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地域によって、どんな建物が建てられるか決まっている。

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町並みを見ていると、特色があるのがわかると思います。
 駅の近くには高いビルがあり、飲食店や不動産屋、カラオケ店、パチンコ店など、人がたくさん集まるのにふさわしい建物が立っています。

 少し歩いて静かな場所に入ると、住宅街になります。
 道路沿いには比較的高いビルがあるものの、ひとすじ入ると、せいぜい3階建てくらいまでの低い住宅がたくさん建ち並んでいます。

 海のほうにいくと倉庫や工場などが立っています。

・・・・・・このように、それぞれの地域は、その用途が決められているのです。
 閑散とした住宅街に、ネオンがチカチカしたホテルなどがあるとイメージが悪くなり、場合によっては生活が脅かされないとも限りません。

 建築基準法では、12種類の用途地域に応じて、建築物の用途制限が行われています。

◆第1種低層住居専用地域
低層住宅の良好な環境を守るための地域。
 小規模なお店や事務所をかねた住宅や小中学校などが建てられる。

◆第2種低層住居専用地域
 低層住宅の良好な環境を守るための地域。
 小中学校などのほか、150平米での一定のお店などが建てられる。

◆第1種中高層住居専用地域
 中高層住宅の良好な環境を守るための地域。
 病院、大学、500平米での一定のお店などが建てられる。

◆第2種中高層住居専用地域
 中高層住宅の良好な環境を守るための地域。
 病院、大学などのほか、1,500平米での一定のお店や事務所などが建てられる。

◆第1種住居地域
 住居の環境を守るための地域。
 3,000平米での店舗、事務所、ホテルなどは建てられる。

◆第2種住居地域
 住居の環境を守るための地域。
 店舗、事務所、ホテル、パチンコ屋、カラオケボックスなどは建てられる。

◆準住居地域
 道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域。

◆近隣商業地域
 近隣の住民が日用品の買物をする店舗等の業務の利便の増進を図る地域。
 住宅や店舗のほかに小規模の工場も建てられる。

◆商業地域
 銀行、映画館、飲食店、百貨店、事務所などの商業等の業務の利便の増進を図る地域。住宅や小規模の工場も建てられる。

◆準工業地域
 主に軽工業の工場等の環境悪化の恐れのない工業の業務の利便を図る地域。
 危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、ほとんど建てられる。

◆工業地域
 主として工業の業務の利便の増進を図る地域。
 どんな工場でも建てられる。住宅やお店は建てられるが、学校、病院、ホテルなどは建てられない。

◆工業専用地域
 もっぱら工業の利便の増進を図る地域。どんな工場でも建てられるが、住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられない。

 たとえば、キャバレー、料理店、ナイトクラブ、ダンスホールは、商業地域か準工業地域にしか建てられません。

 なお、どの用途地域にも建てることができるのは、次のモノ。

 神社、寺院、教会

 保育所、公衆浴場、診療所

 巡査派出所、公衆電話

 そんな視点で町並みを眺めてみると、少し違った見え方がしてきます。

《中村 宏》
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中村 宏

中村 宏

株式会社 ワーク・ワークス 代表取締役社長 山口県生まれ。大阪市立大学経済学部卒業後、 株式会社ベネッセコーポレーションに勤務。2003年にファイナンシャルプランナーとして独立し、 FPオフィス ワーク・ワークス を設立。「お客様の『お金の心配』を解消し、自信と希望にかえる!」をモットーに、個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を行っています。 個人相談件数は1,000件超。 無料のメールマガジン『生活マネー ミニ講座』(平日毎日)配信中。 登録はこちら → http://www.mag2.com/m/0000113875.html ・ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)) ・住宅ローンアドバイザー 寄稿者にメッセージを送る

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