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「全世界株式」を推奨する3つの理由 1900年当時と現在の「国別時価総額」をシェアします。

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「全世界株式」を推奨する3つの理由 1900年当時と現在の「国別時価総額」をシェアします。
「つみたてNISAで老後の運用を考えているけど、情報があり過ぎて何を選べば良いか分からない…」

「過去の成長の歴史から米国株式一本(S&P500)にしようか、全世界株式にしようか悩んでいる…」

ネットを見ていると、上記のように悩んでいる人が多いようです。

米国株一本(S&P500)という意見は、特に2009年以降の成長が強かったことも理由の一つでしょう。

(参考: S&P500とはアメリカを代表的な株価指数。ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場している代表的な500銘柄から算出される。)

筆者はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)に代表される全世界株式を推奨しています。


理由は30年、40年と長期で運用していく場合、各国の情勢や株式の時価総額は大きく変動をするから。

また、どの国がどれだけ成長するか分かる人はいません。

いたら大金持ちになっています。

投資の秘訣は負けない事です。

まずは平均点を取るだけでも30年、40年という時間が利益を大きくしてくれます。

上記をふまえた上で、1899年と2017年の株式時価総額を比べてみましょう。

「全世界株式」を推奨する3つの理由

1. どの国が成長するか分からない

画像①クレディスイスPDF7ページ目 世界の株式比率(1989-2017)

≪画像元:Credit Suisse Global Investment Returns Yearbook 2018(PDF)≫

筆者は米国一本よりも全世界株式を推奨しています。

理由は、超長期ではどの国が成長するか分からないから。

画像は1899年と2017年の世界株式時価総額を比較したものです。

100年前の株式時価総額をぱっとイメージできる人はほとんどいないでしょう。

画像で見ると分かりやすいです。

現在は覇権国であるアメリカが世界の株式の半分を占めています。

しかし、1899年は先代の覇権国であるイギリスが世界の四分の一を占めていました。

欧米列強という言葉が良く分かる画像です。

もう一つ画像を紹介します。

画像②クレディスイスPDF8ページ目 世界の株式推移(1989-2017)

≪画像元:Credit Suisse Global Investment Returns Yearbook 2018(PDF)≫

この画像を見ると、一国集中の怖さが少し伝わるかも知れません。

目立つポイントは以下になります。

アメリカ:2度の世界大戦で大きく株価上昇
イギリス:1970~1980年に急速な減少
日  本:第二次世界大戦後の急成長とバブルの急成長

アメリカは1899年時点で列強国でしたが、これほどまでになると想像できた人は少ないでしょう。

また、アメリカから見た場合でも1980年代の日本の躍進は想像外だったと思います。

イギリスは戦勝国として存在感を示しますが、1973~1974年の第一次オイルショックをきっかけに物価のインフレと経済停滞で急速に株価が下落します。

スタグフレーションというのは本当に恐ろしいです。

日本は1899年時点では本当に新興国でした。

その後は列強入りをして、第二次世界大戦、戦後の復興、バブル崩壊を経験します。

依然として、世界の時価総額2位を誇ります。

このように、世界の四分の一を占めていたイギリスも超長期ではどうなるか分かりません。

1900年代は戦争の時代でした。

2000年代がどのような事で、国の経済が動くかは分かりません。

全世界の株式へ投資することは、成長の妨げがあっても全体では負けにくい方法だと思います。

では、世界各国の株式リターンと、全世界株式の図をみてみましょう。

2. 未来は分からないから全世界株式に投資する

画像③クレディスイスPDF11ページ目 株式は世界を見ても債券よりも高いリターンを出してきた1900-2017

≪画像元:Credit Suisse Global Investment Returns Yearbook 2018(PDF)≫

画像の真ん中、赤い丸で囲んだWdが全世界株式の平均リターンです。

右側の赤丸、USがアメリカの平均リターンです。

これを見ると過去のリターンを見て、米国株一本で投資をしたい人もいるかと思います。

しかし過去のリターンが将来を保証するものではありません。

筆者は米国株が好きではありますが、万人に推奨するのは全世界株式です。

上述した1900~2017年の「各国の世界株式における比率」を思い出して下さい。

どの国に賭けるかよりも、全世界の平均を望む人が多くなるのでは無いでしょうか。

ジャパンアズナンバーワンという時代から失われた30年というのを、私たちは身をもって経験しています。

もともと、インデックス投資の流れは以下のようなものです。

・ 株式は預金や債券より、歴史的に高いリターンを生んできた。
・ しかし、どの銘柄に投資をすれば良いかは分からない。
・ 分散投資によりリターンを平準化するために市場平均に投資をする。

であれば、特定国だけでなく全世界株式に投資をするのは一つの理想形と思います。

3. 新興国の成長が株価に反映されるかは不明

画像④クレディスイスPDF9ページ目 先進国と新興国株式の長期リターン1900-2017

≪画像元:Credit Suisse Global Investment Returns Yearbook 2018(PDF)≫

米国株と同じように新興国への投資も根強い人気があります。

しかし、無暗に新興国の比率を増やしたからといって将来のリターンが直結するとは限りません。

上記の図は、1900~2017年の先進国と新興国の株式リターンを表しています。

青色が先進国、黄色が新興国です。

確かに人口も増えますし、経済成長もします。

誰もが日本の高度成長期を思い、人口増加と経済成長が株式リターンと比例すると思うかも知れません。

しかし、実際にはそう上手くはいっていない、というのが分かります。

新興国はその成長と合わせてインフレも高くなります。

株式リターンが10%でもインフレが6%なら、結果として4%のリターンです。

また、期待されるリターンが高すぎるほど株価も高くなっており、実際に手元に残るリターンが先進国を上回るかというと、それは違うということです。

もちろん投資は趣向を反映させる楽しみもあります。

筆者も同様で米国株を保有しています。

ただ、長期で保有するなら新興国多めの方が儲かるだろう、と思っている場合は上記の画像を参考にしてみてください。

全世界株式に投資がオススメ

長期に渡るアメリカ、イギリス、日本の世界に対する株価比率をみると、将来の不透明さが分かります。

現在では投資信託でも低コストで全世界株式に投資ができるようになってきました。

株式投資を主軸におきたいけど、どう考えればよいだろうという方の参考になれば幸いです。(執筆者:松崎 正義)

《松崎 正義》
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松崎 正義

就職氷河期世代の年収300万円サラリーマン。コツコツとインデックス運用を中心に15年以上投資をしています。 寄稿者にメッセージを送る

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