに、しかし確実に私たちの日常の支払いにも及んでいます。

特にリボ払いは「借金を積み上げている自覚が薄れやすい」支払い方法だからこそ、金利上昇に最も弱いとも言えます。

気づかないうちに利息だけで月数千円、年数万円の負担になってしまう前に、今こそ“リボ払いを使わない習慣”と“契約の見直し”が重要です。

《太田 玲世》
この記事は役に立ちましたか?
+0
太田 玲世

執筆者: 太田 玲世 太田 玲世

これまで結婚、出産、子育て、離婚、リストラ、ワーキングプアなど、多様な苦行を乗り越えながら、自分を守るためにたどり着いたのがお金の知識。日々、金融や節約、ポイ活を勉強ながら、子育てが終わる10年後に「FIRE(ファイア)」を目指すシングルマザー。 寄稿者にメッセージを送る

編集部おすすめの記事