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介護保険の訪問介護「生活援助中心型ケアプラン」 できること、できないこと、料金などを説明します。

シニア 介護
介護保険の訪問介護「生活援助中心型ケアプラン」 できること、できないこと、料金などを説明します。

突然、介護が必要になったら

突然日常生活が送れなくなる

毎日の食事の準備に掃除、買い物。

どれも皆さんが当たり前のように毎日行っている行為です。

もしある日、介護が必要になり、食事の準備ができなくなったらどうすればいいのでしょうか?

掃除ができなくなったらどうすればいいのでしょうか?

もちろん皆さんもそうですが、ご両親についても考えてみましょう。

現在80歳以上の高齢者の約60%は介護が必要な状態です。

独居の世帯や老々介護の世帯も増えています。

子供たちが近くに住んでいればいいですが、仕事の関係で離れた場所に住んでいることも珍しくありません。

要介護状態になったときに、食事や掃除など日常生活の不便や困りごとを解消するサービスのひとつが、介護保険の訪問介護「生活援助中心型ケアプラン」です。

訪問介護「生活援助中心型サービス」とは?

訪問介護「生活援助中心型ケアプラン」とは、訪問ヘルパーが利用者宅を訪問して通常の掃除や洗濯、調理など、日常的な家事を提供するサービスです。

介護保険のサービスとして認められている内容は、ケアプランの中に記載されますが

・ 食事の支度(調理)、配膳、後片付け

・ 本人の日常着用している衣類の洗濯

・ 本人の寝起きをしている布団干し、シーツやタオルの交換

・ 本人が日常使用する部屋(寝室、茶の間・リビング)や浴室・洗面所・トイレの掃除

・ 薬の受取、病院等の受診手続きの代行や支払の代行、薬局への薬の受取支払の代行

「本人に直接かかわることで、本人では行うことが困難で、それがなされないと日常生活に支障が生じること」に限られます。

もう少し細かく説明すると

・ 「生活援助中心型ケアプラン」を提供できるのは、援助を必要とする本人に対してのみ

・ 掃除を行えるのは、本人の部屋やトイレなどの共用部分のみ

・ 洗濯や調理も本人のみに対してのみ

・ 買い物はケアプランの「調理」が含まれていて、そのために必要な材料の買い物は可

・ 窓ふきや電球の交換、布団干し、アイロン

などと、意外に細かい制約がありますので注意が必要です。

介護保険のサービスとして認められている内容

「生活援助中心型ケアプラン」でできないことは?

・ 話し相手になる

・ 病院で診察が終わるのを待つ

・ 散歩に同行する

歩行が不自由で「ヘルパーの同行が必要」とケアプランに記されている場合は可。

・ 「郵便を出してくる」「銀行でお金を引き出す」「新聞を代読」など代行するサービス

・ 百貨店などに買い物に行く(日常生活の買い物は可だがそれ以外の買い物は不可)

・ 庭の手入れや大掃除

・ ぺットの世話

介護保険のサービスの場合、「本人に直接かかわることで、本人では行うことが困難で、それがなされないと日常生活に支障が生じること」に限られるため、制約が多くなります。

上記のような項目についてヘルパーが必要な場合は、保険外自費サービスを利用します。

保険外自費サービスでは、こうした制約がなくなります。

但し保険が適用されないため、料金は高くなります

料金はどのくらいかかるの?

介護保険の自己負担割合が2割の場合は2倍してください。

地域によって若干の上下があります。


自費サービスの場合は全額自己負担で1時間あたり2,000~4,000円程度です。

サービスを利用するには?

まずケアマネージャーに相談しましょう。

介護保険サービスを利用するときにはケアプランの作成が必要です。

要介護認定がまだの場合は、要介護申請の手続きと合わせて相談しましょう。

前回の診療報酬改定では要介護1~2の人の生活援助サービスは自費サービスに移行するという議論もありました。

結局は介護報酬の引き下げと、利用回数の多いケースについての市町村宛の報告となりましたが、今後サービス内容や取り扱いが変わってゆく可能性もあるサービスですので情報には注意しましょう。

最低限の生活を送るための「介護保険」


訪問介護生活援助サービスは、要介護者が日常生活を送っていくために必要なサービスを訪問ヘルパーが提供します。

主な内容は食事や掃除、買い物など、どれも日常生活に最低限必要なサービスです。

ただし

「本人に直接かかわることで、本人では行うことが困難で、それがなされないと日常生活に支障が生じること」

のみのため、実際には「これもやってもらいたいな~」という気持ちは残ります。


そうした部分は、保険外自費サービスを活用してカバーしてゆきましょう。

ご両親も今は元気で、自分のことは自分でできていても、いつ介護が必要な状態になるかはわかりません。

介護保険の制度と自費サービスを上手に活用して、いつまでも元気に生活できる環境づくりを行いましょう。(執筆者:相川 隆)

《相川 隆》
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相川 隆

相川 隆

1972年生まれ。大学卒業後、メガバンクに入行。法人融資、個人融資、資産運用、マーケティングなど幅広い業務経験を積む。1級ファイナンシャルプランナー。20年勤務ののち、医療業界に転職。経営企画室にてM&Aや新規病院開設、介護施設立ち上げなどに携わる。一方で本業と並行し、カフェ経営、コンサルティグ事業を主宰し、店舗経営、起業・税務・保険・ファイナンシャルプランニングを行う。趣味は料理。 寄稿者にメッセージを送る

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