「いつか都心に建つタワーマンションの最上階で・・・」と夢見たことがある人は少なくないのではないでしょうか。

不動産投資において何かと話題になることが多い、そんなタワーマンションへの投資について考えてみることにします。

オリンピック招致の成功を機にマンション建設に拍車がかかり、東京にはマンションが林立しています。立地の良かったり何か特徴を持っていたりするマンションは、即日完売となることも珍しくない状況でした。

タワーマンションに関しては、中国人をはじめとした外国人投資家からも注目を集めたことで、数か月で1,000万円以上の売却益を得る投資家も。果たして、そんな状況がこれからも続くのでしょうか。

タワマンは資産価値が上がりやすい!?


何もなかった草原地帯にここ数年でタワーマンションが乱立した武蔵小杉。そこに1年ほど前にタワーマンションを購入したのが投資家Aさんです。

中国人富裕層の需要を見込んで、最上階にある2LDKの部屋を6,500万円で購入。その後1,500万円ほど資産価値が上昇しているのを知り、購入から1年も経たない今年4月に売却。

タワマンの最上階という「付加価値」が大きく影響したようです。

武蔵小杉から住み替える予定で購入した新宿のタワーマンションは、住む前に売却。相場価格が急上昇していたため購入から3か月後、住むことなく売却することに。

そして2,000万円のキャピタルゲインを手にしたとのこと。その後もタワーマンションを購入。ここも未入居のうちに売却し、2,000万円のキャピタルゲインを得たといいます。

これらのタワーマンションが短期間のうちに、そしてこれほどまでのキャピタルゲインを生み出すことができたのはなぜか?共通していえることは、万人受けしなくとも、富裕層からの特定の需要が存在するということ。

「最上階至上主義」の人や、タワマンに住むことにステータスを感じる人が一定程度存在するということです。

しかし、中国経済の減速やマンション価格の異常な高騰などもあって、今後もこのような状況が続くかどうかは不透明です。転売目的のマンション投資には慎重になる必要があると思います。

タワーマンションは相続税対策!


多くの世帯数を確保することができる高層マンションは、1戸当たりの敷地面積が小さくなります。土地の持ち分が少なくなれば、土地にかかる相続税も低く抑えることができます。

つまり、タワーマンションは相続税対策にも効果的ということです。

そして、相続税額を算出する際、土地の部分は路線価を基準とする一方で、建物部分は固定資産税評価額を参考にします。路線価は実勢価格の80%程度であるのに対し、固定資産税評価額は実勢価格の40%-60%。

つまり、評価額のうち建物の評価が多くを占めるマンションは土地の評価が多くを占める戸建てに比べ、相続税対策には有利ということです。

それに加えて、建物部分の評価は床面積を基準に行われるため、1階であっても30階であっても床面積が同じであれば評価額も同じです。

高層階からの眺望などの付加価値は評価額に反映されないため、実際の価格との乖離が大きくなることに。

1階と30階の部屋の販売価格が、それぞれ7,000万円と1億円だったとしましょう。3,000万円の差があるにも関わらず、課せられる相続税は同額。つまり、30階の部屋の節税効果の方が高いといえます。

ただ、タワーマンションへの税制の変更も模索されています。そして、子供が親の入院中に親名義のタワーマンションを購入。

その1か月後に親が亡くなり、それから1年も経たないうちにマンションを売却したというケースがありました。

それに対し国税局が取った対応、それは路線価と固定資産税評価額ではなく、マンションの売却価格に対して相続税評価を行うというイレギュラーなものでした。

このような露骨な相続税逃れに対しては、今後も国税局は断固とした措置を取ることも考えられます。(執筆者:内田 陽一)