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「払った保険料が戻ってくる」は本当にトクかを計算しました。~医療保険編~

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「払った保険料が戻ってくる」は本当にトクかを計算しました。~医療保険編~

響きはいいが、注意が必要


「払った保険料が戻ってくる。」

とてもいい響きですよね。

でもそれって私たちにとって、本当にトクな仕組みなのでしょうか?

調べていくと、気になる点がいくつかありました。

そこで今回は、保険料が戻ってくる医療保険を考える上で、注意すべき点をお伝えします。

保険の仕組み

例えば東京海上あんしん生命保険の「メディカルKit R」で、健康還付給付金の受取年齢を60歳に設定したとします。

35才女性


60歳までに約93万円支払います。

(1) 60歳までの間に、一度も入院や手術で給付金を受け取らなかった場合

健康還付金として90万円が戻ってきます。約3万円は掛け捨てです。

(2) 入院や手術等で給付金を受け取った場合

仮に30万円を受け取っていた場合は、健康還付金90万円 – 30万円で60万円が戻ってきます。

90万円を超えて給付金を受け取った場合は、お金が戻ってきません

このような仕組みになっております。

落とし穴

医療保険は使うかどうかわからないし、使わなかった場合、受け取ったお金を老後資金にできるからいいんじゃないの?

と思われたら方もいらっしゃるかもしれません。

確かにその通りなのですが、注意点があります。

保険の落とし穴は、一生涯で考えた場合、割高になることです。

もっとも注意しなければいけないのは、

一生この保険料を支払い続けたらどうなるのか

ということです。


実際に比べてみましょう

先ほどと同じく、35歳の女性の場合で、同程度の条件で比較しています。

現在の女性の平均寿命、87歳まで支払った場合

メディカルKitは60歳で約90万円受け取れるのですが、その後医療保険が必要であれば、3,129円を支払い続ける必要があります

医療保険の場合、むしろ60歳以降の保障を必要と考える方が多いのではないでしょうか?

平均寿命である87歳までこの保険料を払い続けると、アクサダイレクト生命より約18万円支払いが多くなります。

その点アクサダイレクト生命であれば、60歳以降も1,380円ですみます。

長い目で見ることも大切ですね。

老後資金を70歳から受け取る

受取年齢は、60歳または70歳から選ぶことができます。

70歳で設定すると…

70歳にした場合は、アクサダイレクト生命より約5万円、差引支払額が少なくなります

このように説明すれば、70歳を選ばれる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ普通は老後資金として、60歳でお金を受け取れたほうがいいと考える方が多いのではないでしょうか。

比較検討が大切です


確かに払った保険料が戻ってくる、という言葉は魅力的です。

でも一生医療保険が必要であると考える人にとって、受取年齢が60歳のタイプは、トクとは言えません

保険料が戻ってくるタイプを検討中の方は、他の医療保険としっかり比較して、保険選びをしてください。

「払った保険料が戻ってくる保険」には「がん保険」もあるのですが、医療保険とは違う注意点があります。次回お伝えさせていただきます。(執筆者:水谷 文枝)

関連記事:「払った保険料が戻ってくる」は本当にトクかを計算しました。~がん保険編~

《水谷 文枝》
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水谷 文枝

水谷 文枝

ファイナンシャルプランナー(AFP) 兵庫県在住。JA系の金融機関に就職し、資産運用の部署に携わる。その後、当時女性の採用がほとんどなかった某生命保険会社に、女性最年少で転職。約12年勤めた後、代理店勤務を経て、独立。「わからない」「難しい」「だまされる」というネガティブなイメージを持たれがちな保険やお金を、「わかる」「簡単」「活かす」というポジティブなイメージに変えていくために活動中。また単に「お金の知識を増やす」のでなく、「お金の意識を変える」ことをライフワークとしている。 寄稿者にメッセージを送る

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