目標金額を日割りで出すと、夢に近づく
そもそも、なんのためにお金を貯めるのでしょうか。
「いざという時のため」
「夢を叶えるため」など
その理由はさまざまです。
今の時代、お金を貯める主な理由は、将来の不安に備えるためではないでしょうか。
確かに、それは間違っていません。
でも、それだけだと、貯め続けるのが難しくなってきます。
それはなぜか。お金を貯める楽しみがないからです。
お金を貯めるには、私たちの気持ちを突き動かす、前向きな動機が必要になってくるのです。
私の相談者のこんな話をご紹介します。
あるとき、彼女とお金を貯める目的について話をしていました。
そのとき、ランニングが趣味である彼女は、夢を「ホノルルマラソンに参加すること」に決めたのです。

「3年後かな。予算は30万円くらい」
「じゃあ、今月からお金を貯めましょう。3年で30万円だから、1年で10万円。1か月で9,000円弱。1日300円ほど貯められれば、夢は叶いますね」
「それくらいでホノルルに行けるの。なんだかほんとうに行けそうな気がしてきました」
こうしてお金を貯める動機をはっきりさせて、目標金額を細分化していきます。
すると、夢が現実味を帯びてきて、モチベーションが高まります。
1か月1万円ほどなら、無理な金額ではありません。
その結果、彼女は3年後にホノルルマラソン参加の夢を叶えたのです。
もし仮に、彼女の目標がホノルルマラソンではなく、30万円という金額だったらどうなったでしょうか。
なかなか貯まらなかったと思います。
10万円くらい貯まったところで、ほかのことに使っていたかもしれません。
お金が貯まったときの姿を思い描く

そうです、重要なのは目標を金額ではなく、具体的な夢を目的にすることです。
最初に100万円とか、500万円とか金額を設定するのではなく、なにがしたくてお金を貯めるのか、という使いみちを先にはっきり決めます。
たとえば、100万円を目標にしたとしても、「100万円貯まったら、コレがしたい!」というところまで具体的に思い描きましょう。
お金が貯まったときの自分の姿がしっかり描ければ、それだけでお金は貯まったも同然なのです。
それは、毎日忙しくしていても、潜在意識がそのことを忘れないからです。
相談に来られた人たちに、私がよくする質問があります。
紙に夢を書いてくださいというと、皆さん、ワクワクしながらいろいろな夢を書き出していきます。
「キャンプに行くために4WD車が欲しい」
「地中海を船でクルージングしたい」
という感じです。
次に、書き出した夢に優先順位をつけてもらいます。
そして、やりたいことが明確になったところで、ようやく具体的なお金の話を始めます。
このように夢があれば、実際にお金を貯めることも、夢を実現させることも難しくないのです。