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【元銀行員が語る】銀行員が「投資信託」を勧めてきたら要注意の3パターン

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【元銀行員が語る】銀行員が「投資信託」を勧めてきたら要注意の3パターン

銀行で投資信託の取扱いが解禁になって早20年目を迎え、銀行としては収益源として大きな柱に成長しました。

「貯蓄から投資へ」を合言葉にした国も積極的に銀行窓販を解禁し、今では保険商品も取り扱うようになりました。

しかし販売拡大に伴い、それに見合った営業スキルが銀行員に身についているでしょうか?

販売した銀行には運用期間中のメンテナンスおよび売却するタイミングまでの管理をする義務があり、それに対応した販売手数料が入るのですが、本当に義務を果たせているでしょうか?

人生100年の時代に、自身の金融資産を自身で守る方法として、銀行員にも対抗できる投資信託の活用方法をご紹介します。

銀行員にも対抗できる投資信託の活用方法

1. 銀行員から勧められる投資信託はダメ

銀行員から勧められる投資信託はダメ

最初に、全ての銀行員からの提案がダメとは言いませんが、以下の内容をしっかり確認して納得いく回答が得られた場合のみ、提案された投資信託の購入に進むのは良いと思います。

ただ

「余裕資金だから銀行預金より高い配当金の商品を…」

が提案理由の本質で、話を勧めようとする場合は要注意です。

2. 「いま売れています」と言われる投資信託はダメ

「いま売れています」と言われる投資信託はダメ

投資信託は株式や債券、為替など相場状況に影響されるリスク商品です。

そのため「旬」があり、「買い時」もあることは確かです。

ですが、「いま売れています」と銀行員が言い出すのは、買い時を過ぎて高値ピークに近付いている時もあります。

特にテーマ型投資信託と呼ばれる株式投資信託は、要注意です。

メディカルサイエンスやバイオ関連、次世代通信(5G)関連企業への投資をまとめたものの場合、将来性が大きいことは間違いないのですが、値上がり期待の商品として投資タイミングが「いま」なのかは納得いくまで聞いてみましょう。

銀行や証券会社がテーマ型投資信託を新規で販売するタイミングは、組み入れられる各企業の株価が既に上昇して実績が出た後であるかも知れません。

高値に近付いていることもあれば、思うような値上がりが数年後になることもあり、投資スタンスと合わないケースも出てきます。

3. 「これを売って、こちらを買いましょう」と乗換え取引を勧められるタイミングがダメ

「これを売って、こちらを買いましょう」と乗換え取引を勧められるタイミングがダメ

前述のように投資信託は相場に左右されるため、売りと買いのタイミングがあります。

株式より債券が有利になる相場環境はあっても、売りと買いのタイミングが同時にやって来ることは稀なのです。

利益確定の売りと、引続き運用資金として投資することはあると思いますが、買いのタイミングが「いま」なのかは納得いくまで聞いてみましょう

売りは利益金額が見えるので分かりやすいのですが、しばらく売却資金を普通預金に置いておき、改めて買いのタイミングを計ることも一つの方法です。

銀行員から運用を提案される時は、

「何故いま?」

と聞いてください。

しっかりと将来のメンテナンスまで任せられる担当者であれば、納得できる回答が出てきます。

そこで納得すれば、結果が伴わなくてもクレームを言う状況は生まれないでしょう。

投資信託はこんな投資スタイルに最適

投資信託はこんな投資スタイルに最適

銀行では個別銘柄の株式は販売できないため仕方なく投資信託を勧めてきますが、そもそも投資信託を利用して投資した方が良い場合があります。

自身の投資スタンスに合う場合は積極的に提案を聞くと良いのですが、その場合も注意点が。

銀行によって取扱える投資信託が決まっているので、投資したいと思う商品をその銀行が取扱っていない場合があるのです。

それらをクリアしたとすれば、以下の投資には投資信託の利用をお勧めします。

円ヘッジで為替リスクを抑えたい時

国内株式に投資する場合は為替相場が影響しませんが、海外資産へ投資する場合は為替相場の変動は避けて通れないリスク要因です。

米国株式への投資で10%値上がりしたとしても、対米ドル相場が10%下落(円高)になると、結果的には利益が出ません。

これを回避する投資方法として、「円ヘッジ」付投資信託があります。

個人が個別株や債券を購入する場合には利用できない投資手法なので、投資信託を活用するメリットがあるのです。

ヘッジ方法の詳細説明は省きますが、ヘッジコストと呼ばれる費用を払えば実質的に為替リスクを考慮せず投資対象の運用利回りが得られます

ちなみに対米ドルのヘッジコストは、現在3%ほど。

米国利上げが停止しているため、コストは低下傾向にあります。

円ヘッジは円高も円安も抑えてしまうので円安に振れた場合の利益も消してしまうのですが、対米ドル相場は年間で2%前後の変動率があるので3%なら安いと考えられるでしょう。

売り時のタイミングが今でよいのかドキドキしてしまう投資家の方には、一つの投資手法です。

更に円ヘッジ付と無しのコースが選べて、かつ無料スイッチング(付と無しのコース変更)ができる投資信託であれば、より自由度が増しますよ。

海外資産に投資する場合は円ヘッジの有無を最初に確認し、無い場合は為替相場の変動リスクについて納得いくまで聞いてみましょう。

新興国に投資する時

海外でも特に新興国に投資する場合は、投資信託による分散投資をお勧めします。

ここ数年は世界中の資金が米国に集中していましたが、米国の景気にも陰りが見え始め米ドル1強の時代も終わりそうです。

そんな為替相場では新興国に資金が戻り始めており、米国利上げが停止された債券相場も相まって新興国債券への投資が魅力的です。

円ヘッジコストを払っても債券利回り本体が7%を超えていれば、十分投資対象となります。

ただしリスクもリターンも大きい投資手法ですので、やはり分散投資が必要となりますね。

その際には、円ヘッジ付で新興国債券を投資対象とした投資信託がピッタリです。

お勧めの投資信託など、新興国への投資は以下の記事を参考にしてください。


投資結果は自己責任

投資に関する情報量は銀行員の方が多いものの、銀行側のフィルターがかかった情報が届くことがあります。

投資信託はリスク商品なので投資結果は自己責任

少なくとも購入時に納得していれば、その後の方向転換も次の一手も対処が早くなります。

自身が真ん中に居て、有意義な情報を集められるようになりたいものですね。(執筆者:中野 徹)

《中野 徹》
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中野 徹

中野 徹

1970年生まれ。大学卒業後、銀行・証券・保険と金融3業態全てにおいて勤務経験を持ち、実務経験を踏まえた客観的なアドバイスに強みを持つ。お金にまつわる専門知識を分かりやすく、販売側の都合を排除したポイントを解説していきます。趣味は料理とアメリカンフットボール観戦。 <保有資格>プライベートバンカー(シニア) 寄稿者にメッセージを送る

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