この記事の最新更新日時:2019年11月28日
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放置している「休眠口座」はありませんか?
「使わない銀行口座も、解約が面倒で放置している」という方も多いようですが、長い期間使わないまま銀行口座を残しておくと、その口座は「休眠口座」になり、お金を引き出す手続きが煩雑になってしまったり、手数料を徴収されたりする場合があります。
「休眠口座」のデメリットを理解し、不要な口座はできるだけ早めに解約しておきましょう。
休眠口座(休眠預金)とは
2009年1月1日以降のお取引から10年以上、その後お取引のない預金のことを、「休眠預金」といいます。
この「休眠預金」は、「休眠口座」や「睡眠預金」と呼ばれることもあります。
普通預金だけでなく、定期預金、貯金、定期積金なども「休眠預金」の対象です。
子どものころに親に作ってもらった口座や、亡くなった方の口座など、日本では毎年800億円以上の「休眠預金」が発生しているともいわれています。
「休眠口座」の預金が没収されることはある?

銀行口座の預金にも「消滅時効」があります。
最後の取引または最後の満期日等から、銀行の口座の場合は5年、信用金庫や労働金庫は10年と定められています。
実際のところは消滅時効後の払い戻しにも対応している銀行がほとんどなので、こちらはそれほど気にする必要はありません。
ただしゆうちょ銀行の場合、2007年9月30日以前に預け入れた定額郵便貯金・定期郵便貯金・積立郵便貯金は、満期後20年2か月を経過しても払い戻しの請求がない場合、払い戻しが受けられなくなるので注意しましょう。
「休眠口座」の預金が公益活動に使われます
ゆうちょ銀行をのぞいて基本的には「休眠口座」の預金がなくなってしまうことはありません。
しかし、2018年1月に施行された「休眠預金等活用法」により、国は10年以上取引のない預金等を、民間公益活動に活用できるようになりました。
10年以上口座を放置していると、その中の「休眠預金」は、知らぬ間に公益活動に使われてしまう場合があるのです。
公益活動に使われたお金は戻ってこないの?
「休眠預金」が公益活動に使われても、引き続き取引をしていた銀行でお金を引き出せます。
金融機関によって引き出し方法は異なりますが、通帳やキャッシュカード、身分証明書などを提示することで、払い戻しが可能です。
ただし「休眠口座」になってしまうと、ATMの利用ができなくなったり、預金の払い出しに日数が必要になったりと、手続きが煩雑になる可能性もあります。
「休眠預金」となるのは、2009年1月1日以降、10年にわたって取引がなかった口座の預金です。
そのため2019年1月から「休眠預金」は発生し、公益活動に使えるようになっています。
「休眠預金」になりそうな口座がある場合は、できるだけ早めに口座を解約したり入出金をしたりしておくほうが安心といえるでしょう。
「休眠預金」の通知はくる?

「休眠預金」が発生してしまいそうなとき、銀行から通知はくるのでしょうか。
預金が1万円以上ある場合は、銀行に登録している住所やメールアドレスに通知が届きます。
通知がきちんと届けば、「休眠預金」にはなりません。
住所変更をしていないなどの理由で通知状を受け取れなかった場合は「休眠預金」になります。
残高が1万円未満の場合は要注意

10年経過後、自動的に「休眠預金」とみなされるので注意が必要です。
手元に通帳やキャッシュカードが残っておらず、預金があったかどうかも判断できない場合は、直接銀行に問い合わせてみましょう。
「休眠口座」にしないためには?
引出し、預け入れ、振込入金、口座振替(金融機関による利子支払いを除く)、通帳や証書の発行などを行った口座は、それ以降10年間は「休眠口座」になりません。
なお、記帳や残高照会については、それだけでは「今後も預貯金などを利用する意思を表示したものとして認められるような取引」に当たらないとする銀行もあるようなので、注意が必要です。
「普段は使っていないけれど、解約はしたくない」という口座がある場合は、記帳や残高照会だけでなく、10年に1度は少額の引き出しや預け入れを行っておく方がよいでしょう。
「10年未満」の放置なら大丈夫?
では、銀行口座を放置している期間が10年未満なら、特にデメリットはないのでしょうか。
口座維持手数料がかかる銀行もある
口座維持手数料とは、銀行口座の維持にかかる費用のことです。
銀行の口座を保持しているだけで徴収されてしまうので、使っていない口座であれば早めに解約しておく必要があります。
たとえば、SMBC信託銀行プレスティアでは、月額2,000円(税抜)を口座維持手数料として支払う必要があります(所定の条件を満たすと無料です)。
りそな銀行や、2018年10月に開業したばかりのローソン銀行などは、2年以上入出金がない口座を「未利用(未使用)口座」とみなし、毎年1,320円(税込)を「口座管理手数料」として徴収しています(所定の条件を満たせば無料です)。
使用している銀行の規定を見直し、口座維持手数料を支払う必要があるかどうか確認しておきましょう。
メガバンクは今後口座維持手数料が導入される可能性も
今は口座の維持に手数料のかからない銀行がほとんどですが、2018年12月には、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、口座維持手数料導入の検討を始めたと報道されました。
2019年に入ってからは、大手銀行の幹部らが口座維持手数料導入について検討していると発言したこともあり、議論はより活発化しています。
実現するかどうかはまだ決まっていませんが、超低金利の今、口座維持手数料が実施されれば、銀行に預けるだけでお金が目減りする事態もあり得ます。
口座維持手数料の導入を見据えて、10年は経過していなくても、数年以上使っておらず今後も使う予定のない口座は、解約しておくにこしたことはないでしょう。
「休眠口座」はなるべく早めに解約しておこう!

使っていない口座があっても、今までは大きなデメリットはありませんでした。
しかし「休眠預金等活用法」の施行や、口座維持手数料の導入検討などもあり、今後は放置しているとお金の引き出しが面倒になったり、損をしたりするようになるかもしれません。
ぜひ1度自宅の口座を整理して、「休眠口座」がないか確認してみてください。(執筆者:青海 光)