よく「お金持ほどケチだ」といわれていますが、「お金持ちほど節約家だ」の方が正しい言葉ではないかと考えます。 “ケチ”を広辞苑で引くと、「金品を必要以上に惜しむこと、しみったれなこと」とでています。

  私の友人に、現在マレーシア政府と共同で大規模なITビジネスを起業している他、幾つかの会社も経営しているマレーシア人がいます。その友人は毎年1回以上、プライベートで来日しています。その際の宿泊場所は1泊3千円のカプセルホテル、航空機も割安料金のエコノミーがいつもの定番です。 

  彼はいわゆるお金持ち。 彼のお金持ちレベルからすれば、3千円のカプセルホテルは確かにお金を必要以上に惜しんでいるかもしれません。 しかし彼は、それで浮かしたお金を、日本での飲食、書籍の購入、家族へのお土産などのために使っています。

「節約」の定義はなにか?

  「本当の節約とは、自分への投資のために日常的に消費しているものを削る行為」といわれています。 「自分への投資」の意味は、自分だけに限らず家族のため、例えば、仕事上の専門知識や教養などの修得、旅行や趣味などを実現するための「自分へのソフト投資」、マンション、マイカー、有名ブランド品、お気に入りの家具などを手に入れるための「自分へのハード投資」など様々な物を指します。

「ケチ」は決して人を幸せにしない!

  ケチと節約の大きな違いは、「ケチ」はお金を貯めることが「主目的」なのに対し、「節約」は単なる手段に過ぎません。そして、「節約」はその先の目的や目標を達成するために貯めるという点で「ケチ」と大きく異なります。

  また「ケチ」は自分のためだけにお金を貯める利己主義的な人です。それ故、仮にお金を使う場合でも交際相手、配偶者、家族など、人のためには決して使いません。ケチな人は相手が同じ価値観を持っていれば何も問題は生じませんが、そうでない場合は、お互い大変不幸な関係となります。

  一方、「節約」は、お金を上手に貯め、それを自分や家族或は社会のために使う利他主義的な人であると考えます。

日本経済にとって「節約」は吉 ・ 「ケチ」は凶!

  「節約」と「ケチ」は “お金を貯める”ことに関しては一緒です。 仮に、ただお金を貯めるだけの「ケチ」の人が増えたら、お金を使わないので物を買わない、物が売れない状態となります。

  企業にとっては業績悪化~リストラ~倒産~、日本の経済は成り立たなくなるばかりか、それはやがて個人に跳ね返ってきます。

  よって、「節約」はお金を上手に貯め、上手に使うことなので経済全体が健全に循環し、結果、自分のところにリターンとして戻ってくる構図となり日本経済にとって“吉”です。

  だから、お金を貯めるならば断然 「節約」。 更に付け加えるならば、“お金が貯まる人”は「ケチ」な人でなく、「節約」する人です。